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2012年09月18日19:25

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おもてなしの心

“神様扱い”しすぎな日本のサービス産業
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2157457&media_id=81

自営業をしていて思うのは、1人のお客さんとの出会いを大切にし、そのお客さんに気持ち良く店を利用していただく、そこに接客業の基本があるということ。

店の中を常にキレイに保っておくのも、店のトイレを利用しやすいように清潔にしておくのも、お客さんを待たせないように気を遣うのも、「いらっしゃいませ」の挨拶と「ありがとうございました」の感謝の気持ちを口に出すのも、
その他、それぞれの業種によっていろいろあるだろうが、すべて、冒頭の接客の基本なんじゃないだろうか。

これは、はたして過剰なサービスなんだろうか。
まあ、結論は、最後に置いておく。


鴻上氏は言う。

"いらっしゃいませこんにちは""喜んで〜"などの心のこもってない丁寧な言葉は、サービスでもなんでもない。必要ない。

だが、例えば、道を歩いていて知った人に出会うと挨拶をする。
また、人に親切にされたり、自分の仕事について人に評価されると、相手に感謝の気持ちを伝える。

これは、サービスではないが人が人と付き合い、暮らしていく中で、こうした言葉を相手にかけたり、かけられたりするのは、当たり前のことだ。

接客業とは、人付き合いの延長線上にある。
お客さんが店に入ってこられた時点で、その人と自分との人付き合いが始まるのだ。
その相手に対して、"いらっしゃいませ"と挨拶するのは、人付き合いの礼儀として当たり前だ。
これをサービスと混同することこそが、どうかしている。

それとも、鴻上氏は普段から挨拶をしたり、相手に感謝の気持ちを伝える時にも、相手を選んでいるのだろうか。
自分にとって利のある人には、丁寧な挨拶をするが、利の薄い人には、横柄な態度を取っているのだろうか。

新田氏は言う。

安い人件費なら、それなりのサービスしか期待してはいけない。
お客さんを店側が神様扱いすることで、客が過剰に権利を主張する、と。

だが、サービスというのは、店側がお客さんに対して表す気持ちだ。
店側に、お客さんに店を気持ち良く利用していただく、という気持ちがあるなら、店の値段というのは、関係ない。
何故なら、これは先ほどの鴻上氏のところで書いたように、接客業とは、人付き合いの延長線上にあるからだ。

僕が新田氏の意見に不快感を覚えるのは、激安の人件費で雇われている従業員にサービスを期待するほうが間違っているという、新田氏の従業員を見下したような態度だ。

この人はきっとサービスが店側がお客さんに対して表す気持ちであることが理解できないだろう。
そして、こういう人こそ値段に見合ったサービスが受けられないと、"オレは金を払ってるんだ"と、モンスター化する可能性がある。

サービスというのは、店側がお客さんに対して表す気持ちであって、本来は値段とは別のところにあるのだ。

ここまで書くと、おそらく冒頭の答えは出ている。
サービスに過剰なんてないのだ。
接客業とは、人付き合いの延長線上にあって、サービスというのは、店側がお客さんに対して表す気持ちなのだから。


この気持ちを、日本では、"おもてなしの心"と呼んでいる。
このおもてなしの心、僕は、日本人として世界に誇るべき、すばらしい文化だと思っている。
むしろ、このすばらしい文化を世界に向かって発信していくべきだ。

そして、最近の客がモンスター化するのは、このおもてなしの心を理解できなかったり、間違って捉える人が多いからではないだろうか。
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