オレは毎朝8時半くらいに会社に行っている。
今日も8時半に会社に着き、仕事をしていると、隣の部署の女性が出勤してきた。
泣いてる。
すっごい泣いてる。
その場に居た人間たちは固まり、その女性を凝視する。
泣き続ける女性。
その女性は同じ部署の女性と何かを話している。
聞こえてくる会話から想像すると、親密な誰かが亡くなったらしい。
出勤の途中で訃報を聞かされたのだろうか・・・?
その女性はオフィスを出て行った。
静まりかえったオフィスに、ひそひそ声が響く。
パクなんとかって人が亡くなった・・・ と。
パク?
不思議そうな顔をしているオレに、近くに居た人が教えてくれた。
彼女の大好きな韓流スターが亡くなったそうだ。
・・・
その後、夜まで彼女の姿を見ることはなく、帰ってきた彼女と周りの女性の会話に
オレは自分の耳を疑った。
『わたし、休んでいい?』
『いいよ、いいよ』
『韓国に行ってくる』
『そーやね、そーしてあげて』
・・・
彼女の年齢は、40前くらいだろうか。
行ってらっしゃい。
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