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2013年04月19日12:46

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薬剤師と登録販売者

■医薬品「登録販売者」不正受験、1064人に
(読売新聞 - 04月18日 22:08)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=20&from=diary&id=2399873

今から20年近く前になるが、大学生の頃、1年間だけドラッグストアで、バイトをしていた。

仕事は主に、トイレットペーパーやティッシュ等の商品を倉庫から品出ししたり、レジ打ち、商品の管理などだったが、慣れてくると、たまにお客さんに2種や3種のクスリの説明をしていた。
当時、ドラッグストアには薬剤師の先生が常駐していなければならなかったので、その先生の説明を端で聞いていて、覚えてしまっていた。

だが、その時も傍には薬剤師の先生がいらっしゃったし、その先生の管理のもとで仕事をしていた。
僕の中では、例えドラッグストアといえども、お客さんにクスリを売るというのは、一番緊張する仕事だった。

そう、当時はドラッグストアには、薬剤師が常駐している必要があったのだ。

しかし、薬事法が変わり、2009年より登録販売者制度が施行された。
これは、登録販売者の資格を取ることにより、第2種、第3種医薬品を薬剤師以外の人が扱えるようになったのだ。
しかも、登録販売者は、高卒なら1年、中卒なら4年、ドラッグストアや薬局での実務経験があれば受験資格を得ることができる。

この登録販売者制度により、ドラッグストアは、薬剤師を常駐させなくとも登録販売者を置けば、第2種以下のクスリを売ることができるようになった。
つまり、登録販売者で事足りるようになった為に、人件費を浮かすことができるようになったのだ。

この不正受験の背景には、ドラッグストアのこうした事情があるのだろう。
薬剤師を雇うより、今いる店員に登録販売者の資格を取らせたほうが、人件費は浮く。
虚偽の実務経験証明書を出してでも、人件費を浮かせたいと思うのは、どこのドラッグストアでも同じということだ。

そこで考えたいのは、薬剤師という資格の値打ちだ。
今までは、薬剤師という資格がなければ、クスリは扱えなかった。
勿論、今でも第1種医薬品や処方箋による調剤は、薬剤師にしか扱えない。
だが、例え第2種以下の医薬品とはいえ、高卒なら1年間の実務経験で資格が取れて、クスリが扱えるようになるというのは、薬剤師の先生は、どう感じておられるのだろう。

今、薬剤師になるためには、大学の薬学部で6年間学ぶ必要がある。
そして、授業料も決して安くはない額だ。
そこまでの年数とお金をかけて、薬剤師の先生は資格を取る。

その資格の重さを考えると、登録販売者の資格は、クスリを扱うということの重さを軽く見ていないだろうか、と思うのだ。
そして、薬剤師の雇用にも関わる話にもなってくる。

僕は、薬剤師ではないので、そのあたりの薬剤師の先生の心情はわかりようもない。
だが、同じ有資格者として、資格の権限を切り売りされるのは、あまりいい気はしないのではないかと思うのだ。

登録販売者の方、大変失礼な日記申し訳ありませんでした。
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