「三びきのこぶた」の結末が世代を超えて変わってしまった件
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先月、4歳の息子、はるちゃんの幼稚園の発表会があった。
これは、幼稚園のクラスの最後の集大成といったもので、僕たち保護者は、この発表会で子供たちの成長を感じることができる。
もちろん、幼稚園の担任の先生も、この発表会に向け、毎日、一生懸命指導してくださり、子供たちも一生懸命練習する。
特に、はるちゃんの年少組のクラス、"りす組"
の担任の先生が今年退職されるということで、先生にとっても最後の発表会。
もちろん、はるちゃんたちも、りす組として皆で一緒に取り組む最後の行事だ。
発表会は、土曜日で僕は仕事だったのだが、こんな時くらいと思い、仕事を臨時休診にして観に行くことにした。
「はるちゃん、パパな、仕事休んで観に行くから、頑張ってやるんやで。」
発表会の前日、僕ははるちゃんにそう言うと、はるちゃんは、嬉しそうにニッコリと笑って、
「うん!!はるちゃんな、ちびブタさんやねん。ちびブタさんのところにいるからね!!」
そう。
はるちゃんたち、りす組さんの出し物は、「3びきのこぶた」だ。
当日、はるちゃんはいつもより早く起きた。
普段はどんな所に行っても、全然動じないはるちゃんだが、この日はいつもと様子がちがう。
どうやら、緊張しているようだ。
緊張なんて無縁かと思っていたはるちゃんが緊張しているのを見て、僕は少し可笑しかった。
発表会が始まった。
僕らは、ホールの真ん中より、少し前の席にすわった。
ホールは、市の文化センターを使って行うので、席は千席くらいある。
そのホールの真ん中あたりなので、もしかしたら、はるちゃんからは僕たちは見えないかも知れなかった。
僕の隣に嫁と1歳の息子、みのりくん、その隣に嫁のお母さんと、4人が並んで座った。
いよいよ、はるちゃんたち、りす組さんの出し物、「3びきのこぶた」が始まった。
はるちゃんは、ステージの左側にいる。
顔を見ると強張っていて、どうやら緊張しているようだ。
僕は、はるちゃんに見えるように、一度だけ大きく手を振った。
その時、僕は、はるちゃんと目が合った気がした。そして、僕に向かって少し微笑んだ気がした。
これはきっと、親の欲目だし、こんなことを書くと親バカと言われるに決まってる。
でも、僕には、はるちゃんの姿が誰よりも輝いて見えた。
そして、りす組さんの出し物が一番輝いて見えた。
ナレーションを務める、担任の先生の声が最後のほうで震えておられた。
おそらく、感極まっておられたのだろう。
横を見ると、みのりくんが一生懸命、お兄ちゃんの頑張る姿をみていた。
"キミも、もう少し大きくなったら、こうやってみんなの前でやるんだよ。"
僕は心の中で思った。
嫁も嫁のお母さんも泣いていた。
親にとって、我が子の成長を見ることは、何より感動的なことだ。
僕は、仕事を臨時休診にして観に来て良かったと思った。
その夜、はるちゃんとみのりくんに、絵本を読んであげた。
もちろん、「3びきのこぶた」だ。
発表会の中でも、この絵本の中でも、こぶたは死なない。
最後に兄弟で力を合わせて、オオカミを鍋の中に落とし、やっつける。
そう。
兄弟、力を合わせて。
ねえ、はるちゃん。
ねえ、みのりくん。
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