前夜のあらまし…
何とか3月までの居住権は確保した。でも移転しなければならないのは確定だ。店舗と家、お金がたくさんあったらこんな事で悩まなくていいのになぁ。とボヤきつつも現実逃避する時間すらなくなってきたのであった。
☆ 七夜連続小説 <第六夜>
最近、しょっちゅうワヤン(大家のセキュリティ)が家にやってくる。おそらくマイケル(新しい家のオーナー)と何かを話す度に、その内容を私に報告しにくるのだろう。今日もワヤンがやってきた。実は今日はすごく忙しい日で1時間を空けるのが難しい日だったのだが、ワヤンの「1階が店舗で3階建ての物件を見つけた」という言葉に、少し心をはずませて、後の予定をズラして、その物件を見に行くことにした。
場所はチャングーに抜ける道の途中で、まぁそんなにいい立地条件ではない。しかし1階の店舗部分は広かった。使い方にも拠るだろうが50〜60人は収容できそうだ。しかし、いかんせん建物が古い。改装に結構お金がかかりそうだ。2階の住居部分は8畳程度の部屋が3部屋あり、中央のダイニング部分とバリ様式のドアとベランダがあった。3階にはスンバヤン(お祈り)のスペースと倉庫になっている部屋があった。しかしこの3階はまわりに壁がなく屋上的な作りで、しかも2階からの階段にはドアがない。つまり雨が斜めに吹き込んできたら2階のダイニング部分は確実にぬれる。そして虫は外から入ってき放題だ。
古い建物なので全体的にかなり汚いイメージだ。実は今回、2歳半の娘も同伴でこの物件を見に行ったのだが、私の娘は普段、グズる事など全然ないのにこの建物の中では終始、なぜか気分を害して泣いていたのだった。
私は霊的な物を狂信的に信じている訳ではないが、やはりどうも合わない気がした。とりあえず値段だけ聞いてみたのだが、1年で45ジュタ(約55万円)だった。
合わないと感じた場所で、ちょっと汚くて、年55万はないなぁ…と思いつつ、プミリック(所有者)に挨拶をして、その場をあとにした。
チャングーってどこもこんな値段なのかな? タマングリアとかヌサドゥアの手前の方とか全然もっと安いのに…。しかし、どうしても、クロボカン・チャングーにこだわってしまう自分がいる。
う〜ん、どうしよう…。
つづく
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