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2013年03月31日00:47

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新出生前診断の意味を考えてみる

新出生前診断 妊婦のケア課題
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=133&from=diary&id=2376842

以前、何度かにわたって、出生前診断の是非と命の選別についての日記を書いた。
そこで、今日は、少し視点を変えて、出生前診断の持つ意味について、僕なりの考えを書いてみようと思う。

但し、今回もあくまで僕の個人的な考えなので、この日記を読んでどのように感じるか。
答えは、読んでくださった心の中にある。

まず、今回の新出生前診断の血液検査の為、羊水検査のように、検査時に流産してしまうリスクが低いことが特徴だ。
これは、大きな利点で、今まではこのリスクが怖くて検査を避けていた人もいたことだろう。
それが血液検査だけで済み、リスクが低いのなら、今まで避けていた人も検査を受けやすくなる。

そして、もう一つの特徴は、これまでの出生前診断である母体血清マーカーと比べて、新出生前診断の検査の精度が非常に高いということ。
特に陰性の的中率は99%らしい。
この高い精度は、確かにこの検査の大きな利点でもある。

但し、ここでよく考えなければならないのは、新出生前診断の検査の精度は、確かに陰性の的中率は99%だが、陽性の場合の的中率はそうではないことだ。
つまり、陽性であったとしても、この検査だけでは、赤ちゃんがダウン症であるかどうかは確定された訳ではなく、正常である可能性があるということ。
そして、確定するためには、さらに確定検査をする必要があるということを意味する。

しかし、その確定検査で用いられるのは、結局のところ、検査時に流産してしまうリスクがある羊水検査であるのだ。

このことから考えるに、新出生前診断のメリットは、あくまでお腹の赤ちゃんがダウン症でないことを調べる目的に過ぎないということだ。
陽性であったとしても、ダウン症であるかどうかは確定検査を受ける必要があるなら、新出生前診断の結果が直ちに命の選別に繋がるわけではない。

そして、陽性だった場合、妊婦さんには中絶の選択をする前に、羊水検査を受けるかどうかを選択する必要があるのだ。
もし、僕がお腹の中の赤ちゃんが例えダウン症であっても、産むつもりがあるなら、羊水検査は受けないだろう。
何故なら、産むつもりがあるなら、わざわざ流産のリスクを負う必要はないからだ。
あとは、生まれ来る赤ちゃんの運命を受け入れる準備を家族とともにするだけだ。

そう考えると、新出生前診断がダウン症の特定ができる検査でない以上、この検査はあくまで陰性であることを調べる検査で、命の選別に繋がる検査とは別のところにあるような気がするのだ。

そして、この目的を妊婦さんや家族に理解してもらうことで、陽性であった時、運命を受け入れる準備ができるという有意義な目的もまた見えてくるような気がするのだ。

うまく考えが伝わったかどうか、少し自信がないが、僕はそう考えている。
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