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2012年12月15日22:10

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【文字起こし】2012.12.14 報道するラジオ 小出裕章氏出演分【前編】

久しぶりに「小出さんこんばんわ〜」わーい(嬉しい顔)

たね蒔きジャーナル打ち切り後に始まった『報道するラジオ』、出演者やスタッフも、報道姿勢もたね蒔きジャーナル時代と同じで、この番組においては、ジャーナリズムは失われていません。

しかし野球が始まったら、これも打ち切られるんだろうな・・・がく〜(落胆した顔)

長いので前・後編に分けます。
後編はこちら→http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=23621043&id=1884787266



MBS 報道するラジオ
http://www.mbs1179.com/hou/

小出裕章(京大助教)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html

NEW来年のGW、小出さんにまた会えるわーい(嬉しい顔)
小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/

【文字起こし】

水野:報道するラジオ、今日最初の特集テーマは、『小出裕章さんに聞く』です。多くの方々から、小出さんの話を聞きたいというリクエストをいただきました。スペシャルウィークのスペシャルなゲストとして、小出さんに今日はお話を伺います。さっそくお呼びしましょう。京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんです。小出先生こんばんは。

小出:こんばんは。

水野:あ、お久しぶりでございます。水野晶子でございます。

小出:はい。お久しぶりでした。

平野:毎日新聞の平野です。

小出:はい。どうも平野さんお久しぶりでした。

平野:どうも。ご無沙汰しております。

小出:はい。よろしくお願いします。

平野・水野:よろしくお願いします。

水野:MBSラジオとしては、9月の最期から数えて2ヶ月半ぶりのご出演となります。小出さん、

小出:はい。

水野:リスナーの皆さんから、あの・・・いろいろと小出さん・・・に話を聞きたいんだというお声を、たくさんこの間頂戴してまいりました。

小出:ありがとうございます。

水野:例えば、ラジオネーム「アントニオトトロ」さんという方はですね、お仕事の関係で、え・・・福島県の郡山に、週3回いらっしゃるんだそうです。で30時間から45時間ぐらい滞在するんですけど、ま、福島の方々よりは滞在時間もちろん少ないんですけれども、それでも、何となく不安なんですよ。小出先生の話聞きたいですわー。というような、あの・・・お声も頂いているんです。あの・・・今日はですね、皆さんから頂いたご質問を中心に、小出さんに答えていただこうと思うんですが、

小出:はい。


●福島第一原発の現状(1:31〜)

水野:まず何より伺いたいのは、福島第一原発が、今、どうなって・・・いるのか、です。まあ現状を伝える情報がなかなか、出てこなくなっておりますけど、4号機のプール・・・も含めて、どうなって・・・いるのか教えていただけますか?

小出:はい。えー・・・もう皆さん、ご承知だと思いますが、去年の3月11日に、地震と津波に襲われて、福島第一原子力発電所が、まあ危機的な状況に陥りました。1号機から3号機までは、当時運転中・・・でしたが、その原子炉は全て、溶けて、落ちてしまいました。で・・・その落ちてしまった原子炉が、いまだにどこにあるかすら、分からない。

水野:今も分からないんですね?

小出:はい。あの見に行くことはできませんし、それを知るための測定器・・・の配置も、もともとありませんでしたので、

水野:ああ・・・。

小出:え・・・実際にはどこにあるかが分からない。まあ推測してこうではないかああではないかと思っているわけですけれども、正確には分からないという状態が続いて、います。で・・・4号機は、

水野:ええ。

小出:3月11日に定期検査中・・・でしたので、

水野:はい。

小出:え・・・原子炉そのものが溶け落ちるということは避けれた、わけですけれども、燃料・・・全部が、使用済み燃料プールという・・・中に沈めて、あった状態で、事故に突入、しました。

水野:はい。

小出:え・・・その使用済み燃料プールというのは原子炉建屋という、まあ大きな建物の中にあるのですけれども、

水野:ええ・・・。

小出:その建物自身が爆発で、壊れてしまいまして、使用済み燃料プールが宙吊りのような状態で、今でも・・・その場にある、わけです。何とかして一刻も早く、プールの底に沈んでいる使用済みの燃料を取り出さなければいけないと、いうことになってはいるのですけれども、

水野:はい。

小出:使用済み燃料というのは、水面から、空中に吊り上げてしまうと、周りの人がバタバタと死んでしまうというほどの強烈な放射性物質の固まりになっているので、簡単に吊り出すこともできない、そのためには、巨大な・・・キャスクと私たちが呼ぶ、容器の中にまずは入れて、

水野:はい。

小出:その上で吊り出さなければいけないのですが、そのためには巨大なクレーンが必要だし、巨大なクレーンを設置するためには頑丈な建物をまずは建てなければいけないということで、

水野:ああ・・・はい。

小出:東京電力が今その作業を急いで、やっています。ただ、(ため息)その作業を始められるようになるまでに、まだ、あと1年はかかると、いうのが東京電力の説明でして、その間に大きな余震が起きないでくれたらいいなと、私は願っています。

水野:はい。まあ4号機のプールそのもの、色々とこう、耐震・・・で、手を加えて、いるんでしょうがそれでもそこのところが、心配・・・であるというのが、小出先生の見方ですね?

小出:はい。まあ、先日も12月の7日に、東北地方と関東地方でかなり大きな、地震があったのですけれども、私はその時に、あっ、大丈夫だろうかと。まず第一にそのことを心配しました。え・・・何とかこれから大きな余震が、起きないで・・・欲しいと願いますし、とにかく東京電力には、一刻も早く作業を進めて、使用済み燃料プールの今、底に沈んでいる燃料を、少しでも安全なところに、運び出して欲しいと願っています。

水野:1号機から3号機・・・はもう、あんまり、状況はほとんど分からない状態が続いてるんですか?

小出:はい。あの・・・(ため息)、要するに全く、見に行けない。建物の中に入ることすらできない、のです。そのためロボットを入れたりしているのですけれども、入れたロボットが、え・・・すぐにまた制御不能になってしまって回収ができなくなると。いうようなことを繰り返していまして、いまだにどうなっているか、判らないという状況が、続いています。ん・・・最悪の場合には、溶けた炉心が既に、格納容器の底も突き破って、地下水と接触してしまっているのではないかということを私は心配していますし、そうなってしまうと、汚染が・・・地下水に乗って、海へ流れていく。あるいは、あっちこっちにまた、広がってしまうということを防げなくなってしまいますので、え・・・何とか早く、手を打たなければいけないのですけれども、何と言っても人類が初めて経験している、出来事が今、進行しているのです。


●飯舘村には帰村できるか?(6:36〜)

水野:はい。では続いて、リスナーの方々からのご質問・・・に答えていただきたいと思います。まずラジオネーム「のんこちゃん」という方のご質問なんですが、今週、あの・・・飯舘村の、お・・・飯舘村っていうのは全村ですね。もう皆さん丸ごと避難してくださいと、いうことになったわけです。全村避難の、飯舘村の菅野村長が、2014年秋に、村に帰ろうという帰村宣言を出すという見通しを示しました。これって可能なんでしょうか?皆さんで帰れるんでしょうか?というご質問です。いかがでしょう?

小出:(ため息)・・・大変難しいご質問です。放射能というのは、目に見えません。飯舘村というのは、原子力発電所から一銭のお金も貰わないで、自分たちの村を良い村にしたいとして、村民たちがずーっと努力をしてきて、日本一美しい山村というような村に、作り上げた村なのです。皆さんそれぞれ生活を持って、自分の村を築いてきたわけで、何としても帰りたいと。

水野:はい。

小出:思われていると、私は思いますし、その気持ちは痛いほどに、分かるつもりでいます。ただし、飯舘村は放射能で汚れてしまっているのです。で・・・色が付いていればいいなと思いますけれども、放射能は見に見えませんし、汚れていてもそれを感じることができないという状態、なのです。

水野:はい。

小出:で、今日本の国は、1年間の、外部被曝による被曝量の20ミリシーベルトを超えなければ、帰ってもいいというようなことを、言っているわけですけれども、20ミリシーベルトというのは、私のような、ごくごく特殊な、放射能を取り扱う仕事に従事している人間、それに許された限度なのです。

水野:はい。

小出:一般の人々にそんな限度の被曝を許すということはあってはならないと私は思いますし、ましてや子どもたちにそんな限度を許すべきではないと、私は思います。そして、子供が帰れないような村であれば、その村はやはり復興できない、と思わなければいけないと思いますし、飯舘村の方々・・・には、私は大変、お気の毒だし言いにくいけれども、帰らないで欲しいと願います。


●がれきの受け入れについて(9:15〜)

水野:はい。えー・・・、では続いて、今度はですね、がれきの受け入れ・・・の話なんですけれども、ラジオネーム「ひらの先生」という方なんです。この方は以前、岩手県で教員をなさっていた方なんだそうです。で、あの・・・岩手で、がれきの山を目の当たりにしてました。で、大阪・・・のがれきの受け入れというのは、大阪ががれきの処分を受け入れてくれはるのは、嬉しく思うんです。しかし、私は、大阪で子どもたちを守る立場に、今いますと。で・・・焼却した灰を、夢洲に埋め立てるということなんですが、まあこれ、基準値よりも下回っていると、いう濃度であったとしても、大量に埋めていけば、大阪湾に・・・埋まったものが溜まって、海が汚染されるということでは、ないんでしょうか?被災地だけでなく、大阪の子供も守って欲しいと思っているんですと、いう風にこの大阪のがれきの受け入れについてお尋ねなんですが、いかがでしょうか?

小出:はい。何か皆さん、難しいことばっかりご質問くださる・・・んですね(苦笑)

水野:いや、皆さん本当に悩んで・・・小出さんに意見を聞きたいんだと思ってらっしゃるんだと思います。

小出:はい。え・・・もともと瓦礫というものは、もし放射能で汚れているとすれば、全国に拡散してはいけません。絵・・・それぞれの、がれきのある場所で、専用の焼却施設を作って、役ということが、一番原則に則っていると思いますし、

水野:まずは専用の、焼却施設をその場に作って、その場で、処理するべき。

小出:はい。そして出てきた焼却灰は、猛烈に放射性物質を濃縮していますので、それは、全国各地であちこちで埋め捨てするというようなことをやっては、いけません。ですから大阪府が、大阪府、大阪市が、がれきを受け入れて、それを大阪で埋めてしまうというようなことは、私はやってはいけないと、思います。え・・・現地で焼いて、現地、あるいはどこか一ヶ所に集めて、専用に保管をするというやり方が、私はいいと思います。え・・・ただし、今岩手の方がご質問くださったという・・・ことだそうですけれども、岩手、宮城、福島、茨城、等々も、がれきが山積みされてしまっていまして、え・・・放置しておくということは、現地の子どもたちを被曝させてしまうということになりますので、一刻も早く手を打たなければいけない課題ですし、全国で引き受けることは、やむを得ないかもしれないと私は発言をして、皆さんから怒られて、きました。ただし、え・・・引き受けるにしても、焼却施設に、きちっとしたフィルターを取り付けるということが最低限の条件ですし、出てきた焼却灰は、それぞれが引き受けるということではなくて、一ヶ所に集めて保管するという道筋をつけなければいけないと私は思います。

水野:はあ・・・まあ、そのフィルターを付けると、かなりの、汚染物質は取り除くことができるんですか?

小出:はい。できます。それはもう、私も京都大学原子炉実験所というところで、放射性物質を取り扱って仕事をしていますが、それぞれの現場に適したフィルターを取り付ければ、環境を、ん・・・ゼロでは、もちろんゼロにするということはできませんけれども、え・・・限りなくきれいに、放射性物質をの放出を抑えるということは、できます。ですからそれをまずは、やるということが、大前提で、でそれをやった上で焼却灰を、一ヶ所に集めるということをやって欲しいと願います。


【後編に続く】
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