今朝、先日から気になっていた雑木林の中に足を踏み入れた。
林を貫く小径を行けば、梢の隙間から、明るい木漏れ日が差しこんでいる。
思わず息を呑んだ。
昼休み、ぼくはディーバッグを提げて、いそいそと、ふたたびそこへ向かった。
ときおり散歩する老人や通り過ぎるサラリーマンもいるが、林の中にとどまるものは、ぼく以外だれもいない。
――やった、独り占めじゃん。
芳しいにおいがする。周囲の木々から発するにおいだろうか? 深呼吸してみると、空気が澄みきっていることを、ひしひしと感じる。
弁当を開く。掘削のあとの昼飯はいつだってうまいけれども、今日はまたいつもより一段とおいしく感じる。
食後は読書しようかなと思ったけれど、枯葉のじゅうたんが嬉しくて、思わず大の字になって、そのまましばらく眠った。
陳腐な表現だけど、大地からエネルギーをもらったように感じた。
仕事場に戻ったら「どこに行ってきたんですかぁ」と訊かれた。
ゴメン、悪いけど教えられない。秘密の花園ならぬ、秘密の雑木林――。
【今日の一曲】
ベタですみません。「枯葉」から連想したビル・エヴァンス(pf)をかけます。
前回のサンディー・デニーのジャケットもいいけど、ぼくは(これまたベタですが)すべてのレコードジャケットで、これがいちばん好きです。そして「アンダーカレント(undercurrent)」というタイトルの意味については、いくらでも考えていられる。
もちろんジム・ホール(g)とのインタープレイも聞き逃してはなりませぬぞ。
このジャケット写真が表現している事象は、“subconscious mind”についてではなかろうか?
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