4月4日アランフェスギターサークル大倉山第10会議室
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番BWV1006全曲
今日は参加定員6名一人25分ということだったのでパルティータ全曲演奏することができた。
この曲のプレリュード。ギターで弾くにしろリュートで弾くにしろ問題山積みの曲だ。もともとヴァイオリンの曲なのだからいたしかたないのではあるが・・・
プレリュードの13小節〜28小節まではe(ミ)の開放弦、63小節〜78小節まではa(ラ)の開放弦の効果を生かしたきれいなカンパネラの連続である。
ギターの場合eの開放弦はあるが(第1弦)、aの開放弦はないので第5弦のオクターブ低いAの開放弦で代用することになる。
バロック・リュートで弾こうとするとaの開放弦はあるが(第3弦)、eの開放弦はないので行き詰ってしまう。
バロック・リュートでBWV1006aを弾く場合、苦肉の策としてE-durをF-durに半音高く移調して演奏するしか手はない。その場合でも開放弦f(第1弦)は使えるが開放弦bはないのでカンパネラの効果をだすのにかなり苦労する。
BWV1006aはバッハの自筆譜が存在するので真作に間違いないのだが本当にリュートの曲だと断言することは出来ない。なぜなら通常の調弦のリュートではこの曲は演奏不可能だからだ。
チェンバロ用の編曲にしては付加された低声部が単純すぎるので研究者たちもこの曲の扱いには頭をなやませているようだ。
バッハはこのくらいリュートでできるだろうくらいの気持ちで編曲して、あとで「えー、できないの!」と言ったというのが真相かもしれない。
BWV1006aは2段鍵盤のチェンバロで弾くとカンパネラ効果も十分発揮されてきれいだと思う。
私の新調弦の8コース・リュートではBWV1006のヴァイオリン版を原典どうりに演奏することが出来る。
というか、この曲を弾くために考え出した調弦だといってもいいくらいだ。
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