mixiユーザー(id:47361257)

2012年09月17日01:28

97 view

女性にとっての乳房とは

乳がん患者に配慮の温泉増加
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2156381&media_id=133

僕の母親は、1999年の夏、乳ガンで右乳房を切除した。
当時、母親は50歳を少し回ったところで、最初乳ガンを発見した医師は、母親に右乳房の全摘を奨めた。
幸いガンは初期だったのだが、ガンの場所が、リンパ節に近いこともあり、確実性を考えた場合、全摘の方が安心だということだった。

僕も、医師の話を聞き、母親の命が助かるならと、母親に全摘を奨めた。

だが、母親が、父親と相談し考えた挙げ句出した結論は、京都市内にある乳ガン専門の病院で、何とか温存できる方向で、手術をするということだった。

そして、今母親の右乳房は、4分の1の切除で残っている。
幸い、乳ガンから今年の夏で、13年が経つが再発も転移もすることなく、元気で暮らしている。

僕は男なので、3人の子供を成人まで育ててくれた母親にとって、再発や転移のリスクを考えた場合、乳房を全摘することに、何ら躊躇いはないだろうと、勘違いをしていた。
だが、それは僕の間違いだった。

女性というのは、やはり幾つになっても女性であることに、変わりはない。
僕は、自分の母親を母親という視点でしか見ていなかった。
母親だって、母親である前に1人の女性なのだ。

僕は、今の嫁が将来、このような状況になれば、おそらく簡単に全摘することを奨めることはしないと思う。
嫁が温存を臨むなら、できる限り温存できる方向で、病院を探すだろう。
あの時、僕の父親が母親の為に、必死になって、温存できる乳ガン専門の病院を探したように。

母親は、今年で62歳になった。
今でも、銭湯や温泉に入る時、無意識に右乳房をタオルで隠すらしい。
母親の右乳房には、今も、手術痕が残っている。
人は、自分が思っているほど、自分のことに、注目していないと、頭でわかっていても、やはり、人の目が気になるらしい。
その為、無意識とは言え、手術した右の乳房を隠してしまうのだそうだ。

このニュースは、僕の母親のような境遇の人にとっては、大変良いニュースだろう。
こういった配慮により、乳ガンで乳房を切除した方が、気兼ねなく旅行に行ったり、大衆浴場に入ることができるならば。

こういった悩みは、おそらく同じ境遇にならないと、本当の意味では理解できないのであろう。
ただ、女性にとっての乳房とは、男性が考える以上に、女性らしさの象徴なんだろうと思う。
36 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する