朝2時半に起き、3時には100kmに出場する弟の知人の車に
乗せてもらい、チャレンジ富士五湖のスタート会場に
向かった。ここまで来て中止というのもなんか寂しいので、
開催されて良かったかもと思っていたが、気温は0度くらいで
寒いし、雨が降っているので、モチベーションが上がり
辛かった。完走さえできればいいと思っていた。
上は長袖の吸汗性のTシャツを着て、長袖のレインコートを
羽織り、下はタイツと短めのランニング用の靴下を履いて
スタートした。レインコートの丈がそこまで長くなく、
膝までしかなかったので、上下が分かれているレインコートの
方が良かったと思った。水たまりにはまる事も多く、靴の
防水スプレーは何の意味もなかった気がした。レインコートを
羽織っていたせいか、凍える程に寒いと感じずにすんだ。
スタートして暫くは、まだ雪が道路に残っている場所もあったが、
暗くて見辛く、つい踏んでしまいヒヤッとした時もあった。
周りの木に雪が積もっていて、4月の山梨県にいる気がせず、
なんか幻想的だなあと思いつつ走っていた。寒いのもあり、
トイレは1時間に1回くらいの割合で行きたくなった。
最初のうちは、10�劼�1時間5分程のペースで走っていた。
富士登山競走と富士山マラソン（旧河口湖マラソン）の
コースと被る部分があり、両方とも過去に出場しているので、
懐かしさに浸りつつ走っていた時もあった。山中湖・河口湖・
西湖は雨が降っていたのでよく見えず、湖の景色が堪能
できなかったのは残念だ。
50�卉賄世鯆眠瓩靴榛△�ら、右膝に痛みを感じ始めた。
大した痛みではないので、ペースはそんなに落ちなかった。
70�卉賄世鯆眠瓩靴榛△�ら、左足のふくらはぎに違和感を
覚え、脚が攣ったらまずいなあと不安になったが、定期的に
塩熱サプリを舐めているから大丈夫かもと思っていた。
荷物はコースの途中の2か所に預けられるが、本栖湖県営
駐車場にしか預けなかった。靴やタイツ等濡れまくって
いるので、とりあえず全部着替えてリフレッシュする事に
した。靴にタイムを計測するタグがついていて、靴を
履き替えると、タグを付け替えないといけないが、それに
手こずってしまった。結局、着替えるだけで10分以上
かかってしまいなんかもどかしかった。
エイドでは、水やスポーツドリンクはあまり飲まず、
なるべく温かい物を飲むようにした。吸い物・ホット
コーヒー・ホットココアなんかを飲みホッとしていた。
信玄桃は二等分にカットされ、昨日の一人一つという
言葉を思い出し、1カット分しか食べなかったが、
結構美味しく、結局お土産で買ってしまった。吉田
うどん・カステラ・甘納豆・レーズンが良かった。
甘納豆は何か所かに置かれていて、10回以上は食べた
かもしれない。
90�卉賄世肪紊�前に長い上り坂があるが、その頃から
段々辛くなり、数百m歩いたら、立ち止まってマッサージを
するようになった。そういうのもあり、80�卉賄世�ら
90�卉賄世帽圓�のに、約1時間半かかった。90�卉賄世�
11時間15分で通過したが、もしこの後もずっとキロ9分の
ペースで走ってしまったら、制限時間ギリギリのゴールに
なりそうなので、この後はゆっくりでもいいから休まずに
走ろうと決めた。
90km地点から1.5�劼狼戮泙困冒�ったが、突然左脚の
ふくらはぎにピリッとした痛みが走った。かなり痛くて
走ろうとしてもすぐに脚が止まった。今まで100kmの
レースで歩いた事は一切なく、このレースでも歩かずに
すませるのが目標だったが、右膝と左脚に痛みが
ひどく、これ以上無理はしない方がいいと判断し、
歩いて進むことにした。5分程ベンチに座りひたすら
マッサージしても何の改善もなかった。
完走は諦めたが、とりあえず100kmより先に脚を踏み
入れたいと考え、100km地点を越えた後、一番最初に
見かけたエイドでリタイアすることにした。密かに
足の痛みが軽減しないかと期待したが駄目だった。
93�卉賄世砲△訐掌亳�民館を通過した後、僕の他にも
ずっと歩いている方を何人もみかけたが、みんな
僕より速く歩くので、僕がこの大会で一番元気が
ない人なのかしらと思ってしまいそうだった。
100km地点を通過した際、これで生まれて初めてレースで
100km以上進んだんだと思い、多少は達成感があった。
約13時間20分で通過していて、100kmの部に参加して
いたら、完走という事になったのにと思うと切なく
なった。エイドまであと2,000mという表示を見て、
もう2�卻發�ないといけないのかと愕然とした。
河口湖遊園駐車場のエイドに着いたら、即座に係員に
リタイアしますと宣言した。宣言した直後は、もうこれ
以上無理して歩かなくていいんだという安心感で
ホッとしていたが、収容バスに乗ったら、段々と
悔しさや哀しさがこみ上げてきた。これが人生初の
マラソン大会でのリタイアだが、他の方の完走話を
聞いたり、完走メダルを見ると、自分も彼らみたいに
もっと頑張れたら良かったのにと落ち込みそうになる
ので、リタイアは経験せずにすむなら経験したくなかった。
弟と弟の知人は無事に完走したようで、素直に
おめでとうと祝福した。弟は仕事が多忙で運動が
殆どできず、睡眠不足だったにもかかわらず完走
しているし、弟の知人も練習不足だし、こんなに寒くて
雨が降っている中で完走なんてできそうにないと言って
いたにもかかわらず完走しているので、凄いなあと感心
してしまう。
弟の知人は翌日が仕事ということで、完走した後すぐに
帰宅したので、弟と二人でサイゼリアでお疲れ会と
称してビールを飲み、つまみを食べた。足の痛みが
治まっていないので、ホテルの目の前にあるサイゼリアに
行くのでさえ苦労した。相当疲れていたので、23時には
ホテルのベッドで寝た。
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