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2011年07月30日18:53

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ひと足早い夏休み

 7月最終週である今週、世間よりもひと足早く夏休みを取得した。

 ひとりで浦和にいても仕方がないので、大阪に帰省したのだが、この夏は次女が高3で一応受験生で、また他の子供も塾だバイトだといろいろと忙しいようで、ひとりヒマなお父さんは誰からも相手にされず、何をするでもなく、月曜日から金曜日まで無為にブラブラと過ごしていた。

 そうした中で、ちょっとした事情もあり、万博記念公園なるものに行ったのだが、これは思いの外楽しめた。大阪万博に実際に行った記憶のある、一定年齢以上の世代(1970年に開催されたイベントであるから、最低でも1960年代生まれ)には実に郷愁を誘う場所なのである。

 まず「太陽の塔」が素晴らしい。これを間近に見ただけで、タイムスリップしたように、当時の記憶が鮮明に蘇る。中には入れないものの、かなり至近距離まで接近することができる。近くで見ると、コンクリートの地肌は結構年季が入っているのがわかる。40年以上経過しているのだから当然であろう。公園の入園料は250円であるが、「太陽の塔」を至近距離で見れるだけでも、その価値は十分にある。

 次に「EXPO’70 パビリオン」なる記念館(当時「鉄鋼館」というパビリオンだった建物を利用しているらしい)に追加料金200円を払って入館したが、これがまた良い。懐かしさに涙が溢れそうになる。

 考えてみれば、当時の日本はいまの中国みたいなものであろう。精一杯背伸びをして先進国の仲間入りを果たした国の熱気みたいなものが国中に満ち溢れていた。退嬰感に満ち溢れた現在とは正反対と言ってよい。

 当時の日本人はいまから思えば、実はまだまだずっと貧しい生活を送っていた。当時は会場内の「動く歩道」や「電気自動車」、「ワイヤレスフォン」に驚いていたくらいである。勿論、携帯電話もパソコンもコンビニもなかった。

 日本人の精神的な満足度をもしモノサシで測定可能であったならば、当時の日本人はいまの我々よりも遥かに気持ちの上で満ち足りていたであろうと思う。「明日は今日よりも良くなる」という確信を誰もが抱くことができた時代だからである。そして現代の我々は、その点、非常に不幸な時代を生きていると言わざるを得ない。
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