ここのところ「必殺」ネタが多くて、
マイミク様の多くは訳が分からないと思いますので
敢えて、「必殺シリーズ」について簡単に紹介させていただきます（爆）。
「必殺」ファンの方にとっては、分かりきったことしか書かないので
スルーしてください、、、。
○「必殺シリーズ」は１９７２年の「必殺仕掛人」から
１９８７年の「必殺剣劇人」まで、１５年間に渡り放送された、計２９作品と、
年数回のスペシャル番組としての放送を挟んで１９９０年に数年ぶりにレギュラー放送された
「必殺仕事人・激突！」までを含む
全３０作品を一般的には指します。
必殺シリーズ 作品リスト
１、 必殺仕掛人
２、 必殺仕置人
３、 助け人走る
４、 暗闇仕留人
５、 必殺必中仕事屋稼業
６、 必殺仕置屋稼業
７、 必殺仕業人
８、 必殺からくり人
９、 必殺からくり人 血風編
１０、新必殺仕置人
１１、新必殺からくり人
１２、江戸プロフェッショナル 必殺商売人
１３、必殺からくり人 富嶽百景殺し旅
１４、翔べ！必殺うらごろし
１５、必殺仕事人
１６、必殺仕舞人
１７、新必殺仕事人
１８、新必殺仕舞人
１９、必殺仕事人��
２０、必殺渡し人
２１、必殺仕事人��
２２、必殺仕切人
２３、必殺仕事人��
２４、必殺橋掛人
２５、必殺仕事人�后〃稙�編
２６、必殺まっしぐら！
２７、必殺仕事人�后＼�風編
２８、必殺仕事人�后”�雲竜虎編
２９、必殺剣劇人
３０、必殺仕事人・激突！
（３１、必殺仕事人２００９？）
この他、テレビスペシャル２０作品、劇場版１１作品、オリジナルビデオ２作品が
製作されています。
○全３０作の必殺シリーズは、大きく「前期シリーズ」と「後期シリーズ」に分けられます。
そもそも「必殺」は基本的に「勧善懲悪」で「予定調和」が主流なテレビ時代劇の中で
当時としては画期的な「殺し屋」を主人公としたアンモラルな作品であり、
予定調和でない、ハードで救いの無い（←褒め言葉）物語としてスタートしました。
シリーズ第２弾「必殺仕置人」第１話で殺し屋稼業を始めるにあたって中村主水が語った
「向こうがワルなら俺達はその上を行くワルにならなきゃいけねえ。
俺達はワルよ。ワルで無頼よ。」
という台詞に象徴的なように、
必殺シリーズの殺し屋たちは、正義のヒーローではなく
「悪のさらに上を行く極悪人」という位置づけでした。
そんなアウトローな殺し屋達の生き様を通じ、既存の時代劇に常にアンチを唱え続け
挑戦的な作品群を作り続けてきました。
そういう事情もあり、「必殺」は時代劇の形をとっていながら、
中身は現代劇であったとも言われています。
方便として、時代劇の体裁をとりながらも、
その視線は常に時代の最先端を見ており、
不条理な現代社会に対し、反社会的なメッセージを発信し続けてきました。
しかし、シリーズ第１５弾「必殺仕事人」の途中から、
テレビのバラエティー番組全盛の風潮にあわせて、
「必殺」も「ドラマ」から「バラエティ」に路線変更し、
物語はワンパターンで薄くてライトで分かりやすく、
殺しは華麗で美しく、と
「前期シリーズ」とは事実上、別の製作意図で製作されるようになりました。
「後期シリーズ」の始まりです。
結果的に、その路線変更が、不特定多数な一般視聴者の心を掴んだようで
視聴率は最高を記録し、「仕事人」ブームが到来。
そのためか、現在でも、「必殺」イコール「仕事人」と思っている方が多いようです。
ただし、９割がたの必殺ファンにとっては、
「仕事人」シリーズを代表とする「後期シリーズ」は
ワンパターンで薄っぺらい作品という印象であり、
何だかんだで愛されてはいるものの、強烈に支持されているのは
「前期シリーズ」というのが共通認識になっているようです。
もっとも、製作側が「意図的に」前期と後期で別物の作品を制作した訳ですから
単純にどちらのほうが優れている、という話ではないですが。
○「必殺」と言えば、「殺し」のシーンがハイライトです。
「仕事人」ブームの影響で、「かんざしの首筋刺し」と「三味線の糸による首吊り」が
やたら有名ですが、
「必殺」の殺しの多様性はこんなものではありません。
少しだけ例を挙げると
・素手で心臓を握り潰す。（絶命の瞬間、レントゲンと心臓が停止する心電図の映像が挿入）
・怪力で相手を屋根の上に持ち上げ、落とす。
・口から花火を飲み込ませ、体の中で爆発させる。
・当時の最新式ライフルで射殺。
・木製のバットで殴り殺す。
・催眠術をかけて自滅させる。
・怪力で、ただひたすら撲殺。
などなど。
必殺に登場した殺し屋は、レギュラーだけでも約８０人。
ゲストや悪役を含めると約５００人にもなります。
それだけの数の、個性的な殺しの技が存在するわけです。
○ 必殺シリーズの特徴として、個人的に重要だと思うのは、
主人公達の多くが最後に「殉職」するということです。
正義のヒーローを主人公にした一般時代劇では、あまり主人公が死亡するケースはなく、
何事も無く、いつものように最終回を迎えます。
しかし、「必殺」の主人公たちは金で殺人を請け負う殺し屋です。
人を殺すからには、いつかはその報いを受ける日がやってきます。
死を免れた殺し屋たちも、家族を失ったり、逃亡の身になったりと、
なんらかのペナルティを負う事が多いです。
主人公達だけでなく、
仕事の依頼人も大抵の場合、悪人に殺されたり、女郎屋に身売りしたりと
たとえ、悪人がこの世を去っても、救われるケースはあまりありません。
逃れようのない「業」の中をエネルギッシュに生きた殺し屋たちの物語。
それが「必殺」だと私は思います。
これまでに書いた「必殺」関連の日記
「斬り抜ける」（２００８年２月２８日）
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=729301207&owner_id=10127183
「『スマステ』の『必殺』特集を観て考えた。」（２００８年３月１０日）
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=740327934&owner_id=10127183
「おしどり右京捕物車」（２００８年３月１１日）
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=741463110&owner_id=10127183
「自作ソート 番外編」（２００８年８月６日）
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=892978483&owner_id=10127183
「自作ソート 番外編２」（２００８年８月７日）
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=894823783&owner_id=10127183
「緒形拳さん 死去」（２００８年１０月７日）
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=956401521&owner_id=10127183
「必殺仕事人２００７」（２００９年１月３日）
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1042618663&owner_id=10127183
「必殺仕事人２００９」（２００９年１月６日）
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1045270352&owner_id=10127183&org_id=1042618663
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