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2011年09月21日16:51

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上方江戸加奈陀の風情

 昨日は『上方江戸加奈陀の風情』と題する米紫さん(上方)、兼好さん(江戸)、三輝さん(カナダ出身)の三人会に行ってきました。会場は鶴橋の雀のおやどで、開演前には満員に。外国人の方も何人かおられました。

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番組:
1.桂米紫「動物園」
2.桂三輝「生まれ変わり」(桂三枝作)
3.三遊亭兼好「宮戸川(お花半七馴れ初め)」
仲入り
4.三遊亭兼好「置泥」
5.桂三輝《アコーディオン漫談》
6.桂米紫「義眼」

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 米紫さんの1席目は「動物園」を大汗をかきかき大熱演。移動動物園に派遣されるアホが力強く、あまりアホっぽくなかったのが印象的でした。兼好さんが好二郎(二つ目時代)だったころ、三輝さんが素人噺家、カナダ亭恋文(かなだていらぶれたー)だったころの話を中心にしたマクラというかご挨拶が長かったため、軽めの「動物園」がちょうど良かったです。
 2席目はトリで「義眼」を。この日は21時に終わらねばならないらしく、仲入り休憩もあるので持ち時間は1人35分。やっぱり押しに押して10分しかないトリでしたが、ダイナミックな所作にどっかんどっかん受けていました。隣室の男が義眼の入った水を飲むシーンと便秘になったその男の腹を医者が尻の穴から腹中鏡で覗くシーンが最高!

 三輝さんの1席目は師匠の作品「生まれ変わり」で、1年くらい前に観たときよりぐっと安定感アップ。死んだ男があの世とこの世の間、その世で生まれ変わることを選び、ふんころがしに生まれ変わられそうになるたびに見せる表情が良かったです。
 2席目は、こちらも時間が押していたためか《アコーディオン漫談》を披露。寿限無のオペラバージョンは鉄板ネタですね。

 兼好さんの1席目は「宮戸川」の前段、お花半七馴れ初めまで。締め出しを食らった幼馴染の半七とお花、半七は叔父のところに泊めてもらいに行くが、お花も着いてくると言って聞かず…そんな面白い噺でもないのですが、半七の叔父の、先読みをしすぎてしまうというキャラが秀逸。寝ぼけている女房(このボケも兼好さんらしいかわいらしさ!)に対する叔父の口の悪さも、兼好さんの切れ味の良い口跡で気持ちよく笑えました。
 2席やるとは知らず、着物を1着しか持ってこなかった兼好さん。着替えないでの2席目は「置泥」で「打飼盗人」の江戸落語バージョン。泥棒に入った家が無一文の大工で、逆に金をせびり取られてしまう盗人の人の良さが際立っていました。兼好さん、人情深い盗人にニンが合っているんですよね。
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