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2012年09月21日20:15

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人に向かって「死ね」と言える人

■生徒自殺の高校、私服登校指導…通行人が中傷で
(読売新聞 - 09月21日 09:55)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2161517&media_id=20

言葉には、言霊というのが宿っている。
これは、古来からの日本語の考え方だ。

だから、僕らは忌み言葉を嫌う。
そして、人に向かって、絶対に言ってはならない言葉がある。

この「死ね」という言葉は、その中の一つだ。
「死ね」という言葉は、単独で使うことはない。必ず、対象となる人に向かって投げかける言葉だ。
つまり、"呪"である。

こう書くと大層に思われるかもしれない。
だが現に、生徒は「死ね」と言われ傷ついたと言っている。
呪は成立している。
言霊とはそんなものだ。

だいぶ前の話になるが、3歳の息子、はるちゃんがママに怒られたのが気に食わなくて、ママに向かって、

「ママ、だいっキライ!!ママ、ゴミの日に捨てる。」

と言ったことがある。

その時僕は、はるちゃんをこれまでになく、激しく叱った。
普段はあまり叱らない僕が、あまりに激しく叱ったので、はるちゃんだけでなく、ママもビックリしていた。

だが、これも同じだ。
はるちゃんは、ママに向かって、ママを捨てると言った。
きっと、言われたママはショックだったろう。
大切な我が子に捨てるなんて言われたのだから。

はるちゃんは、絶対に言ってはいけないことを言ったのだ。
言葉によっては、人の気持を深く傷つけることがある。
そのことをはるちゃんに知って欲しくて、僕は激しく叱ったのだ。

ましてや「死ね」という言葉を人に向かって投げかけるなんて、これほどヒドイことはない。
相手の気持ちを汲んだり、命というものの尊厳を知っているような思い遣りのある人なら、決して人に向かって「死ね」なんて軽々しく言えないはずだ。

確かに今回のいじめ問題には、学校側の対応には、僕も憤りを覚えることがある。
だが、その憤りの向かう先は、その高校に通う不特定多数の生徒でないはずだ。

そして、こうした相手の気持ちを考えない忌み言葉を人に向かって簡単に投げかけられる人の精神構造は、いじめをする人間の精神構造とそう変わらない。

僕は、そう思う。
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