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2011年01月25日22:02

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朝10映画【チャップリンの独裁者】 映画というより、ラブ&ピース精神の実体化

昨年の2月半ばから観はじめた、朝10企画の最後を飾った作品です。
足掛け11ヶ月で50本を欠かさず観た自分を褒めてあげたいのですが、その間、あからさまに家庭をないがしろにしていた事は、いずれ、断罪されると思うのです。


公式サイト:http://asa10.eiga.com/
作品ページ:http://asa10.eiga.com/2010/cinema/27.html


前知識として、あからさまなヒットラー風刺ということくらいしか知らずに観に行きました。
観ていて感じたのは、やはり、トーキーというよりもサイレントに近い描写が多いこと、序盤の飛行機ネタなんて、もの凄くベタな感じですし、中盤の地球儀シーンも、余計な音がない分可笑しいという造りを感じます。

しかし、ちゃんと最後まで観続けると、この作品がトーキーで作られた本当の理由が、ラストシーンから溢れ出てくるように感じます。

映画的完成度で測ると、それは、いきなり、トーンが変わってしまって唐突過ぎる印象を抱きます。
しかし、この作品では、そのハレーション加減があることで、チャップリンの映画人としての信念を感ずることができました。

あのシーンで演説している登場人物は、最早、床屋でも独裁者でもないように思えてきます。
それは、既に作品中の誰かではない、素のチャップリンに違いありません。

すなわち、この作品の価値は、まさに、第二次大戦突入直前というタイミングに公開されたという歴史的事実にこそあるのだと思えるのです。
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