mixiユーザー(id:23621043)

2012年09月13日10:11

133 view

【文字起こし】たね蒔きジャーナル 2012年9月12日 小出裕章氏出演分

福島第一原子力発電所の状況(9月12日現在)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2152576&media_id=17



危険・警告たね蒔きジャーナルが打ち切りの危機に晒されています!
番組存続を求めるメッセージを送って、何としても打ち切りを阻止しましょう!
▼毎日放送視聴者センター ちゃやまち広報室
http://www.mbs.jp/kouhou/index.html

えんぴつたね蒔きジャーナル存続を求める署名はこちら
http://www.shomei.tv/project-1980.html

MBSラジオ たね蒔きジャーナル
http://www.mbs1179.com/tane/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/


【文字起こし】

水野:京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんです。小出さんこんばんは。

小出:こんばんは。

水野:よろしくお願いします。

小出:よろしくお願いします。

水野:そして、東京には近藤さんです。

近藤:どうもー。こんばんはー。

小出:はい、こんばんは。

近藤:よろしくー。

小出:よろしくお願いします。

水野:3・11、原発事故から1年半経ちました。小出先生、

小出:はい。

水野:え・・・リスナーの方々から本当に多くの、お声を頂戴し続けて、きたわけですけれども、

小出:はい。

水野:あの今日もですね、ラジオネームたね蒔きたね子さんという方は、

小出:ふふっ(笑)

水野:3・11以降に、小出・・・先生が出演していらっしゃるということで、たね蒔きジャーナルを初めて知り、それからずーっと聴いていますよと、仰っています。原発事故が時々刻々変化する状況・・・の中でも、小出さんの情報を頼りに、日常の生活にどう折り合いをつけるのか、指針にしてきました。

小出:はい。

水野:この日常の生活をどう生きるかというところ。まあこれは今も問われ続けているのではないかと思いますが、

小出:はい。

水野:この1年半で、小出先生、どんな・・・思いを持ってらっしゃいますか?

小出:(ため息)・・・そうですね、ひと言では言えませんけれども、何とも辛い1年半、でした。ただ、私・・・の辛さなどというものは、今現在、ふるさとを追われて、仮住まいのような生活をしている人々、あるいは、汚染地に見捨てられて、被曝・・・の恐怖に晒されながらも、それでも毎日を生きなければいけない人たちの、苦しみに比べれば、本当に私のものなんて些細なものなんだろうなと思います。

水野:北海道からくださったラジオネーム残暑大歓迎さんはですね、いかに、自分がこれまで何も知らずに、また知ろうともせずに、のほほんと暮らしてきたかを、原発事故後の小出さんのお話で気付かせてもらいました、って仰っています。

小出:はい。

水野:ただ、今現在も私たちどれだけの事・・・を、知っているのか、そのあたりは、これからもずっと続く問題なんですかねえ。

小出:そうですね。まだ事故が収束しているわけではありませんし、え・・・ふるさとを追われてしまった人、まあ先ほども聞いていただいたように、ふるさとを追われた人、汚染地に取り残されている人という・・・ものが、現実に今でも、いらっしゃるのですね。そういう人たち・・・の苦痛はずーっとまだまだ続くわけですから、これから何十年という単位で、傷が、残ると思います。

水野:はい。では今日はですね、

小出:はい。

水野:福島第一原発1号機について、教えてください。

小出:はい。

水野:原子炉格納容器の中で、放射性クリプトン、と、水素、の濃度が、時折上昇する、そんな状態が続いているんだそうです。

小出:はい。

水野:この、放射性クリプトンって、どんなものなんでしょうか?

小出:えー・・・これまでも何度も聞いていただきましたけれども、ウランが核分裂すると核分裂生成物という放射性物質ができます。

水野:はい。

小出:それはおよそ200種類に及ぶ、様々な放射性物質の集合体なのですが、中にクリプトンという、え・・・放射性物質も含まれて、います。で、希ガスという・・・元素群に、属していまして、え・・・完全なガス体で、他の物質とは全く反応しないという、そういう性質のもの・・・です。

水野:はあ。この放射性クリプトンと水素の濃度が時折上昇するってことは、

小出:はい。

水野:いったい何を意味していて、大丈夫なんですか?

小出:ふふっ(笑)。えー、核分裂生成物、ですので、

水野:はい。

小出:えー、ウランが、核分裂した時にできるのですね。

水野:核分裂した時にできるものなんですね?

小出:そうです。

水野:クリプトンは。

小出:そうです。

水野:はい。

小出:それが時々今上昇してるということは、今でも核分裂反応が、時々起きているという、ことを疑うことに、なるわけですけれども、

水野:はあ・・・はい。

小出:私はたぶん、違うと思います。

水野:ほお。

小出:はい。あの、クリプトンという・・・放射性物質の中にも、え・・・色々な、番号のクリプトンがありまして、今回問題になってるのはクリプトン85という、ものです。えーそれは半減期が10.7年という、かなり寿命の長い、核分裂生成物・・・なのです。

水野:ええ、ええ。

小出:え・・・それがたぶん、え・・・事故のときに、まあ、いっぺんに噴き出してきてですね、大部分のものはもう、大気中に出てしまったのですが、

水野:はい。

小出:え・・・格納容器と呼ばれている容器の中の一部に、まだ溜まったまま残っているものがある、のではないかと思います。

水野:はい。

小出:え・・・特にそのサプレッションチェンバーと私が呼んでいる、ドーナツ状の、え・・・巨大な、ん・・・まあ、水槽というか半分まで水が入ってるような、構造物があるのですが、それの上部のところに、え・・・溜まってしまって・・・いて、

水野:はあ・・・。

小出:それが時々、外に漏れてくるということ・・・だろうと私は思います。

水野:じゃこれは、再臨界の、恐れ・・・は、ないと。

小出:たぶん・・・

水野:爆発の恐れもないと東電は言ってるんですけど、

小出:はい、たぶんそうだと思います。

水野:たぶん、そこは心配ない。

小出:はい。えー再臨界だとすると他のあの・・・希ガス、例えば、ゼノン・・・とかですね、133番のゼノン、135番のゼノンなんていうものも出てくるはずですし、

水野:ええ。

小出:容易に検出できるはず・・・だと私は思います。クリプトン85だけが増えているということであれば、たぶん再臨界ではありません。

水野:はあ・・・。でもこれ、どうしてこうなってるのか、調べる作業を始めたんですが、

小出:そうですね。

水野:その作業の中でですね、

小出:はい。

水野:セシウム・・・が、放出される・・・かもしれない。セシウムが放出されたとしても、ごくわずかな量と、東電は見ているって言うんです。

小出:はい。

水野:そう思って大丈夫なものなんですか?

小出:えー(笑)、量というのは、まあ・・・考え方の問題なのですが、え・・・今でも、福島第一原子力発電所からは、セシウムを含めていろいろな放射性物質が出てきてしまって・・・いるわけです。

水野:はい。

小出:ただし今現在出ている量というのは、昨年の3月11日から半月ほどに出た量に比べれば、たぶん、何百・・・万分の1、あるいは何億分の1という、

水野:はあ・・・はあ。

小出:まあその程度のもの、になっているわけです。

水野:はい。

小出:それで、今回の作業でまた、セシウム137が何がしか出てくるということは、ある・・・かもしれませんが、いずれにしても、ん・・・事故当初に出たものに比べれば、何億分の1とかいう、そういう・・・ものです。

水野:近藤さん。

近藤:はい。

水野:逆に言うと、事故当初に、どれだけ・・・膨大なものが出たかっていうことかもしれませんね。

近藤:ゾッとしますね。

水野:ねえ。

近藤:うーん。

水野:そして今も、え・・・収束はしていない、出続けている状態でこの1年半を迎えているということを改めて思い知らされます。どうもありがとうございました。

小出:はい。ありがとうございました。

近藤:どうもー。

水野:京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんに伺いました。

【文字起こし終了】
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する