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2012年09月20日12:08

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【文字起こし】たね蒔きジャーナル 2012年9月19日 小出裕章氏出演分

たね蒔きジャーナルの存廃は、日本のジャーナリズムの何たるかが問われている。私はそう思ってたね蒔きジャーナルの存続を願ってきましたが、MBSのお偉いさん達には、そんなプライドの欠片もなかったようですね。彼らには、メディア業で飯を食っていく資格はありません。

しかし、いつまでも番組打ち切りを悲しんでいる暇はありません。野田政権は舌の根も乾かないうちに原発ゼロ政策をあっさりと反故にしましたし、それに追従する大手マスコミの姿勢も相変わらずです。IAEAの天野事務局長の談話ひとつ取っても、日本が原発をやめても再処理を続けるということで、世界中から核兵器転用を疑われているというのに、『原発ゼロに懸念』などと書く読売新聞の捻じ曲がった報道のし方は実にひどいものです。



MBSラジオ たね蒔きジャーナル
http://www.mbs1179.com/tane/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/


【文字起こし】

水野:京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんに伺います。小出先生こんばんは。

小出:こんばんは。

水野:よろしくお願いします。

小出:よろしくお願いします。

水野:そして東京には近藤さんです。

近藤:こんばんはー。よろしく。

小出:はい、近藤さんこんばんは。よろしくお願いします。

水野:えー小出先生あのー、番組冒頭で皆様にお伝えしたんですが、

小出:はい。

水野:え・・・たね蒔きジャーナル、9月・・・で終了いたします。

小出:はい。

水野:え・・・去年の原発事故直後から、小出先生にはずーっと、解説をしていただいてまいりました。本当にありがとう・・・ございます。え・・・

小出:いいえ、こちらこそ。あの私のような者の声を拾っていただいて、大変ありがたく、思って・・・きました。長い間お世話になってありがとうございました。

水野:本当にありがとうございます。

小出:はい。

水野:こちらこそあの、感謝でいっぱいでございますが、

小出:いいえ。

水野:あの・・・リスナーの方々からも、本当にあの小出先生・・・への、お・・・メッセージ、また、あの・・・この解説のコーナーについて、私たち・・・に対して、あの応援をしてくださるメッセージ・・・もう本当に数え切れないぐらい・・・たくさん、これまでずーっと、頂いてまいりました。少しご紹介させてください。福島から下さいましたいつこさんという方はお手紙で、え・・・下さったんですが、原発事故の情報が、錯綜する中、真実を伝えて下さったのがたね蒔きジャーナル、そして小出・・・裕章さんでした。おかしすぎる今の日本、権力・圧力に屈しない、真実を報道する番組でいて欲しい。え・・・こんな風に下さいました。あるいはあの、東京・・・からも、下さって。「せっちゃんぺ」って方ですけど、原発事故が進む中、素人が考えても、政府の説明では納得のいかない事態の中で、夜も眠れない恐怖が、半月ほど続きましたが、そうした日々、小出さんの説明を聞くことで、「ああ、最悪、こういうことなのだな」と、腹を括ることでかえって落ち着くことが、できました。パニックに陥ることを防いで下さった。事実を、直視し、一人一人に、考えさせる種を、提供・・・する番組でした。え・・・こんな風に、あの・・・いただきましたが、ま、今日は遠方の方からのメールをご紹介しておりますけれども、もちろん、関西にお住まいの方々から、本当にたくさん、番組への応援、また小出先生への感謝の声を、頂戴・・・しました。

小出:はい。ありがとうございます。ただ、え・・・いつも水野さんが、初めに・・・仰るように、このたね蒔きジャーナルというのは、ニュースの種を見逃しません、ということで、本当にその生活に密着したところから、大切な問題を拾い上げて、掘り下げていって下さるという、ジャーナリズム・・・と言うんでしょうか。報道と言うのでしょうか。そういうのの原点を支えるような番組・・・を続けてきて下さった、のだと思います。

水野:ありがとうございます。

小出:はい。えーそのことが評価されて、坂田記念ジャーナリズム賞も、受けた・・・はずですし、え・・・

水野:はい・・・。

小出:関西だけでなく、日本中あちこちから、そしてまた世界中から、これほど広く愛された番組というのは、本当に例のないほど・・・ないのではないかと私は、思います。え・・・そのために私も、何度か毎日放送に足を運びまして、たね蒔きジャーナルを存続させて欲しいと、お願いをしてきたのですけれども、

水野:はい。

小出:大変残念なことに・・・なりました。でもこれまでやってきた方々、水野さんをはじめ、近藤さんたち、そして、たね蒔きジャーナルを支えて下さったスタッフの皆さんに、心からお礼を申し上げたいと思います。

水野:はい。本当にあの・・・ありがとうございます。

小出:はい。

水野:小出さん・・・も、そうですし、あの他の方々も、え・・・もうご自分の体を動かして、え・・・何とか応援したいという思いを、あの・・・形にしてくださった方々が大勢いらっしゃる、ということを本当に感謝しておりますし、

小出:はい。

水野:何よりもこのたね蒔きジャーナルで、あの・・・こうした、あ・・・できるだけ頑張って、まあ、あのスタッフみんなで報道してきたつもりなんですけれども、こうしたものを支えてきて下さったのは本当リスナーの、皆様の応援でございます。え・・・もう改めて、感謝を申し上げ・・・たいと、思います。

小出:はい。こちらこそそうで・・・あの・・・ありがとうございました。9月・・・9月いっぱいだそうですけれども、え・・・お付き合い、させて下さい。

水野:はい。ぜひ、あの・・・

小出:はい。

水野:9月28日金曜日最後の放送でございますので、

小出:はい。

水野:今週、そして来週の、水曜と木曜と、

小出:はい。

水野:小出先生また解説をぜひ、よろしくお願いします。

小出:はい。よろしくお願いします。

水野:え・・・今日、質問させていただきたいこと・・・はですね、

小出:はい。

水野:小出さん、プルトニウムに、ついてです。

小出:はい。

水野:え・・・日本政府が、2030年代に原発稼動ゼロを目指す方針を、まあ結局閣議決定は、しなかったそうですが(笑)。

小出:はい(笑)。

水野:まあ、その前にIAEA、国際原子力機関には、伝えに行ったんですよね。

小出:はい。

水野:そうしたら、IAEAの事務局長・・・はこういうことを仰いました。「プルトニウムの扱いをしっかりと見ていきたい」と言うんですね。

小出:はい。

水野:でこの・・・原発をゼロにして再処理をしない場合、プルトニウムが、溜まっていくことを懸念している模様なんですが、このプルトニウムが、溜まる蓄積されるっていうのは、どんな心配があるって言うんでしょうか?

小出:え・・・原発・・・というものを動かしてしまう限り、その原子炉の中にプルトニウムができてきてしまうことは、避けられません。

水野:はい。

小出:ただしそれをそのままにしておくのであれば、プルトニウム問題というのはほとんど起きません。

水野:はい。

小出:問題は、え・・・その中から、再処理という作業をして、プルトニウムを分離して取り出してしまうという、そのことによって生じます。

水野:はい。

小出:え・・・プルトニウムというのは原爆材料・・・そのものですので、

水野:原爆の材料そのもの・・・が、プルトニウムなんですか?

小出:そうです。

水野:つまり核兵器の転用に、すぐ、繋がるのがプルトニウムという物質だと思っていいんでしょうか?

小出:そうです。え・・・ですから、原子力発電をやるだけであれば、

水野:はい。

小出:え・・・ただただその、放射能の中のひとつとしてプルトニウムがそこにあるだけですので、

水野:はあ・・・

小出:えー原爆材料にならないのですが、

水野:はい。

小出:日本の場合には、核燃料サイクルを・・・を、作り上げて、プルトニウムを取り出して、それを、日本は原爆にはしないけれども、

水野:ええ。

小出:高速増殖炉の燃料に使うというようなことをずーっと言い続けてきた、のです。

水野:はい。

小出:え・・・ただ高速増殖炉は、全くできません。え・・・実験炉と言うか、私たちが、え・・・ん・・・まあ原型炉と呼んでいるまあ、実験炉に毛の生えたようなもんじゅでさえ、既に1兆円のお金を捨てましたけれども、

水野:1兆円あれ捨てて何にも、できてないんですよね?

小出:はい。1キロワットアワーの電気も起こしていないという、本当にどうしようもない・・・ものになってしまいましたし、

水野:それでもこれ廃炉にしない、っていう方針が、

小出:はい。

水野:出てきましたよね。

小出:はい。それは、高速増殖炉というものを1度でも、少しでも、動かすことができると、超優秀な原爆材料になるプルトニウムが手に入るからなのです。

水野:はあ・・・!

小出:はい。ですから今でも、もんじゅは、廃炉にはしないし、

水野:ええ!

小出:研究炉として残すというようなことになっているわけで・・・

水野:残すって言ってますね。これ意味が分からなかったんです。研究炉として残す意味って。

小出:はい。それはあの、超優秀原爆材料が、欲しいからなのです。

水野:はあー・・・近藤さん。

近藤:はい。

水野:あの、プルトニウムの問題というのは、全く・・・エネルギー問題とは違う分野にも、関連してくるってことです・・・か。

近藤:そうですねえ。ですからまあ、小出先生が、1,2,3,4と、こう・・・原発推進の理由を、お・・・以前挙げてましたですけど、

小出:はい。

近藤:その中に、いわゆる、核兵器へ・・・向けてのこの・・・転用が可能だっていうこともあるんじゃないかっていう、うーん・・・まあ、ここんところ・・・と直結する話ですよねえプルトニウムは。

小出:そうです。

水野:ふーん・・・。これ、ただですね、あの・・・私の理解が間違っているのかもしれませんが、IAEAの天野事務局長が言っているのは、再処理・・・を、していかないと、プルトニウムが、蓄積されて、その・・・核兵器、核拡散に繋がるっていうことを恐れているように、聞こえたんですよ。

小出:(笑)たぶんそれは水野さんの受け取り方が、違っていると思い・・・ます。

水野:あ、あたしが間違ってるんですね?

小出:はい。え・・・日本は、えー・・・、核燃料サイクルは進めるという、ことを表明して、

水野:はい。

小出:います。核燃料サイクルというのは再処理ということも含めてなわけで、えー原子力を仮にゼロにしたとしても、

水野:はい。

小出:核燃料サイクルというものをやってしまうと、え・・・既に動いていた原子力発電所の燃料からプルトニウムを取り出してしまうことに、なるのです。

水野:はあ・・・!

小出:えーその始末のしかたがもう全く分かっていませんので、

水野:プルトニウムの始末のしかたは、分からないんですか?

小出:はい、そうです。原爆になるか、高速増殖炉の燃料にするかどちらかだったわけですけれども、高速増殖炉・・・がもう実用化できないということはもう、この間の歴史ではっきりとしてしまっている、のです。

水野:はい。

小出:そうであれば再処理を断念するというのが、当然の選択のはずなのですが、

水野:はあ・・・はい!

小出:日本というこの国では、再処理を相変わらずやりたいと、言い続けて、いるのです。

水野:ええ!

小出:はい。ですから世界中が、日本を不審の目で見ている、わけですし、IAEAにしても、本当にそんなことをやるのかと言って、え・・・注意を喚起しているわけです。

水野:はあ・・・!政府の方針が、いちおう原発ゼロ・・・を、謳いながら、

小出:はい。

水野:再処理をすると言ってるところが矛盾・・・

小出:そうです。

水野:があるというのが、

小出:はい。

水野:何でこんなことになるんだろうと、思っていたんですが、

小出:はい。

水野:そこには、この核兵器転用の、疑いが持たれるという、そういう国際的な見方も絡まってるんですね?

小出:そうです。はい。原発をもうやらないと言うなら、プルトニウムを取り出す意味も、本当はない、のです。

水野:そうですねえ。

小出:はい。それなのに取り出すということは、核兵器を作るんだろうという風に、どの国で・・・国だって、思う。のが当然なわけです。

水野:はあ・・・そうした意味でも、あの・・・国際的な信用をこれ、うし・・・ま、ま、まずまあ、まあ信用があるのかどうかあたくしには分かりませんが、

小出:(笑)

水野:信用をより失ってしまう恐れがあると、見なきゃいけないんでしょうか。

小出:まあ・・・そうですね。原子炉を・・・原子力発電をやめると言いながら再処理をやるなんていうのは本当に論外なことだと、私は思います。

水野:はい。どうもありがとうございました。

小出:はい。ありがとうございました。

水野:はい。明日もどうぞよろしくお願いします。

小出:こちらこそよろしくお願いします。

水野:京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんに伺いました。

【文字起こし終了】


■天野IAEA事務局長、「原発ゼロ」に懸念示す
(読売新聞 - 09月18日 10:49)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2157568&media_id=20

<IAEA>プルトニウムの扱い注視 日本の新エネ戦略で
(毎日新聞 9月18日 11時33分配信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120918-00000021-mai-int
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