息子の寝顔にキスを。

子どもと心の距離が離れたとき、その解決法
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僕は、父親として子供に充分なことをしてあげられているだろうか。

僕には、三歳と一歳になったばかりの二人の息子がいる。

僕は、自営業をしていることもあり、朝家を出る時は、子供が寝ていることも度々、夜家に帰ってくると、子供達は寝ている。
しかも、休みは日曜日しかない。

殆ど、子育ては嫁に任せっきりで、本当に申し訳なく思う。
こうやって、ふと子供のことを思うと、ダメなパパでゴメンな、と心の中で謝ってみたりする。

それでも、帰ってきたら、嫁とは二人の息子がどんな生活を送っていて、どんなことでママに怒られたかは、聞くようにしている。
幼稚園の先生の連絡ノートに目を通し、幼稚園での生活ぶりを把握するようにしている。

そうすることで、休みの日、息子と話ができる。僕が息子との距離を離れないようにする、僕なりの最低限の努力だ。
息子は、話をすることで嬉しそうな顔をし、僕は、息子のそんな顔が大好きだ。

最近、三歳の息子 はるちゃんの機嫌が悪いらしい。どうも、ママが、一歳の息子 みのりくんの相手をすることで、自分に向く頻度が減ったのが不満みたいだ。
何度かは、我慢できるが、我慢が限界に来ると、ワーッとなるみたいだ。

本当は、僕が息子の相手をしてあげられば良いのだ、申し訳ない気持ちで一杯だ。

一昨日も、公園で遊んでいた、はるちゃんは、約束の時間になっても家に帰りたがらなかったらしい。
いつもは、素直に家に帰るのだが、それまでの我慢が重なったのか、

「イヤ!!イヤ!!、はるちゃん、まだ家に帰らない!!、公園で遊ぶねん!!、ママ、嫌い!!」

って言って癇癪を起こしたそうだ。

嫁は、みのりくんを抱っこしたまま、家に帰ろうとしたら、はるちゃんは、大声を出しつつも、ついてきたらしい。

そして、家に着き、リビングに入ると、黙っている、ママに、はるちゃんが、

「ママ〜。ゴメンなぁ。はるちゃん、帰らないなんて言うたら、アカンかったな。ママ、嫌いなんて、言ってゴメンな。はるちゃんが悪かったわ。」と、泣きながら謝ったらしい。

はるちゃん、だいぶ、我慢してたんやな。
ゴメンな。
その話を聞いて、僕は寝ているはるちゃんのホッペにキスをした。

今朝、僕が歯を磨いていると、はるちゃんが起きてきて、

「パパ!!、一緒に朝ごはん食べよっか。はるちゃん、パパと朝ごはん食べたいねん。」

って言ってくれた。

「うん、食べよっか!!」

今朝は、はるちゃんと一緒に朝ごはんを食べて、昨日のカミナリの話をした。
はるちゃんは、やっぱりオヘソを隠したらしい。
知ってるよ、パパは、ママから聞いてるから、僕は、心の中で言い、かわりに、はるちゃんにこう訊いた。

「はるちゃん、パパのこと、好き？」

はるちゃんは、笑顔でウン！！って言ってくれた。
あ、そろそろ家を出る時間だ。
まあ、いいか、今日は一本電車を遅らせよう。

はるちゃん、パパは、はるちゃんとの距離、離れてないよね？