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2011年05月30日13:21

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花弁の告白…。 ≪短編小説≫



彼女になんて言おう、彼女に優しい言葉を掛けてあげたいと思うほど彼の心は不安に駆られた。僕が彼女を不安から安らいであげたら…。僕は親切をしたかったのか今もわからない。僕自身に振ってきた脱力感。彼女に分かってもらえるはずがない…。僕も同じ境遇者だったからだ。彼女に逢ったら「心配いらない」って言葉を掛けてあげたいんだ…。

雪が降りしきったその次の日まるで寒くひどく外を歩くのに鬱陶しかった歩くのに滑らずのそのそ歩くのが自分にとって面倒臭かった…。
寒くって嫌だったあの道突然歩いていたら女性に出会った女性は通勤途中だった僕も通勤途中だたのでいつも誰かがバスで相乗りをする様になにも感じなっかただけど、彼女とてつもなく具合が悪そうだった。

彼女はよろけてバスのか細い柱にすがる様にすくんでしまった。僕は「大丈夫ですか?」と声を掛けた。「すみません。大丈夫です。」彼女は誰にも迷惑をかけたらまずいと気丈に振舞った。彼女は僕と同じ終点の駅まで乗って降りたいつもの様に職場に向かうホームへ向かって電車に乗った。僕は、毎日がつまらないと感じていた。どうしたらいつもの呪縛から開放されるか考えていた。

転職するか…。仕事を変わったらいつもの生活からがらっと変わるだろうか?仕事がいつもと同じならまたいつもの仕事の風景作業内容は変わって人間関係も若干変わるけどまたマンネリな仕事になってしまうかも…。僕は仕事が休日な日に近くのデパートに買い物に出た。僕は映画が好きなので近くのレンタルショップに出かけまだ観てないいろんな分野の映画を選りすぐって見ていた。

僕がよそ見をしたいたら突然女性がぶつかってきて「ごめんなさい。」と声を掛けた見てみると彼女は昨日、バスで貧血を起こした彼女だった。僕は気が付いたけど彼女をその時しか知らずこれ以上声を掛けられなかった。彼女は音楽のCDを探している様だった。

それから、僕はレンタルショップでDVDを借りた。ドキュメンリー映画で昆虫に関してのフランスの映画だった。家に帰るにはまだ早く近くでコーヒーを飲むことにした。そこで再び彼女に遭遇した。彼女と会話が出来たのだ。「すみません。合い席宜しいですか?」彼女は混んでいた為に合い席を探していた。「どうぞ・・・。」僕は応えた「すみません…。」僕はしばらくコーヒーを飲みながら彼女との距離を測った。

彼女は借りたCDをすぐプレイヤーに掛けて楽しんでいるようだった。僕は本当は知っている彼女でも本当の素性を知らない彼女をもどかしく感じた。僕はもうコーヒーを飲みきって帰るとき彼女はまだ席に座ってコーヒーを飲んでいた。 彼女が気になっていた…。 僕は家に帰ってさっそく映画を見た。とてつもなく幻想的な昆虫の映像だった昆虫ってほとんど役割が残飯を徘徊するイメージだったけど実際はエコロジーにそって活動していた。

虫も住めない様な所は人間も住めないということだ。僕はそれから散歩をした。川があっていつもボーっとするには天気が良いときはそこで川を見ていた。 そこでまた彼女に出会った彼女は落ち込んでいた、そんな様に僕は見えた。彼女が川に落ちそうになったので僕は慌てて「どうしたんだ!落ちるぞ!」と声を掛けた。

彼女は僕の方を向いた。「あ!さっきの同じ席だった。」と僕に気づいた。「どうしたんだ?なんで川に落ちそうな感じだったよ。」と声を掛けた「あ…、なんだか川に吸い込まれそうで。」彼女は応えた。「僕、君とは以前にも逢ったことがあるんだ。」と僕は言った。「え?そうですか?気づかなかった…。」彼女は意外そうに応えた。

「いや、僕も君をそんなに知らないから君と話も出来ないね。」と気まずそうに僕は言った。「そうですか、でも奇遇ですね…。」と彼女も打ち解けた。誰かが打ち解けて話をしてくれるって何かしら信用されてるんだって思った。「通勤途中のバスで会ったんだ。なんだか気分が優れなかったみたいだね。」「あぁ・・最近社会人に成り立てで会社で緊張しちゃうんですよ。」と彼女は応えた。

「まぁ、最初が肝心だし。仕方ないよね居心地悪いの。」僕は彼女が新社会人と知ってなにかしら意地悪っぽく言った。「仕事に全然ついていけないから焦りばっかりで自分が何か悪い事してる様なそんな感じで会社に居ます。」と彼女今後の事を憂いて居るようだった。

「僕なんてもう仕事を始めてもう9年かなぁ…。まだそんなに会社の事もわからないかも知れないね。」自分も長い間仕事をしているかと思いきやまだまだの部類だったので彼女にえばる事も無かった。「職場に居ると先輩やいろいろな人が羨ましいって思うんです。何もかもテキパキ出来て。」彼女は自信を喪失してた。「みんなだって最初っから何でも出来た方じゃないよ。まして職場じゃ見栄張って自分が仕事できるって言い張りたいヤツが多いよ。返って自分が出来る仕事をしていったらいいんじゃなかなぁ?」と僕も会社で散々見せ付けられる仕事を掻い潜って来たので在りのままを彼女に言った。
    
「そうやって職場でけんか腰の人にでくあすともっと嫌ですよ。こっちはこれだけ気を使っているのにって…。」彼女が見つめている川の先に陽が差しきらきら光った。向かい川で犬を連れた親子が楽しそうに散歩していた。もう午後の陽気だった。「じゃぁ、あたし帰ります。疲れが残っているので休もうと思います。」彼女は何かしらひっかかる様な疲れを見せて帰って行った。

社会人なりたてじゃ休日が来たって休めやしないだろう。まして明日はまた出勤だし真面目な会社に就職したらまず仕事で失敗しない様に絶えず気を張っているだろうなぁと僕は内心可哀想だけど仕方ないので振り向きもしないで川の岸辺を後にした。それからまた2日後の朝にバスで彼女と一緒になった。

「あっ!どうもお早う御座います。」今度は彼女から声を掛けて来た。「あっ!おはよう」やはり緊張感からかあまり朝から会話をしなかった。「加納君!昨日、新しい企画が通ってね加納君参加してみる?」と女性の上司に声を掛けられた。「え?僕がですか?」「そうそうリサーチ係。女性に受けるアロマテラピーってやつ?あれを調べて欲しいの。」上司はあっさり答えた。「え?アロマテラピーですか?」書類を渡されて家に帰って読んで見た。
  
意外にアロマってストレスに効果的で精神的により所にしている人が沢山いるのだった。アロマに鎮静作用がある事を知った。女性の上司が言うようにストレスに多い女性がもっともアロマに頼っている。ふっと最近出会った彼女を思い起こしていた。

会社帰りの途中に彼女にまた会えた。バスを待っていたら彼女も後から駅から降りてバス停に来たのだった。「あ!どうもお疲れ様です。」彼女は僕に気を使って挨拶した。「あ!今帰り?お疲れ様」「はい。」彼女は疲労していた。「お誘うのうも失礼かもしれないけどお茶でも飲んで休んでいかない?」僕は思い切って誘ってみた。「え?でもお疲れじゃないんですか?」と彼女は気を使う素振りをした。「僕はね、もうこんな会社帰りの疲れなんて慣れちゃってるさ。君が疲れててまたバスで倒れそうだから。」僕はアロマのリサーチを彼女にしてみようかと思った。

彼女はカフェに入るとものすっごくハァーと息をついた。「落ち着きますね。なんかバスに乗らなくって良かったみたいです。」彼女は少し笑みを見せた。「いやぁ、君がすっごく疲れてたから君に聞いてみたい事があるんだ。」と僕は少し申し訳ないけど仕事をしていたでも彼女のためにもなるかと思ったからだ。「聞きたいことですか?」彼女は怪訝な顔をした。
うん。僕、今ねアロマテラピーの事で会社でリサーチしてるんだよ。」と僕ははっきりした答えをした。

「アロマですか…。あたしも最近リラクゼーションでやっていますよ。」と彼女は答えた。「僕は良くフリーペーパーで冊子配ってるだろう?その出版社に勤めてるんだよ。女性の上司がアロマテラピーを取り上げて今のストレス社会を緩和してみようって企画だよ。」と彼女に打ち明けた。「あっ!そうそう会社の名刺差し上げとくよ。悪いやつじゃないから。」会社の名刺を彼女に差し出した。「え?何か買わなきゃならないって事ですか?それじゃちょっと…。」彼女は警戒していた。

「いや、逆に君に取材料払うよ。お疲れな所だったし引きとめたのは悪い事だし…。」僕も警戒されるって分っていた。「え?そうなんですか?じゃぁお受けします。」彼女も少し緊張を解いた。「アロマって随分と女性がのめり込むんだね。それって結局、臭いのが嫌だから?それとも神経質だと匂いで気分に潤いが出るの?」と僕は聞いた。「そうですね、やっぱり神経質だからじゃないかな?だって神経使ってなきゃ何の匂いもどうでも良いと思うからよっぽど神経使ってるんじゃないかなぁ?」彼女は落ち着いた感じで言った。「やっぱりね、疲れるよね。神経の疲労だよね。そう言った時って結局休日の時はごろごろしてた方がいいよね。」僕も彼女の疲労が目に見えるので同情した。

「でも、アロマも偏るんです。ストレスに良いアロマばかりしかアロマオイルって買わないですね。いろいろ匂いを嗅ぐと好き嫌いがあるんです。やっぱりストレスに強いアロマしか買ってないです。」彼女はストレートに答えた。「ストレスね…。この不景気だから尚若い会社員の女性って依存する様に心に来るね。アロマで気が休まるのなら仕方ないね。」僕は女性が如何にストレスに弱っているか彼女を見て感じ取った。

「でも、アロマって最近気づいて乗り物に良いアロマを持ち歩く様になって役に立つんです。ハッカやペパーミントやユーカリをハンカチに着けておいて持ち歩くと気分が優れない時にハンカチで鼻を覆うと気分が楽になりますよ。」と彼女は若干笑みがこぼれた。「そっか、そういう効果があるんだ。少しでも女性にとって気分が楽になるならそういった方法も良いかもね。じゃぁ今日はありがとう。」彼女に最後の挨拶をした。「これで良かったですか?すみません。」彼女は期待を外したんじゃないかと心配そうだった。「いや、十分です。じゃぁこれ取材の報酬、商品券だけど御免ね。じゃ先に出るね。」僕はカフェを先に出た。

アリとキリギリス…。蟻の様に働くかキリギリスの様に能天気に考えないでいるかどちらかといえば蟻とキリギリスの真ん中にいるのが普通だよな…。か弱そうな彼女達をやたらに強くなる様に周りがけしかけるけど会社自体にそんなに強くなれって言える筋合いじゃないとも思うけど会社を辞めていった後も個人的な孤独に落ちて生活が出来なくなる。人に優しい会社作りって無理なんだろうか…。

でも、会社に私情は禁物だなろくな事にならないなんてったって仕事に来てるって事だよな。「加納君!どう?リサーチうまくいってる?」上司の女性が尋ねて来た。「う〜ん。いろいろ取材したんですけど、結局ストレスが一番多いですね。ストレスで気分が悪くなるとアロマにのめり込んでそれが気付け薬の様に一瞬でも気分をリラックスできる。簡単な気分転換方になっているって感じですよ。」僕は調べた結果を簡単に上司に答えた。

「やぱりね〜ぇ。あたしも試したけど神経に効くらしいわね。ストレス、ストレス真面目が取り柄の日本人だからなお更ね。」上司は疲れたように椅子に座り肩を落とした。「それで、どうやってアロマの特集を盛り上げるんですか?」僕はアロマの記事にどうするのか聞きたかった。「そうね…。アロマが精神的な治療方法にいっそ本格的になったら出掛けた先でも匂いでリフレックスする方法をもっと提案できたら良いって考えてるの。気分を変える方法としては簡単じゃない?犬も癒す効果があるのよ。まして猫もそうよ。ペットがアロマでリラックスしてすぐに寝付くの。動物に反応が良いって結構効き目あるって事じゃない?」と上司はアロマについて随分調べたようだった。

あぁ〜臭い男は嫌われてるな…。いっそ僕も試すか…、いつも男がつける整髪のトニックも仕事で使うからなんか匂いで緊張するし匂いに変化を付けてみるか。「いらしゃいませ〜ぇ。お困りでしたらお声かけてください。」とリラクゼーションショップの店員が声掛けしてくれた。「すみません。ストレスに効くアロマってどれですか?初心なのもんで。」僕は店員に声を掛けて探してもらった。「ストレスに一番良いのはグレープフルーツとラベンダーそしてオレンジそれかユーカリとローズウッドもなかなか良いと思いますが最終的には好みですね。」と紹介してくれた。「でも、ブレンドして一番初心者に良いのはラベンダーとユーカリの組み合わせでアロマを焚くかそれじゃなかったらデフューザーで加湿器の様に部屋に匂いを撒くんです。」とアロマの楽しみ方も教えてくれた。

「あぁ・・確かにラベンダーって芳香剤に入ってるけどアロマオイルで嗅ぐと良い匂いですね。そしてユーカリを混ぜるんですね。じゃぁちょっと僕のハンカチにテストで付けてみて良いですか?」と僕はテスト用のアロマの小瓶を店員の前で振ってみた。「どうぞ、テイステングは勿論してください。」と店員は勿論ですとでも言いたげに僕に勧めた。

ハンカチにユーカリとラベンダーを付けてみた。鼻に押し付けてみるとなんだか気分に明かりが差したようだった。「じゃぁアロマとデフューザーを買ってみようかな…。」僕は仕事の為にも買う事にした。しかし、アロマは精油と言ってデパートで買うとたっかい。ほどほどストレスに一番良いアロマを買って帰った。

いやいや、男の僕が恥ずかしいけど早速家に帰ってアロマを試すとなかなか眠れる。ラベンダーが一番良いでも僕も初心者なのでまだこれしか知らないからラベンダーなんだな。それから休日あの取材から彼女には殆ど仕事の行き帰りも逢わなかった。彼女が気になってるのは彼女に少しでもストレスが取れたら良いと思っていたからだ。川で彼女に逢った。「どう?久しぶり!あれから調子どう?」と声を掛けた。「こんにちは、どうも。会社辞めちゃいました。」とすまなさそうにお辞儀した。「え?どうするの?これから。」びっくりしたが
彼女の仕事に行く様子を見たら会社がきつかったのは目に見えていた。

「不景気で仕事探すのも大変ですけど、探すしかないんですよね…。」と彼女もげんなりしていた。「いいじゃぁない、だって辞めたかった会社が辞められたんでしょう?それだけで気が楽じゃない。じゃぁ今度は無理しない会社に就いて仕事できればそれも良いじゃない。」と僕なりに励ましたけど…。「そうでしょうか?自分に合った仕事が出来るでしょうか?自信ないです。」彼女は今後の仕事を見失いかけていた。「僕も仕事ってどうしたら良いかわからないからね
…。」僕もはっきりした事何って言える義理じゃなかった。

「あんまり気を落とさずに、落ち込み過ぎるのも良くないから。きっと良い事もあるよ。」僕はそれ以上もそれ以下も言えなかった。「すみません。いろいろ聞いて頂いて。」彼女はそれ以上話をしても無理だろと言った様子だった。彼女が立ち去って後姿を見ていた。彼女だけに起こっている事じゃないんだとそうとも思った。

「加納君!アロマの企画早速効果あり大反響よ!女性だけじゃないくって男性からも好評。男性用のアロマ製品を紹介したのも受けてるわよ!」上司はすこぶる機嫌が良かった。「そうですか、良かったですよ。」僕もほっとした。なんとなく違和感があった。会社が不景気で出資してくれる企業がコストを絞り始めていた。「加納君!ちょっといいかなぁ?」編集長からお呼びが掛かった。

「はい。なんでしょうか?」僕は不安に駆られた。「実は、加納君。移動して欲しいんだ。別の部署で働かないか?」と編集長が切り出した。「え?移動って何処にですか?」驚いた。「別な部署って言っても倉庫管理の仕事なんだ。申し訳ないね。もうコストがギリギリで部員を削らないといけなくなったんだ。」と編集長はすまなそうに答えた。「え?と言う事はもう僕はいらないんですか?」と答えた。「すまないね。まぁ倉庫管理の事は考えておいてくれ。」じゃぁと言って編集長は部屋を出て行った。

正直、もうどうでも良くなった。良い事があるよ…。彼女に励ました言葉が自分に被さった。彼女に逢い辛くなったな。会社帰りのバスの中僕も会社を辞める決意をした。不安が残ったが会社に残るより辞めたほうがスッキリした花を訪ねて回る蜂やその他の虫達以外に虫にもストレスがある事に気づいた。

生きて行くために何をしなくってはならないか?まず、安らげる事じゃないのか生きて行くために必要な心に華だと思いに耽った。会社帰りのバスの中夜の車道に並ぶ電灯が蛍に見えた。

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