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2012年05月20日01:42

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火傷と帯状疱疹

わたしは大丈夫なの?病院で危機一髪だった話
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=2021327&media_id=95

僕は、鍼灸師で、京都の小さな町で、小さな鍼灸院を開業している。
鍼灸師には、ドクターのように診断権はない。
だから、患者さんを治療時に診察しても、診断を下すことはできない。
あくまで治療者であり、診断は、患者さんのかかりつけのドクターにお願いするようにしている。

仕事柄、いろんな患者さんに接する機会があるせいか、たまに酷いドクターの誤診に出くわすことがある。
ここで挙げればキリがないのだが、一つ紹介したいと思う。

今から3年くらい前の話である。
僕の治療院に、一人の女性患者がえらい剣幕で入ってきた。
この方は、以前から僕が治療をしていた女性患者さんである。

話を聞くと、僕が治療時に、その女性患者さんに、複数箇所、火傷を負わせたというのだ。
それを僕が知ってるはずなのに、謝罪の一つもないというのだ。

確かに、僕は、治療に灸を使う。しかし、その灸は、温灸といって、よほどのことがない限り、火傷することはない。
そして、仮に火傷をさせてしまったら、患者には、必ず、火傷をさせたことを知らせることにしている。
だが、その女性患者さんに、火傷をさせたことは記憶になかった。

詳しく話を聞いてみると、どうやら数日前より、腰から脚にかけて、ピリピリ傷むので、鏡で見てみると、腰から脚にかけて、火傷のような痕が複数箇所あった。
それで、かかりつけの医者に診てもらったところ、やはり、火傷だと言う。しかも、これだけの複数箇所の火傷は、酷いと言われたらしい。
それで、僕のところに、抗議に来たのだ。

状況がわからないので、僕は、その患者さんにお願いして、ベッドに寝てもらい、その火傷の場所を見せてもらった。
患者さんは、渋々だったが、見せてもらうと、確かに腰から坐骨神経にかけて、火傷のような痕があったが、どうもオカシイ。
火傷じゃないのだ。

と言うより、これは帯状疱疹だ。
間違いない。何故、ドクターは、これを火傷と間違うのだろう。
帯状疱疹は、ヘルペスウィルスの感染から起こり、早く然るべき処置をしないと、神経痛が残り、大変なことになる。

僕は、その旨を、その患者さんに話すと、その方は激怒した。
ちゃんとした医者に診断されているのに、何故素直に、謝れないと言うのだ。
嘘をついてまで、責任を逃れたいなんて、最低だとまで言われた。

僕は、何回も頭を下げ、騙されたと思って構わないので、僕が火傷をヘルペスだと言って、責任逃れしてると、治療院の近くの僕がいつもお世話になってるドクターに相談してくれとお願いした。

そして、怒りも収まらないまま、その患者さんは、ドクターに診てもらったが、はたして、火傷は、やはり火傷等ではなく帯状疱疹だった。
しかも、早く抗生物質を飲まないと、危ないところだったらしい。

そのドクターのところから、報告に戻ってきた女性患者さんは、僕に火傷を負わされたと誤診した医者の文句を言い訳のように言った。
しかし、僕に暴言を吐いたことへの謝罪は一切なく、帰って行った。

鍼灸師は、ツライ仕事だ。

患者さんというのは、医師の診断を無条件に信用する。だから、診断には責任がある。
医師には、正確な診断を下す責任がある。
診断権は、医師に与えられた特権であり、責任なのだ。
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