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2012年06月04日23:51

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たぶん難しすぎるんじゃないの?

大河「平清盛」関西で9.2%
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2037188&media_id=2

 大河ドラマの「平清盛」の視聴率が振るわないのは開始直後からずっとであるが、ヒト桁台というのはやはりNHKとしても深刻に受け止めざるを得ないのだろう。

 実は僕は結構楽しんで毎週見ている。戦国時代とか幕末とかは、毎度毎度、入れ替わり立ち替わりで食傷気味であるが、平安時代というのは概論程度の知識はあるものの、あまり馴染がないので、新鮮味がある。ドラマの出来不出来については、僕などは論評する資格はないが、某県知事が非難して話題になった薄汚れた感じも含めて、おカネをかけて真面目に制作しているという姿勢は窺える。

 視聴率が伸びないのは、一般人に馴染のない時代背景や複雑な人間関係などが、あまりものを考えなくてもいいバラエティ番組やお笑い番組に馴れてしまった視聴者には敬遠されるからであろう。

 要するに一般視聴者にとっては少々「難しすぎる」のである。

 たしかにこの時代の登場人物はよく似た名前の人物が多いし、人間関係も複雑であり、親兄弟が争っていたりするので、ボーッと見ていると、頭がこんがらがってしまう。知らないことを勉強を通じてわかるようになることに知的好奇心をかき立てられるか、面倒臭いと放り出すかは、人それぞれであるし、所詮は、たかがテレビドラマの話であるが、これも「ゆとり教育」の影響でないことを望む。

 ドラマではまさに「保元の乱」が終わったところであるが、戦いが起きた背景にある権力闘争とか、誰と誰が対立していたとか、わかっているようでわかっていないような点が丁寧に描かれているので勉強になる。マツケン演じる主人公の平清盛はどうも違和感があって、いまだ好きになれない。「保元の乱」の時点で清盛は38歳になっているはずであり、もう少し武家の棟梁としての貫禄があってもいい。

 「保元の乱」は1156年であり、4年後の1160年には「平治の乱」が起きて、源義朝が破れ、源頼朝は伊豆に流されることで、一旦、源氏は没落し、平家の天下が到来する。「平氏にあらずんば人にあらず」と言われる時代である。この辺の時代の朝廷内外の人間関係などについても僕などは中途半端な知識しか持っていないので、これからのドラマの展開が楽しみである。

 考えてみれば、壇ノ浦の合戦で平家が滅亡するのは1185年であるから、平治の乱からちょうど四半世紀で平家は滅んだことになる。フカキョン演じる二位尼も孫の安徳天皇と壇ノ浦に入水するのだ。

 企業の寿命も30年と言われるように、革新的な創業者の手によって勃興しても、それを継承できるような次世代が育たなければ衰退するしかない。平家も同様だったのであろう。平家滅亡後に武家政権を打ちたてた源氏も似たようなものである。源頼朝が幕府を作ったのは1192年で、それから四半世紀余り後の1219年に3代目将軍の実朝が暗殺されて源氏の嫡流は絶えている。

 そういう意味では、ずっと継続するというのは、それだけで実はすごいことなんだろうと思ってしまう。京都あたりには創業数百年なんて商店が当り前にいくつも存在するが、これらの長寿企業の秘密というものは、学問的にももっと注目され研究されてもよいのだろう。企業のことを「ゴーイングコンサーン」などと呼ぶことがあるが、文字どおり、継続的に事業を存続させてこそ、資本は蓄積され、株主に配当をもたらすことができる。

 一時的に調子が良くても、すぐに衰退してコケてしまうようでは、「驕れる平家は久しからず」と言われても仕方がないのである。
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