ハイドロとは、何もシトロエン・オーナーだけのものとは限りません。
そう、プジョー505V6もハイドロなのです。
スフィアが見えますでしょうか。
505V6のブレーキシステムである悪名高き
ATEの TEVES MARK 2 です。
窮屈なエンジンルームでもABSが搭載できるように
ABSとマスターバックが一体になったこのシステムは、
ハイドロブースターで作られた圧力をこのスフィアに溜め込み
4輪を制御するわけなのですが、
このスフィア、必ず圧が漏れてきます。
するとブースターは、規定値までスフィアに圧を溜め込めようと
必死にポンプを回します。
そして、しばらく回るとブースター内の熱は上がり、
やがてポンプの保護のためにブースターのスイッチは切れ、
圧力不足に陥ることになり、
このようなブレーキ警告灯が灯ることになります。
この警告灯が点灯すると、システムは4輪を制御することができなくなり、
リアブレーキは全く利かないという状態になります。
前輪だけで制御せざるを得なくなるということです。
最近、この警告灯が点灯する機会が頻繁に訪れるようになりました。
つまり、スフィアが消耗してしまい、
圧力を溜め込むことがほとんどできないようになってしまったということです。
このまま乗り続けるとどうなるかというと、
ハイドロブースターへの負荷は常にかかるということになり、
やがてはポンプがヤレて、フルードがポンプから漏れてくるという
過去に2度も起きてしまった忌まわしい記憶が蘇ってしまいます。
ほんと、はっきり言いますが、
このATEの TEVES MARK 2 って、不良品ですよ!
プジョー505V6の他にも、
サーブやキャデラックやリンカーン等の上級車にも採用されていますが、
いずれの場合も同じような症状に悩まされているという報告で
ネット上は賑わっております。
さて、ということで、過去の悲惨なトラブルに再び陥らないためにも、
早めにスフィアを交換しましょう!
とは言え、8月の初めにアメリカの業者に発注し、
すぐに発送するとメールを貰ったものの、
お盆過ぎになってもさっぱり届く気配もありません。
う〜む、アメリカにもお盆休みってあるのだろうか??
再度業者に確認をとってみると、荷物追跡のIDを送ってくれたので、
それで追跡してみると・・・
ん?
8月10日には日本に到着しとるぞ?!
なになに、税関通過が・・・8月17日・・・
ゴラァァ!!
何まったり盆休み休んでねん!税関職員!!
なんで人の荷物を6日間も寝かせてんねん!!
Expressで送ってもらった意味無いやんけ!!
それにこっちは盆休みも無く毎日働いとんねん!!
せめてお前らも税金取る前にきちんと迅速に対処せんかい!!
ハァハァハァ・・・
おっと、熱くなってしまいましたが、
というわけで、本日、ようやく到着したようです。
ああ、待ち焦がれてたよ。
厳重に輸送されてきたようですね。
まるで果物でも包まれているみたい。(笑)
早速開けてみましょう・・・
へ? 桃??
おっと、同じ日に福島から送られてきた桃と一緒になってしまってた。
はい、ちゃんと新しいスフィアが入ってましたよ。
なるほど、MADE IN GERMANY というわけですな。
うーん、やっぱり新品って良いですね〜
新しいタマタマちゃん。
まるで、採れたての美味しい果物を手に入れたような嬉しさがあります。
この嬉しさって、ハイドロ・オーナーにしか味わえない感覚なのかもしれません。(笑)
しかも、現在は記録的な円高なので、新品なのにお得感もバッチリ。
さて、問題は、果たしてこのスフィア交換だけで、
このブレーキシステムが完全リフレッシュするのか? というところでしょうね。
ハイドロブースター全体の新品交換となると、
出費はもうウン十万円の世界ですから。
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