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2012年04月18日09:07

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パーフェクト?(長っ

(長文日記注意報発令中汗)
書店の楽譜コーナーを漁ってて、お金をセーブするために買わずに帰るつもりが、目に留まったので仕方なく買ってきた2冊。斜め読みしてみた。

フォト
右、遅ればせながら購入(20121月の初版ではなく2月の2刷り、売れてるんかな?)
『アカペラパーフェクトブック』あっしー編著、ドレミ楽譜出版、1800円

CD付きで200ページ弱なら妥当な値段。中高生に買ってもらうのには高い価格設定だけど。中年にはちょいと文字が小さすぎで大変だった。自分が好きな曲をアカペラで歌いたいと思っているバンドのリーダーさんでアレンジも担当、なら、ほぼ「パーフェクト」と言えるかな。個人的には神髄はDoo-Woppなどにあると思っているので、そこらを全くふれてないのは全然パーフェクトじゃない。バランスとしてはアレンジの比率、ヴォーカルパーカッションの比率が多めなので、それを担当しない人にとってはけっこう無駄なことにページが割かれているイメージになってしまうだろう。基本的な楽典とかをカバーしてるのは音楽を寝てた人に向けては有効だと思うが。

で、アレンジについてはリハーモナイズや五度圏(昔犬飼アレンジ講座※1で取り上げてた)まで扱っててかなり発展系なイメージ(松岡さん阿部恒憲さんの弟子とか)なのに、コーラスのコツでは、シラブルの重要性をさらりと流したり、アカペラならではの「歌う」ための注意点などが不足した感じなのが気になる。たしかにアレンジ次第で聞かせられるようにはなるけど、アカペラってもっとコーラスが重要なんだけどなあ、というのが一読しての感想。

まあ前書きにあるように一気に読んだからうまくなれる、という本ではなく、壁にぶつかったときに少しずつ読み返すようにすると、特にアレンジだったりパーカッションだったりの人には良いのかもしれない。逆に言うと発展系を盛り込んだ故に超初心者が少し置き去りにされた感はある。(自分が作ったのでは無いから声を大に宣伝するが)これからアレンジを始めたい広島人には「広島アカペラ講座実行委員会」のアレンジテキスト※2をまずお勧めしたい(他地域の方でもテキストは購入できると思いますよ)。パーカッションも「音色にこだわらずリズムを刻め」と一言はあるけど具体的な方法はない。個人的にずっと提唱してる「カツ丼ボイパ」に変わる新しい初心者向けメソッドなんかを期待したんだが。メンバー誰もがやるべきものとして「耳コピ」を上げてるのは評価高いw

という所までは本だけを読んでの感想。

付属CDも聞いてみた。音楽に素人でも大丈夫だが、耳は良くないとどうしようもないな、と言う感想。コーラスの基本テクニックである「ウーアーコーラス」でどれだけノリを出していくか、なんてのは特に本文中にはふれられてなくて、そこは大いに不満なのだが、付属CDを聞くとポイントはよくわかる。問題はわかって聞いてるからわかるのであって、わからずに聞いていたら聞き逃してしまうだろうなあ、という点。サンプルと同じように歌ってみて、録音して、聞き直してなぜ違うのだろうと考えて気づければよいのだが。

コードの展開とかベースラインの作り方など耳から聞けるのは違いがわかりやすくて面白い。どれだけ実践できるかは受け手次第。パーカスの所も音は耳からの方が入りやすいので本文印象よりは超初心者でもなんとかなるかも。フリースタイル、としてヒューマンビートボックスとは書いてない意味はサンプル音源を聞いて理解した。アレンジは最後の一曲のぞいてアカペラでサンプルが載ってるのでイメージはつかみやすいと思う。「パーフェクト」を謳うなら伝説の『ハーモニーブック』のように左右チャンネルなどでマイナスワンっぽい練習を可能にする工夫もほしかったが。あとはこの半年くらいの世相の変化なので仕方ないがスマホアプリで代用できる音取り道具や楽譜作成ソフト(良いアプリあったら教えて下さい!)など一言あっても良かったかな。遂に廃番のGZ-5が最新SA46と並記されてたり。かといって辞典のように分厚くなっても困るのだが。

過去の関連日記「アカペラアレンジなど」
※1 犬飼アカデミー 2010/10/17
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1603902358&owner_id=1077509
※2 ゆーすけ@PDEによる初心者講座の逐次レポ 2012/2/18
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1823103241&owner_id=1077509



左、帯にBaby Boo瀬川忍の顔がついてたので買った一冊
『1日10分5日間で音域が広がるヴォーカルトレーニング』瀬川忍、永岡書店、1400円

Baby Booの高音担当だからといってアカペラの話を期待してはいけない。が、いろんなアプローチで高音域を広げるための教則本はあふれているが、ライヴボーカリストが書いたものとして、実践テクニックが中心だとは言えるかも。たとえば、呼吸のレッスンで「吐く」ことを中心にしよう、は自分のこれまでと矛盾はないがその理由をあまり考えてなかっただけに「息を吸うのは半分でよい」吸いすぎるな、はちょい目から鱗w。また子音の強調の仕方など、リードボーカルとして悩みを抱えてる人には勉強になることも多い。比重としてはファルセット域での理論的なことなどは少な目で、むしろそこに至るまでのボディメイキングに重きを置いてる感じなので、音域を広げたい、と、思ってなくても「歌がうまくなりたい」人にはお勧めな一冊。ステップアップレッスンの方はアカペラバンドの練習でも参考になることも多い。

高音を広げるための理論では他書、たとえば高田三郎さんの著書※3などを読んだ方が為になる。と思ったがCDを使ってまじめにやればそこそこのレベルには到達できるかも。駒沢先生※4は目玉おやじでやってたが、これでは「ミッキーだよ」で裏を出させてた。いろいろな種類の裏声の使い分けはサンプル音源があってはじめてわかった。ステップアップの英語の歌の練習方法は、英語科がいるのに英語の発音で文句を言われる某バンドあたりに速攻実践してほしい。かかれてることで全てではないが少しは変われると思う。

※3 高田三郎著書アマゾンリンク
http://p.tl/_5OJ

※4 発声について シンギングドクター駒澤先生 2010/6/27
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1524421302&owner_id=1077509
(ネット上で良い図版が見つからず未完ですが既に超長文)



買わなかった中でおすすめできないのはこれ。

『みんなでハモろう!アカペラで歌おうベスト曲集』1,2、ドレミ楽譜出版、各1470円
(収録曲目とパート構成はコメントに掲載)
アマゾンリンクhttp://p.tl/eG6j

久しぶりに「アカペラ」とタイトルに入っている合唱楽譜の新刊なので期待したが、基本3声のアレンジとかばかりなので、我々がやってるアカペラものとしてはほとんど使い物にはなりません。強いて言うなら曲目を見てやりたいのがあったらコーラスのアレンジ参考に位はなるかな、という所。ベースも全く独立してないし、「テレビでアカペラを〜」とか前書きに書いてるのに不向きな楽譜って何やねん!しかも上出のパーフェクトブックと同じ版元なのにねえ。編集局で全然横のつながりがないんかな。所詮小学校の合唱レベルでしかマーケットをとらえてないんだろうなあ。



これも買ってはいないがサークル費に余裕があったらぜひ部で一冊は購入をおすすめしたい。

『ボーカリストのためのボディメイクエクササイズ』ミッキーT著、リットーミュージック、1800円
アマゾンリンクhttp://p.tl/1kHV
宣伝動画、おまけのリズムエクササイズ付き


アカペラをやる上で、基本の発声とか当然学ぶべきなのだが、土台となる体が出来てないとどんな良いレッスンを受けても意味はない。なのでフィジカルトレーニングが必要なのです。図解写真入りで細かく載っているので、指導者がいなくて困ってるサークルなどはぜひ一冊購入して全体練習などで実践しましょう。もちろんバンドで集まれない場合の個人練習にも有効です。ボーカリスト唯一の楽器「ボディ」をしっかり作り上げて良い歌を歌いましょう。

上位リンク「アカペラ講座」(dir形式日記紹介索引)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=595902879&owner_id=1077509
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