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2009年01月22日14:33

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アニ特「新世紀疾走!」の巻

古今東西様々なアニメ・特撮作品を紹介し,皆様の興味と懐かしみを引き立たせたいという旗の下,たらたらと書き続けている「アニメ・特撮オススメ記」
2009年最初,そして久々の執筆である今回紹介する作品は…

仮面ライダークウガ
http://tvarc.toei.co.jp/tv/user/program/read_story3.asp?Command=Old&SID=127
http://www.toei-video.co.jp/DVD/sp21/kuuga.html

2000年1月から翌年1月まで放送され,現在も10作目「仮面ライダーディケイド」へと続く平成ライダーシリーズの第一作でございます.


大まかなあらすじを書きますと…
日本アルプス山中で発掘された遺跡,その遺跡内の棺の発見と共に復活した超古代の戦闘種族グロンギ.遺跡調査団を襲い,さらに人々を襲い始めた怪物を前に,冒険家の五代雄介は同じく遺跡から発掘されたベルトを身につけ,戦士の姿(クウガ)に変身.
五代は刑事の一条薫と共に,「未確認生命体」と呼称されるグロンギに人々の笑顔を守るための戦いに身を投じていく…というものでした.


当時見ていた自分を思い返せば…やはり,いろいろとセンセーショナルだったことを思い出します.

前年度作品「燃えろ!!ロボコン」の主題歌で使用され,かつては「超光戦士シャンゼリオン」でも使用されていたビデオ撮影(注:実はHDTV,要はハイビジョン撮影らしいんですけど…)にフィルム撮影から変更され,明らかに映像の色合いが違うなぁ…と感じておりました.

そしてシーン毎にやたらと挿入される劇中での時間・場所の表示.作中の時間経過等で整合性を持たせる意味合いだったとのこと.この「整合性」という記号はこの作品では重視されており,クウガが各フォームになった特性を克明に描いたり,自分が使う武器を身の回りにあるものから変化させたり,後半は敵が倒して爆発させてしまうとそれなりの被害が出てしまうことだったり…と,今までの特撮作品で深く描くことが少なかったところの描写していました.


対する敵側のグロンギも深く描かれていました.

超古代の戦闘種族である彼らは独自の言語(グロンギ語)や数え方をもち,更に普段は人間と変わりない姿をもっていました.怪人態でのスマートな姿やベルト,かつての怪人の要素に加えて更に「変身」要素も持ち合わせることで,グロンギ自体もクウガと同種(=仮面ライダー)のように見えていたと記憶しております.
人間態の衣装やメイクも独特で,当時は特異に見えていましたが,同人・コスプレ業界を覗くようになり,風俗・流行の変化等で表現方法を知ること意外とそうでもなくなってくるから不思議なものです.その人間態を持つがゆえに爆発して死亡することに心情的に気持ちよいものではありませんでした.

あと,ゲゲルと称する殺人ゲームを行う点も印象深いです.
自分の特性を生かし,各々がルールを掲示,達成することでランクをあげていくという点は,全体での大きな野望がない面でも新しく,更に恐怖感を引き立たせてました.以降シリーズはただ人を襲うだけになってしまっているところからも一線を画しています.当時も今も,私はゲゲル描写に恐怖しております.


ここまでの見るに辛い描写を持ちながら,私が「仮面ライダークウガ」を好きな理由と挙げるとなると…「登場人物が大概いい人」である点だと思います.

どこか飄々とした主人公の五代雄介はいわずもがな,警察も当初こそ衝突があったものの一条さんのともに事件対処に当たる同僚の方々や署長までいい人が多く,事件に生活を翻弄されながらも,みんな笑顔でいようとしたという点も,見ている上で好印象でした.
ドラマ中での設定を重視し,敵側もやり口が残虐だからこそ,人物描写の面でバランスを取らざるを得なかったという見方もできるのですが…どうでしょう?(もちろん,その点のバランスも取るためなのか,人間が起こす事件も描かれているのですが…)


最後に,当時の私についてもひとつ.
当時中学3年だった私は,ネット環境もつながっておらず,特撮関係の書物も読み始めた頃.地元のアニラジ番組こそ聞いていたものの,また同じ趣味を持つオタクな人々と語り合うこともなく,逆に言えば「大衆の意見」下手すれば「大衆を巻き込むネガティブキャンペーン」で自分の印象を上書きしたり落ち込んでしまうこともなく,作品で自分が感じた印象をそのまま持ち続けられた最後の作品だったかもしれません.

深入りしてきたからこそ今の自分があるのですが,もしそういう意見に苛まれなかったならば,平成ライダーもただただ普通に見られたかもしれない…なんて妄想もしてしまいます.もちろん,時代の流れが許さなかったかもしれないですが…(追記すると,深く呑まれ始めるのは03年からで,それまでに02年の『龍騎』から苦しかったですし)


常軌を逸するような事件も増え,正義も早々いえない時代には「人々の笑顔を守るために戦う」ヒーローが程よいのかもしれませんね.(「守れていないじゃないか?」なんて意見もあるんですが…)


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