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2012年09月14日07:54

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【文字起こし】たね蒔きジャーナル 2012年9月13日 小出裕章氏出演分

経団連の米倉会長はいまだに「原発がないと経済が」などと寝言を言っているようですが、では始末のつけられない核のゴミを、

「あなたの家の庭で、100万年間責任を持って保管してください」

と言ってやりたいですねむかっ(怒り)

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京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/


【文字起こし】

千葉:京都大学原子炉実験所助教の、小出裕章さんです。では小出さん、今日もどうぞよろしくお願いします。

小出:はい、よろしくお願いします。

千葉:今日は毎日新聞論説委員の、池田昭さんと一緒に伺います。

小出:はい。

池田:小出さん、よろしくお願いします。

小出:あ、池田さんよろしくお願いします。

千葉:えー、まず最初・・・の質問なんですけれども、こんなニュースが伝わっております。日本学術会議が、今、政府が考えている、300メートル以上の地下深くに、原発から出る、高レベル放射性廃棄物を埋めるという最終処分法は、火山活動が活発な日本では難しいとして、白紙に戻して考え直すよう提言したということなんですけれども、これを・・・小出さんは、どう思われますか?

小出:えー、当たり前のこと・・・を、ようやくにして学術会議が言い出した、

千葉:はい。

小出:ということだと思いますが、あまりにも遅すぎる、と、私は思います。えー日本の・・・学問を背負ってきた人たち、が、これまで、原子力のゴミの始末のしかたに関して、何も発言もしないまま、むしろ容認・・・を続けてきたと、いうことなわけで、まあ、今になって言って下さるのはありがたいけれども、何で今に・・・今まで黙っていたのかと私は思います。

池田:従来からあの、小出さん仰ってましたよね。

小出:はい。

池田:うん。それが今になって、ていう・・・ねえ。

千葉:はい。もう、何十年も前からこの問題があるということは誰の目にも明らかだったし、

池田:そうですね。

小出:日本というような、世界一の地震国に、放射能のゴミを埋め捨てにできるような場所なんていうものはないと、私はもちろん思ってきましたし、普通の常識のある方ならどなたでもそう思わなければいけなかったのですが、日本の原子力を進めている人たちは、しゃにむに、いや、できるできると言って今日まで来てしまい・・・ました。

池田:学術会議が、今になって、なぜっていう・・・思われますか?

小出:(笑)思います。いったい何なん・・・この人たちは何なんだろうと。まあ、大変・・・私としては、悲しい・・・ですけれどもまあ、思ったことはまあ、善は急げで、

池田:そうですね。

小出:はい。言って下さったことはもちろん、いいことだとは思いますけれども、何で今かという思いは拭え・・・ずに残ります。

千葉:あの、今世界中・・・見渡してみても最終処分法として、安全性が確立されたものっていうのはないんですよねえ?

小出:何一つありません。

千葉:うーん・・・あの今回学術会議はですね、いつでも廃棄物を取り出せる施設を作って、数十年から数百年を目安に、一時的に、一時的に(笑)、保管することを、提言したということなんですけれども、この保管だけでも簡単にできることじゃないですよね?

小出:(笑)もちろんとてつもなく難しい・・・です。えーただ、今日学術会議が言ったことは、私がもう、何十年も言い続けてきたこと、

千葉:はい。

小出:です。地下に埋め捨てにすることは許せないことなので、とにかく私たちの目の黒い場所で保管し続けるしか、やり方がないと私も、言ってきました。

千葉:はい。

小出:ただしそれ自身が、何百年・・・で終えることができるのか、何千年やらなければいけないのか、それすら私にも分からない、のです。

池田:これ・・・あれですか。これを一時的って言えるんですかね。

小出:ハハハ(笑)。全く無意味な言い方だと、私は思います。まあ、これまでも、原子力発電・・・をやることによって出るゴミというのはたくさんありまして、今、学術会議が言い出したのは、高レベル・・・放射性廃物というものですけれども、

千葉:はい。

小出:そのほかにも膨大な体積の低レベル放射性廃物というのが、毎日毎日、生み出されてきて、それは青森県の六ヶ所村に、全て押し付けられることになってきました。既に20万本を超えるドラム缶が、六ヶ所村に埋め捨てにされてしまいましたが、それが、え・・・管理を続けていって、管理をしなくてもいいという・・・日は、300年後に来ると、日本の政府は言ってきました。しかし300年後って私は死んでいますし、原子力を進めてきた人たちもみんな死んでいますし、たぶん自民党も民主党もありません。そんな時までいったい誰がどういう責任で面倒を見ることができるのか、私にはそれすらが分からないで、きました。ましてや高レベルの放射性廃物というのは、10万年100万年という、長い間にわたって隔離をしなければいけないゴミなのであって、

千葉:ええ。

小出:そんなものを一体、誰がどういう権限で生み出すことができるのか、それがまずは私は不思議です。

千葉:うーん。でも、今、もうまさに高レベル放射性廃棄物というのはあるん・・・ですよねえ?

小出:そうです。広島原爆がばら撒いた、核分裂生成物に比べると、120万発分を既に生み出してしまってそれがあります。

千葉:それは今どうやって管理されてるん・・・ですか?そんな・・・。

小出:え・・・一部は、原子力発電所の使用済み燃料プールの・・・底に、沈んだままになっています。それは東京電力の福島第一原発も同じでした。

千葉:はい。

小出:一部は六ヶ所村の再処理工場に、3,000トンという、燃料プールを作ってそこの、底に沈めてあります。一部はイギリスとフランスの再処理工場に送ってしまって、そこで、え・・・再処理という作業をしてガラス固化になった形でまだ、残って、います。いずれ全てが、日本に戻ってきます。

池田:そうですねあの・・・最近のニュースでも、イギリスとフランスが、

小出:はい。

池田:ですねあの・・・うーん高レベルの廃棄物を引き取れと。

小出:そうです。

池田:言ってますよねえ。

小出:当然のことなのですね。契約してありますし。

池田:うん。

小出:はい。

千葉:でも、まあ、あの・・・プールの中に・・・いつまでも入れておくわけにもいかないだろうし、

小出:はい。

千葉:えー・・・その、ガラス固化体の状況になったものもそのまま野ざらしにしとくわけにもいかないということを、考えると学術会議はですね、

小出:はい。

千葉:10万年単位で、安全に保管できる容器の開発っていうのを提言してるんですけれども、

小出:はい。

千葉:10万年前っていうと旧石器時代、日本にナウマンゾウが住んでた時代なんですけども(笑)。

小出:(笑)・・・そうです。

千葉:今の科学技術がそんなこと、でき・・・る可能性って、あるんですかねえ?

小出:ありません。

千葉:ないですよねえ?

小出:はい。

千葉:はあ・・・。

小出:明確にありません。

千葉:ないですよねえ。

小出:はい。

千葉:ということは最終処分地というのは、

小出:はい。

千葉:この高レベルの放射性廃棄物と10万年お付き合いしなさいという土地を、選ぶということなんですよね?

小出:そうです。日本というこの国でも、原子力安全・保安院という、まあ組織がですね、その・・・埋め捨てにする場所を、これまで20年近く、捜し求めて、きました。え・・・調査をさせてくれれば20億円やるぞという、金をちらせ・・・ちらつかせて、候補地を捜し求めてきたのですが、さすがにこれに関してはどこの自治体も、うんと言いませんでした。そのためとうとう日本というこの国は、高レベル放射性廃物をモンゴルに捨てに行くという、そういう案まで出すようになっています。

千葉:はあ・・・。あの今回、日本学術会議・・・は、最終処分法で、えー・・・深い、え・・・土の中に埋めるというのは、あの考え直すようにと言っていますけども、

小出:はい。

千葉:今のような、10万年単位で安全に保管できる容器の開発とか言ってるということを考えると、

小出:はい。

千葉:まあ結論の先延ばし・・・が意図なのかなあ、と思えなくもないんですが。

小出:そうですね(笑)。要するにあの私も、大変申し訳ありませんが私にしてもどうしていいか分からない、のです。えー学術会議というのは、日本の学者のトップの組織、ですけれども、そこにいる人たちにすら、どうしていいか全く分からない課題、なのです。でも、全く分からないということは、私自身何十年も前から分かっていましたし、学術会議は当然分からなければいけなかったのですが、

千葉:はい。

小出:今の今まで何も言わないまま原子力を、みは、え・・・のやりたい放題にさせてきたんですね。学術会議も含めて。

千葉:で今回ですね、学術会議がもうひとつ驚くこととして、

小出:はい。

千葉:総量規制。つまり原発から出る廃棄物の量の上限を決めようっていう風に提言しているんですが、

小出:はい(笑)。

千葉:ということは、今までは、処分法も・・・決まってないけれども、廃棄物・・・はどんどんどんどん出していいという、出し放題の状態だったわけですか。

小出:そうです。まあ、原子力をやり始めた当時から、原子力はトイレのないマンションだと、言われていたわけで、え・・・皆が知っていました。ゴミの始末ができないということは。それでもいつか何とかなるだろうという、期待のもとにここまで来てしまった、のです。え・・・日本というこの国ではまだ、原子力発電所の再稼動なんていうことを言ってるわけですし、2030年に何パーセントだなんていう議論をしてるわけですけれども、やればやるだけ、自分で始末のできないゴミが溜まってきてしまいます。

千葉:・・・わかりました。

小出:はい。

千葉:あの、もう1問質問させてください。

小出:はい。

千葉:東京新聞が伝えるところですと、お・・・福島第一原発の原子炉内を管理する機械が、今次々と壊れているというような、情報がありまして、

小出:はい。

千葉:えーまず、2号機の原子炉の底にある温度計が、4つのうち、3つ壊れて残り1つになってるということなんですが、

小出:はい。

千葉:これが壊れると、原子炉の底の温度が測れなくなりますけれども、

小出:はい。

千葉:これによって、どんなことが起きる可能性があるんですかね?

小出:えー、原子炉の・・・圧力容器の底には確か4つ、そのまた上部にまた4つぐらいづつ何段階かに付いているはずですけれども、

千葉:はい。

小出:一番底部の・・・底部の温度計の温度を測ることによって、え・・・溶けてしまった炉心がどこにあるのか、あるいは再臨界という現象が起きているのかどうなのかということの目安にしてこようと、してきました。

千葉:はい。

小出:それが次々と壊れていってしまってるということですから、まあ大変、これから難しい状況になるだろうなと私は、思います。ただし、もともと、彼ら自身はこんな事故が起きるとは思っていなかった、わけですし、え・・・圧力容器の底にあった温度計も、元々こんなこと、こういう事故のときの、原子炉の状況を知るために、そこに設置したわけで・・・いたわけではなくて、

千葉:ええ。

小出:通常運転時の・・・情報を得るためだったのですね。

千葉:はい。

小出:で、それがまあ曲がりなりにもそこにあったからといって、今の、事故の・・・現在の状況を知るために使っているわけ、ですけれども、元々、目的の・・・目的があってそこにあったわけではありませんし、もともと不十分な情報しかくれません、でした。それすらがこれからどんどん奪われていくということになるわけで、事故の収束というのがますます難しくなっていく、ことになりますし、でも、避けられないこと、です。機械は必ず壊れます。

池田:これ温度計のその、修復と言うか、修理できないんでしょうか。

小出:たぶんできないです。

池田:ああ・・・。

小出:ですから新しいものをまた、差し込んでみるということはできるかもしれませんが、圧力容器にぴったりと、くっつけるということも、たぶん至難の業だと思います。

千葉:うーん・・・。じゃあ修復が不可能ということになると本当に、限られたデータの中で、推測で、えー、これからは・・・色んなことを進めていかなきゃいけないってことになりますか。

小出:(笑)これからはと言うか今までも推測でやってきたんですね。

千葉:ああ・・・。

小出:もともと事故の情報をきっちりと知れるような、測定器はなかったわけで、

千葉:はい。

小出:たまたまある測定器で、の情報から、何・・・何とか推測しようとしてこれまでも来たわけですし、えーこれからはまたその、貴重な情報のひとつ、が奪われていくということになると思います。次々とでも、奪われていきます。

千葉:うーん・・・。わかりました。小出さん、どうもありがとうございました。

小出:はい、ありがとうございました。

【文字起こし終了】


■総量抑制、暫定保管を=使用済み核燃料などの処分―学術会議が原子力委に提言
(時事通信社 - 09月11日 11:05)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2150194&media_id=4

原発 今も危険続く(しんぶん赤旗)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-09-11/2012091114_01_1.html
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