どうも。麻酔注射が終わった子供に
「●●ちゃん、スゴーイ!泣かずによく頑張れたね!」と声をかけたら、
「なめんなよ」と言われた葉桜です。
ご、ごめんなさい…。
学生時代、市民プールの受付をやっていて、プールに泳ぎに来る子供を「おガキさま」と呼び、
タメ語なんか聞かれた時にゃあ「大人子供の立場を理解せん奴はロクなもんにならん」と心の中で激怒し、話しかけられても「あ゛?」の一言で一蹴してきた私ですが、
歯医者に就職してからというもの慢性的な子供嫌いが治りました。
だって、小ウルサイおっさん(院長)の相手をするより、子供と「何年生になったん?」とか話しているほうがまだ楽しいもん。
レントゲン室へ行くのを恐がる子に「大丈夫だよっ」と何度も声をかけていたら、
その子が私の手をギュッと握ってきた時、あやうく抱きしめてその子の親に「おいくらですか?」と言いそうになりました。
いかんいかん。本気で怒られる。
それに私オジ専なのにショタコンまで併発しては、もう永遠に社会復帰は不可能だ。
歯科助手、歯科衛生士にとって、大事な仕事がある。
「子供の慣らし」だ。
歯医者の存在ごと嫌っていて、痛いことをする前から泣き喚く子供がいるので、
まずハミガキしたり、甘い味のするハミガキ用ペーストを使ったりして落ち着かせ、
「なぜ歯を削るのか」「治療せずにほっておくとどうなるか」をお話して頑張らせる仕事だ。
この「ならし」、なかなか人によって個性が出て面白い。
ベテラン衛生士は「泣いてもダメ!頑張る時は頑張る!」と強めにいい、
治療した後に「すごい!できたじゃん!」と褒め上げる『アメとムチ型』。
同期は「○○ちゃんならできるよ!」「大丈夫!頑張ろう!」という『ヨイショ型』
そして私は…
子供「もう帰るー!」
私「そんなバカな」
子供「もうヤダー!!」
私「ちょっとちょっと待ってくださいよ」
子供「でーきーなーいー!!(泣)」
私「か〜ら〜の〜?」
『できそこないの芸人型』である。
まあ、こんなあやし方で泣いている子供が泣き止むわけはない。
基本的に泣いている子供の前でアタフタしながら適当なことをペラペラ話している。
「うちの医院の怪獣」と呼ばれる3歳児、うーちゃんという子がいる。
何もしていないのに診察室の椅子に座った途端、怪獣の名に相応しい声で泣き叫ぶ。
おそらく「もう3歳なんだから頑張らなきゃいけない」と心では思っているのだろう。
「うーちゃん、がんばるぅぅぅ」と言いながらも、泣き叫んでいる。
まず一番簡単な「口の中に風」をやろうとしても号泣。
号泣されながらも、ほぼ強引に口の中に風を送り込み、
「ほら、できた!できたねぇ、うーちゃん!」と褒め称えると、
「できたぁぁぁぁ」といいながら、なおも号泣。
心と身体がまるで一致していない。
「口ではそういってても、カラダは正直だぜ」という最低な下桜が浮かんだが、
言ったところでうーちゃんには伝わらないし、うーちゃんを抱えているお母さんにドン引きされるだけだろうから止めておいた。
こんな私も何度か経験を積むことで、『子供は一緒に遊びながら、オーバーに褒めればとりあえず機嫌がなおる』と知った。
「うわあ、スゴい!○○ちゃんがココまでできるなんて思わなかった!
ほんとすごい!なかなかできることじゃないよ。ステキ!かっこいい!
お姉さん、ビックリ!いや、もう、まいりました。
すばらしい!ジーザス!ハラショー!ハラショー!!」
よっしゃ。オーバーリアクションは得意だ。
リア友は非常によくご存知だとは思うが。
今じゃ遊園地のアトラクションに同乗してる兄ちゃんのようなテンションができる。
泣き方がヒドい子に応じてオーバー度は上がっていくのだが、
あまりにも大げさに言い過ぎると、そばで見ている親御さんたちに
「ウチの子バカにしてんのか」みたいな目で見られることもありますが。
口の中に風を吹きかけた程度で「すごぉぉいっ」って言いますからね。
まぁ、やっぱり「褒めて機嫌をとる」っていうのは効くみたいで、みんなよく使います。
三沢「あ、しーちゃん、可愛いの着てるね。今日はなあに?セーラームーン?」
三沢さんっ、時代!時代っ!!
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