高熱と尋常じゃない頭痛とで
つい最近救急車に乗った我が息子。
そちらは既に解決済みで今は至って元気ですので
どうかご心配なく
インフルでもノロでもなく単なる風邪でございました。
ただ、喘息持ちなので何かと大袈裟なことになりがちで…
まだその熱が冷めやらぬ頃、
体温は39.4℃。
咳き込み、脳ミソをグツグツ煮込みながら
うつろな目をしてか細い声で話す息子。
息子「お母さん、たく、かわいそう…?」
母「うん。かわいそう…。辛いねぇ…」
息子「…あ、どうしよう。たく、まだサンタさんにお手紙書いてない。
もう、間に合わないかなぁ…」
母「だいじょうぶだよ、お母さんがちゃんと言っといてあげるから。
何がほしいの?」
息子「じゃあ、お父さんが代わりにお手紙書いて。
いい?たくの言う通りに書いてね。」
父、紙と鉛筆を持ってスタンバイ。
息子「ええっと…ハイパーガーディアンのレッドサーチ…」
父「…ハイパーガーディアンのレッドサーチね。」
息子「…と、イエローチェイサーとブルーチェイサー。」
父「ん、ん?イエローチェイサーとブルーチェイサーも?」
息子「…と、ホワイトセイバーとトランスライナーとカーゴライナーと大回転ステーションをください。たくより。」
両親「ちょっと待て。」
息子「あ、あと、『サンタさん元気でね』。『たくより』の前に入れてね。」
母「そうじゃなくって。」
息子「ねえ、たく、かわいそう?」
母「…あんまり可哀想じゃなくなってきた。」
…まんまお届けしております(-_-;
ほんまに脚色無しです。
しかしうちの旦那くんは息子に大変甘く、
クリスマスの数日前から発注の玩具を全て揃えて下さいと、
サンタさんと熱心に交渉していた模様。
「べつに全部じゃなくていいわよ。甘いんじゃない?」
と、私が言うと、
「だって、もう何回かしかないんだから。」
…そっか。
そういえば、2年前のクリスマスの朝、要望とは違ったプレゼントを手にしてガックリとうなだれる息子を見て、ちょっぴり胸が痛んだんだよね…
と、いうわけで、サンタさんには全部お願いすることに。
やがて息子は咳が少し残る以外はすっかり元気になり
冬休みに入るギリギリ手前で学校にも復活することができました
なのですが…
暫く寝込んでいたのだから…
まだ、体力が戻りきっていないかもしれないし…
そこを差し引いてもちょっと許せないダラダラぶりを見せ出す息子。
早くも気分はお正月ボケな様子。
こちらも何度も注意を促しましたが、なんとかしようという気概さえ見せないので、
とうとうクリスマス前夜…
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わざと焦らすわけでなく、本当にタイムアップなんです
これからささやかに家でクリスマスパーティーなんです。
準備しなきゃ
続きはなるべく今夜…
ちなみに、これは去年のお手紙。
今思えば小学校一年生らしい可愛らしい内容だったと思います
。
親バカですが。
>>そういえば、2年前のクリスマスの朝、
>>ガックリとうなだれる息子を見て、ちょっぴり胸が痛んだんだよね…
この件については下記の日記のコメント欄に詳細が載っておりますので、
よろしければ覗いてやってくださいませ(笑)
↓
クリスマスの朝
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1033001978&owner_id=19426232
とりあえずみなさん、Merry Christmas
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えーっと、どこまで話しましたっけ…
あぁ、だらけきった息子、そして、とうとうクリスマス前夜…ってとこですね。
こっからちょっと長くなるかも、です。
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とうとうクリスマス前夜。
明日の朝が楽しみでしょーがないという様子でほくほく顔でお布団に潜り込んだ息子。
部屋の灯りが静かに落とされ、母親のほほ笑む顔が近づいてくる。
いつものおやすみのちぅ
だろう。
瞼を閉じて唇を軽くつき出し母の唇が重なるのを待つ。
いつものようにやわらかく息子の前髪を撫で上げる母。
母の顔がそっと迫るのを感じる。
さあ、ちぅ
だ。…と、思いきや、
母の唇は軌道を滑らかに逸れ、耳元に運ばれた。
「ねえ、明日、うちには来ないよ、サンタさん。」
「…
」
息子は何を何処からどう尋ねりゃいいのかすらわからない狼狽ぶり。
母がここ昨今の息子の様子を語る。
「ね?こんな子のところに来てくれると思う?」
息子、暫く黙っていたが徐に起き上がり、
「とりあえず今から“コラショ”やる…」
“コラショ”とは、教科書の内容と進度に沿った問題集を提供する学習教材のこと。
その教材のマスコットキャラの名前が“コラショ”なのでうちではその教材を“コラショ”と呼んでいる。
「おバカ。夜更かしする子の所になんか益々来ないわよ。」
哀願するような目で母を見つめる息子。
じゃあどうすればいい???と、訊きたげだ。
「そうね、これまで破ってきたお約束をこれからはちゃんと守りますって
心から誓ったらまだ間に合うかもしれない。」
「…うぅ、あんまり自信がない…。また忘れちゃうかも
」
「う…
そ、そうか。まあ、正直な気持ちだわね。
じゃあたっくんがまたお約束忘れてるなって思ったらお母さんが言ってあげる。
それならどう?」
「それなら大丈夫かと思う。」
「うん。じゃあもう安心して寝なさい。」
今度こそ母からちぅ
をもらった息子。
ちょっぴりの不安を残しながらも
母にゆったり抱きしめられ間もなく眠りに沈む…
翌朝。
ガバッ
息子が飛び起きた。6時過ぎ。
毎朝こんな風にキッパリと目覚めてくれれば母の苦労は一つ減る。
(しまった
)
母は一瞬慌てたがもう遅い。
昨夜息子が寝た後、サンタさんにクリスマスカードをお願いしておこうとしていたのだが、
うっかり息子を抱きしめたまま自分も朝まで爆睡してしまった。
息子はもう子ども部屋のドアノブに手をかけるところだ。
きっとすぐにサンタさんからのプレゼントを見つけるために右手にある玄関を目ざして飛び出してゆくだろう。
(まいっか
)
母も急いで立ち上がって息子の後を追う。
ところが、息子は右ではなく左に飛び出して行った。
(へ?なんでそっち???)
一目散にリビングに走る息子。追いかける母。
果たしてリビングのテレビの前には、大きな紙袋が置いてあった。
「あ…!」
息子が嬉しそうに小さく声を上げ、紙袋に飛びつく。
「あれ?たっくん、なんか書いてあるよ。読んだ?」
追いかけてきた母に促され見ると、成る程、
ガシガシと無粋にホッチキスで閉じられたヨドバシカメラの紙袋の正面に、
A4のコピー用紙に油性マジックで書かれた何かが、
色気もへったくれもなく無造作に貼り付けられている。
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<strong> お父さんより
メリークリスマス
たっくんへ</strong>
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「大回転ステーションはもともと
<strong>
お父さんから</strong>プレゼントするって言ってあったから
」
…とは、昨夜の旦那くんの言葉。
大回転ステーションは今回の中で一番の大物プレゼント。
今回息子が発注した玩具の中で手にした時に
もっとも息子が歓喜するであろう主役の玩具だ。
メインの手柄はサンタさんに譲れないセコい父である。
「あ…」
息子は「なんだお父さんか」と言いたげな顔をすると
不細工にはぎ合わされたホッチキスの隙間からチラッと中を覗き、
ちょっと辺りを見渡してからぐったりとうなだれてしまった。
どうやら父はヒーローになれなかったらしい
。
「中味はなんだったの?」
「大回転ステーション…」
「…嬉しくないの?」
「…」
息子は俯いたままだ。
(サンタさんに来てもらえなかったことのショックの方が大きいのかぁ…)
ちょっと不憫になった母が廊下の向こうの玄関に目を遣る。
そこには真っ白なリボンで口を結われた鮮やかなブルーの大きな袋が
この家の子どもが来るのをじっと待っている。
我が家では毎年、
プレゼントはクリスマスツリーの下に置いていってもらっている。
だけどツリーの場所は玄関先で寒いからプレゼントはリビングで開ける。
つまり、半ば寝ぼけ眼でツリーの下でプレゼントを手にするけど、
プレゼントの中味を確認して完全に覚醒するのは恐らく@リビング。
だからきっとプレゼントはリビングに置いてあると思い込んでるんだ…
「たっくん、ツリーの下に…」
さすがに情にほだされ、母が言いかけた時、
「コラショやる。終わったら植木にお水をあげる。食器洗いも手伝う。
お母さん、コラショはどこをやればいい?」
と、息子が立ち上がった。
「まあ!息子!偉いわ!成長したわ!もうよくってよ
」
…なんて、甘い母では私がないことを、
恐らくもぉ半分以上のマイミクさんはご存知のことでしょう
「あら、そう?じゃあ国語のこれと算数のここからここ。頑張れ〜
」
と、指示とエールを送ると大急ぎでパソコンでサンタさんと通信をし始めた。
もちろん、クリスマスカードを大至急一通、お願いするために。
お味噌汁のいい匂いが部屋中に漂い、フライパンがジュージューと音を立てる中、
「お母さん、コラショ終わった
」
と、キッチンに来て報告する息子。
「わかった。丸付けは後でするから少しゆっくりしなさい。もうすぐごはんできるよ(にこり)」
息子キッチンから出てゆこうとする。その背中に
「ところでたっくん。サンタさんていつもプレゼント、何処に置いてってくれるんだっけ?」
「え?リビング。」
「あれ?…そうだっけ?だって、世界で一番最初のクリスマスプレゼントは…」
「
<strong>あっ!</strong> 」
息子、話を最後まで聞かずにリビングからピストルの弾のように飛んでいった。
<strong>「あーっ!サンタさん来たーーーっ!!」</strong>
待て!息子!まだ袋を開けるでない
母は菜箸を握ったままダッシュで息子を追いかける。
「たっくん、カードがあるよ、なんて書いてある?(ぜえぜえ
)」
「『まず、カードを読むこと。』」
「ほんとだ。カードにはなんて書いてある?」
****************************
<strong>たっくんへ
この前、お母さんが熱を出した時、
お出かけから帰ってきたお父さんに
「お父さん、お母さんにやさしくしてあげて。
おねつがあるから。」
って、言ってたよね。
むさしくんを がんばっておうちまでおくってあげたこともあったね。
きみはとてもやさしい男の子だ。
人にやさしい、ということは、とてもつよい、とみうことだよ。
これからもつよくてやさしい たっくんでいてくだされ。
そして、せかい中の子どもたちのしあわせを
いっしょに おいのりしよう。
サンタクロースより</strong>
****************************
サンタさん、よっぽど急いで下さったのか、
誤字はあるわ、2年生にはまだ読めない漢字を使っちゃうわ、
逆に読める漢字が平仮名だったりするわ、
なんだかへんなじいやっぽい言葉になっちゃってるわ…
ほんと、余裕がなかったらしい(苦笑)
でも、お父さんのA4コピー用紙よりよっぽど上等でしてよ
あ、待って!追伸がある。
****************************
<strong>ウォーキング、
冬休みの宿題、
チャレンジ2年生(コラショ)
おうちのお手伝い
これらをびょう気の時い外は毎日やるよって、お約束するなら、
プレゼントをあけてもいいよ。</strong>
****************************
サンタさんは親の要望をよく解っておられるようだ。
なんだかいやらしさすら感じる。
母親に何か弱味でも握られてるのだろうか?(笑)
「うぅ…
」
そしてこの期に及んで悩むか息子っ
「どう?お約束できそう?」
「たくが忘れてたら言ってね。」
「言う言う
」
「じゃあ大丈夫。」
ハイ、商談成立
…と、いうことで
いやはや、
今日一日息子のお利口ちゃんだったことお利口ちゃんだったこと
(笑)
ま、ね、サンタさんとのお約束効果は3日も持てばいい方です。
わかってるんですけどね、
一応お約束の確認は生活のケジメとして踏んでおくべきことでもあり、
また、こういったやり取りは
サンタさんがうちに来てくれてる間だからこそ味わえることでもあり…で、
裏でサンタさんと交渉ごとするのは大人のいやらしいとこだと解っていながら
やめられませんの。ぬほほ
こんな楽しみを与えてくれる子どもの存在に感謝ですわ〜
あ、
クリスマスプレゼントがクリスマスツリーの下に置かれる理由を
ご存じない方で気になる方は、
途中で紹介いたしました日記のコメント欄を最後まで読んでみてくださいね
みなさんの所にはサンタさん、いらっしゃいました?
うふっ
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今夜、お布団の中で、息子にお祈りしよう、と、言いました。
ミッション系の保育園に通っていたから、毎日『お手々をパッチンぎゅ〜』って、していたのに、その遣り方すらいつの間にか忘れてしまっていた息子。
子どもの過去と未来に向けて注ぐ力の分量の差に驚きました。
仰向けのまま、手だけ合わせて面倒くさそうな息子。
叱ることなく私は体を伏せて肘をついて指を組みました。
「どうか世界中の子どもが毎年クリスマスの朝に
ステキなプレゼントを見つけることが出来ますように。
どうか世界中の子どもがお腹一杯ごはんを食べられますように。
食べ物がなくて死んでしまう子がいなくなりますように。
どうか世界中から戦争がなくなりますように。
爆弾やピストルの弾に怯えて暮らす子どもがいなくなりますように。」
…と、息子、はたと、神妙な面持ちになり体を返して指を組み直すと、
俯いて、組んだ指を唇に当てて目を閉じました。
それでいい、と、私は思いました。
祈るという行為に、宗派も、正しい形式も何もない。
ただ、祈る心があるだけだ。
「どうか世界中の子どもがグッスリと眠れる夜が訪れますように。
どの子もみんな、生まれてきてよかったなぁ…って、思いながら、
その子を心から愛する人の隣で眠ることが出来ますように。」
どうか世界中の子どもが笑顔で明日の朝を迎えられますように。
どうか世界中のこどもが
『どうか世界中の子どもが笑顔で明日の朝を迎えられますように』って、
心からお祈りする人になってくれますように。」
二人「アーメン。」
息子「どうして子どものお祈りばかりなの?」
母「んん〜?そうねぇ…
子どもが何も心配しなくてもよくて、毎日笑顔で暮らせてるってことは、
大人たちがいい状態だってことだと思うから…かな。」
突然の意外な質問に上手く説明できなかった…
息子はただ宙をじっと見つめて何も応えませんでした。
わかったのかわからなかったのか(苦笑)
Merry Merry Christmas
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