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2011年10月24日06:18

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『襤褸の旗』

 図書館で無料映画上映会『襤褸(らんる)の旗』を鑑賞。足尾鉱毒事件の田中正造を描いた社会派作品。

 渡良瀬川上流にある足尾銅山は、幕末に一旦事実上廃坑になったが、明治に入り古河市兵衛に買収され新式の運営で鉱脈を掘り当て、生産量日本一の大銅山にのし上った。ところが、生産第一の体制のため、大量の鉱毒が川に流され、下流の農村は毒と死の村に。こうして、最初の公害反対運動が始まった。地元・栃木選出代議士でクリスチャンの田中正造は、これをサポートするが...

   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%B3%E5%B0%BE%E9%8A%85%E5%B1%B1%E9%89%B1%E6%AF%92%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 今回の原発事故を彷彿とさせる内容。鉱毒に犯された農地を、表土を剥いで除染していたりするのが、福島の状況を連想させる。

 私、20数年くらい前に足尾銅山を(外から)見に行ったことがあるけど(て、鉄趣味だけで見に行ったんじゃないからねっ!)、その時点ですらこの世の地獄のようだったもの。当時(日露戦争前後)はさぞ、悲惨な状況だったんでしょう。ググると、今も悲惨らしいし... これまた、福島第一原発の将来を暗示するような。

 左翼社会主義者(幸徳秋水ら)が、"金持ちの趣味"的で、地道な活動より煽動と、そして徐々にテロに走るっていうのも戦後の学生運動の流れを連想させるし。

 ただ、映画としての出来は散漫で、さほど良くない。題材と、名優(主役田中に三国連太郎、幸徳秋水に中村敦夫、古河に志村喬など。若き日の西田敏行まで出てはる)に頼り切った作品。
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