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2012年06月27日19:45

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パスタと回想




今回の芝居の稽古場が、息子が産まれる直前まで住んでたとこの近所だったんです。

世の中の全てのものが敵に見えるくらいつわりが激しかった私は、殆ど食事が出来ずにいたのですが、ふと、


「アンチョビとキャベツのパスタが食べたい!!」


と、モーレツに思い、そのどーにも抑えられない激しい欲求を“本日の生パスタ”で叶えくれたのが、今、稽古帰りに寄ってるこのお店でした。


「とにかく一口でも食べたいものがあったら、全て頼んでいいよ。」


と、旦那くんが言うので、もったいないと言われよーがなんだろうが、食指の動くものは全て頼み倒し、テーブルいっぱいに並んだお皿を前にひっさびさに満腹感を感じることができました。


「満足した?」
「うん。」
「もう食べたいものはない?」
「ない。」
「じゃあ帰ろうか。トイレ行っとかなくて大丈夫?」
「行っとく。」


席を立ってトイレに向かう私と、焼きたてのピザを運ぶ店員さんがすれ違い、私の鼻先をチーズの匂いが掠めました。

その刹那!

さっきまで全く気にならなかったお店中の匂いという匂いが私に襲いかかってきました…!!

「…!!!」

せっかく食べたのに!
栄養にしなきゃ…!!

その一心でトイレにダッシュで逃げ込んだ瞬間、芳香剤のムカつく匂いが妖怪の放つ煙幕のように私に襲いかかってきて…




(この場面は自粛させていただきます)




数分後、青ざめた顔で席に戻り、


「ごめんね…」


と、呟く私の顔を見て全てを覚った旦那くんは、


「まぁ、少しは胃に残ってるだろうから、よかったよ。」


と、私のバッグを肩にかけてお会計に向かったのでした。



そんな記憶を甦らせながら食べるこのお店のパスタは、相変わらず美味しいです。

写真は芽キャベツのフリット。
ほろ苦い甘味がお酒を進めさせます(*^^*)
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