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2009年08月23日23:54

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零 終

つづき。
第三夜「禍刻」から最終夜「キリエ」まで。

クリア。総プレイ時間約3時間。
最強装備でノーマルモードだと、数年ぶりとはいえクリアまでまぁこんなもんだろう。

霊への恐怖感も凄まじいけど、久々にプレイした零の完成度の高さにゾクゾクさせられた。
現れるバケモノを倒しながらオバケ屋敷を探索とか、要所で拾い集めるファイルから前後の事情を察していくストーリーとか、ゲーム性はバイオそのものなんだけど、バイオの亜流なんて思いが脳裏をよぎるヒマがないほど、終始背筋が凍るような恐怖感で渦巻いてる。
プレイ中、一瞬たりとも気の休める時はなく、常に緊張感を強いられる。セーブエリアでさえ時折霊に襲われるため、精神的に安心できる場所はどこにも存在しない。

朽ちて荒んだ邸宅の中を、懐中電灯の明かりをたよりに恐る恐る歩いてるだけでまず怖い。
さらに、恐怖を煽ってくるのがリアルな効果音。床を踏みならす音とか、扉を開けるときの鈍い音が、張り詰めた空気を一層いやなものにしてくれる。
突然に鳴り響く鈴の音や、誰もいない部屋から聴こえてくる琴の音。薄ら寒い読経の声。
もうこの屋敷にいたくない!おうち帰りたい!ってな思いを激しく駆り立てまくってくれる。
で、そういうビビリ最高潮の頃に、狙いすましたかのようにフィラメントが赤く反応して、画面にノイズが走ってラップ音とともに、後ろのほうからうめき声が聞こえてくる。振り返ってみたら、そこには・・・、薄ぼんやりと首の折れた女の霊がッ! 〜〜〜ッッ!! 〜〜〜ッッ!!
まじで、頭のシンにまで響くぐらいゾゾゾゾゾーッ!て鳥肌が立ちまくる。
歩き回ってるだけでも背筋が凍りそうになるほど怖いのに、MAPをたらいまわしにされるようなイベントが多いのもまた素晴らしい。
Aを取ってBへ行くのに物凄く距離があって、すごく遠回りをしないといけない。そこへ辿り着くには、あの廊下を通って、あの部屋にでて、さらにあのおっとろしい仏間を越えないといけない。指折り数えて泣きそうになったりする。つまり怖気づく。

そして、霊の怖さを裏付けてるのはその圧倒的な強さ。出会えば死ぬ確率がかなり高い。
ようするに全体的に難易度が高め。怨霊に触れられると体力が一気に半分減るような調整がなされてる。当然回復アイテムも、撮影のフィルムも数が限られてるという状況で。
バイオでいえばゾンビに一回噛み付かれただけで、もうレッドゾーンみたいな感じか。
霊をカメラで攻撃するのにカメラを構えると主観モードになるのも恐怖感を煽ってくる。
主観で霊を直視しないといけないのもたまらんけど、霊だから突然フッと視界から消えたりもする。それがまたゾッとさせられる。どこから襲われるかわからない怖さ。瞬時にファインダーを外して、距離をとらないと、あっという間に殺されてしまう。
霊を見たくないという恐怖と、霊に殺されたくないという2つの恐怖がミックスされて、この絶望的な恐怖感が生まれてるんだと思う。
個人的に、今まで遊んだすべてのホラーゲームの中でも一番怖いわ。無印の零は。

あと怖いだけでなく、世界観が幻想的で非常に美しいのも零の魅力。
舞台である氷室邸そのものが、滅んだ日本家屋がかもし出す廃墟としての美しさ以上に優れた存在感をもってるし、主人公の深紅のはかなさも、物語の背景にある呪術的、民俗学的な考証も、悲愴なエンディングも、ラスボスの霧絵も、すべてがすべてみな美しい。

ひじょうに完成度が高く、そして絶望的にまで恐ろしいゲーム。それが零。
夏におすすめゲームです。




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