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2013年04月15日12:29

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信頼と支え合い

社畜orイクメン、どちらの人生を選ぶ?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=116&from=diary&id=2394380

僕がまだ勤務鍼灸師として、治療院に勤務していた頃、そこの院長はよく、司馬遼太郎の本を読んでいた。
そして、"将来開業を目指しているつもりなら、お前も司馬遼太郎はよく読んでおけ"と勧められた。

院長は、司馬遼太郎の中でも、戦国時代ものを愛読していた。
僕も院長の勧めで司馬遼太郎読み始めたのだが、その中で院長とは治療院のあるべき形について、よく話をした。

院長が言うには、院長と僕らスタッフの関係というのは、主君と家臣の関係だというのだ。
そして、家臣はその主君の家を大きくするために、主君に対して忠義を尽す。
主君は、その家臣の忠義に対して、信頼を得て、恩を感じる。
だが、ただ忠義を尽すだけではダメで、如何にして主君に可愛がられるか、これが大切なんだという。

だから、僕の場合だと、自分がこの治療院の院長だったとしたら、スタッフにどう動いてもらいたいかを常に頭に置いて、仕事をするようにとよく言われた。
そうすることで、自ずと自分がどう動くべきかが見えてくる。
それが解った上で、あくまで主君に対して忠義を尽すことが大切だと。

何故、院長が僕にこんな話をしたかというと、院長は、僕がいずれ開業して自分の立場になることを知っていたからだ。
その時のために、常に自分のこととして、治療院の在り方を考えるようにと、教えていたのだろう。

そして、僕は実際に院長に可愛がられていたのだと思う。
それがわかっていたから、僕も開業までの10年間、院長に対しては、それこそ家臣として治療院が少しでも繁栄するように、忠誠を尽したつもりである。

勤務していた間、仕事が実際本当に大変だった。
給料も安かったし、時間外の雑用なんかも当たり前だった。
休みも、10年間の間、1日しか休んだことがない。
有給休暇もなかったし、残業手当なんかもない。

まあ、人から見れば社蓄なんだろう。
だが、僕にとってはこうすることで得られたものたくさんあった。
院長には、開業に必要な知識や技術は、院長の間近に置いてもらえることで教わったし、可愛がってもらえたと思っている。

そして、何より今自分が治療院の院長として、何とかやっていけているのは、あの時のお蔭だと感謝している。

今、身に沁みて感じるのは、あの時院長が感じていた苦労や悩みだ。
こればっかりは、自分が同じ立場にならないとわからない苦労や悩みだった。

そんな僕を蔭ながら支えてくれている嫁には本当に感謝している。
嫁の支えがあるからこそ、仕事だけでなく家庭がうまくいっているのだと心より思う。
そして、人生とはそうした信頼と支え合いで成り立っているような気がする。
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