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2007年12月14日09:22

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七夜連続小説��

前夜のあらまし…

本当にマイケル(新しいオーナー)は既に家を買っているのは事実なのか?そして私に賃貸してくれるというのは本当なのか?疑惑が疑惑を呼びすでに疑獄。神々の島バリ島で織り成される裏世界。エキゾチック・ファンタジア・バリ…。

☆ 七夜連続小説  <第五夜>

七夜連続などと適当に七話にしようとしたのが間違いだった。今日書く内容はすでに昨日の話となってしまった。これは果たして七夜まで続く事ができるのであろうか…。

先日はワヤン(セキュリティ)が言うには、どうやら新しいオーナーが新たに私と賃貸契約を結んでくれるような話であったが、これにはすごく腑に落ちない点があった。

それは、どうして2000万円もかけて物件をい買った人間が、私に年間50万円程度を貸そうと思えるのだろうか?という単純な疑問が一番大きかった。しかもマイケルは私と話した時には、いつ出て行ってくれるの?という事にしか感心がないような感じがした。これには私のカンがおかしいおかしいと警告音を発して止まらなかった。

しかし、どうやれば一番いいのか?を考えるのには少し時間がかかった。下手にマイケルを刺激して、せっかくワヤンが上手く話をしているのだとしたら、その時点でパーになる。う〜ん、そうやって考えると、あせらず4月までの契約をしているのだから、それを主張するのが一番賢いなぁ…という結論になった。

ここで閑話休題。少し昔の全然違う話を挟むとする。昔レギャン店で雇っていたセキュリティのオヤジがいたのだが、このオヤジ名前をジャバンという。ジャバンは色々と私には良くしてくれたがあまり評判のいいオヤジではなかった。しかしこのジャバンの親戚は何かと私を家に招いてくれたり、飯をオゴってくれたりした。そんなある日、ジャバンの甥が私に「魚の輸出の仕事を手伝ってほしい」と言ってきた。バリですっかりすぐにはどんな話でも信用しなくなった私は、そのビジネスについて根堀り葉掘りと聞いた。そいつの言うには初期投資はゼロ、歩合でマージンをまわすという感じだったが、どうもジョグジャカルタに私を連れて行きたくてしょうがないように感じた。当時、ジョグジャでは大きな地震があり、ジャバンの親戚の家も倒壊したらしい。私の直感がまた働いた。「これは倒壊して大変な家族を助ける為に何らかで私が援助せざるを得ない状況を作りたがっている。」そう感じたのだ。だから私は「魚は専門外だから手伝えない。」とハッキリ言った。しかし、その勧誘のしつこい事…。私は知っている。必要以上にしつこい勧誘や、しつこいアピールをするインドネシア人は100%裏がある。だから余計に確信したのだ。しかし流石に毎回激しく断った成果もあり、あまり電話もかけて来なくなったので安心していたのだが、しかし、それからしばらくして急に彼らがウチに遊びに来たのだ。

友達だという絵描きを連れて、たくさんの絵を持ってきた。「こいつは俺の親友で、絵描きだ。気に入ったヤツがあったら、安く売るよ!」との事だ。当然、そんな絵は全然要らないのだが、ウチの床いっぱいにすでにたくさんの絵を広げている。私はこう言った。「絵には興味がないけど、買いたいという友達がいれば紹介してやるよ。」すると彼は「じゃー、気に入ったヤツがあれば置いていくから、選んでよ。」と言った。選ぶと言われても、そんな大した絵ではなかったから「めんどいからいいわ。」と言ったのだが、「友達に見せるのにサンプルがいるだろう」と返してきた。だから、本当は面倒だと思いつつも、まぁいいかと2枚を選んだ。すると、「じゃーまた連絡する」と言い彼らは帰っていった。

それから3日後に彼らは私の家に再び現れた。そして驚くべき言葉を発したのには私は耳を疑った。その言葉とはこうだった。「あの絵は1枚20ジュタ(約25万円)だから2枚で40ジュタ(50万円)だ。支払いの事なんだけど、いつお願いできるだろうか?実は、すでにそのお金を当てにして借金をしており、今日は5ジュタ(約6万5千円)でいいから、もらえないか?」

怒りの感覚すら感じる事なくブッとんだ気持ちになった…。
「俺は買うとは一言も言ってないし、預かっただけだから、今返すよ。」とやさしい口調で言ったのだが、「もう借金の支払い期限が今日だから、3ジュタ(約4万円)でもいいから、今くれ!」と返してきたのだ。流石の私も自分自身の血流が早くなるのを感じた。
「俺は1ルピアも払うつもりがないし、これを買う気は0%だ。」とやや強い口調で言ったのだが、さらに彼らは「あなたの気持ちは良く分かった。お金がないのなら、お金ができた時に連絡くれ、その時にお金をもらいにくるから、私たちはそれまで待っても大丈夫だ。」と全くチグハグな返事だった。日本だったらおそらく私は彼らをブン殴っている。いや、おそらくではない100%殴っている。その怒りを抑えながら、「もう帰れ、お前ら…」と言うと彼らは帰って行ったのだが、意地でもその絵を持って帰ろうとしない。私はその絵を投げつけたのも関わらず、彼らは逃げるように、その絵を置いて帰っていった。

おいおいおいおい。最初から詐欺を仕掛けるつもりで俺と仲良くしたのか…。と思ったが、インドネシアが長くなったせいか、怒りよりは、どうやって上手くコレを切り抜けるのが頭が良いのか?を一休さんのように考えた。

そして考えた結果、わざとにジャバンの甥がいない時間帯を狙って、その甥の家に行き、嫁さんに、トラブルがあったのでこの絵は私が持っている訳にいかないと言い、置いてきたのだった。見事にこの作戦は成功した。甥から電話がかかってきて、最初は少し怒った口調だったが、私はあくまで優しく丁寧に自分は全く間違っていない事を何回も繰り返してしゃべると、最後には少し泣きそうな声で、「バガイマナ ヒドゥパン アク…(俺の人生どうなるの…)」とつぶやいた後で、「OK、OK」と言いジャンと電話を一方的に切ったのだった。それ以降、電話がかかってきたり、家に来る事はなくなった。

今回も脱線話がメインになってしまったが、少しだけ、家の話の続きを書こう。

実は昨日、ワヤンがまたウチにやってきた。そして、私が支払いをした領収書をもう一度作りたいと言ったのだ。それは私が今回の家賃を分割で支払った為、最後の支払いの後、すぐに大家がいなくなり、きちんとした領収書がない為、マイケルの対する証明がないからだ。

当然、私としても、この証明は大事なので、私からもワヤンにお願いした。しかし、そこでワヤンがおかしな事を言ったのだ。領収書には2008年4月末日までの家賃としての領収と書いた訳だが、ワヤンはその下に、2007年12月末日までに変更すると買いてサインしてくれと言うのだ。「それは何で?」と私が聞くと「12月末日までと買いてくれれば、その差額の4ヶ月分の家賃を返却するから問題ないだろう?」と言うのだ? ん? マイケルは新たに私と賃貸契約をしてくれるのではないのか? と思い、それを聞くと、「じゃー今からマイケルに電話する」と言い電話をかけた。その内容に聞き耳を立ててみると、どうやらマイケルは私が引っ越すまでの猶予を数ヶ月持たせるからその分の家賃を払えと言っているだけだったのだ!!

これらを総合すると、ワヤンは私に「12月末までに出て行きます。」とマイケルに言ってもらいたいのが見えてみた。分かった!!下の事務所は12月で移転すると言っていたのを加味すると、ワヤンがマイケルにこの物件を売る際に、12月末までに全部まっさらにすると言って、それで2000万の金額で交渉したに違いない。

ワヤンの言う事を聞いて、12月末までに出て行くのにサインなんかしたら、もし私が4月までここに住んだら、間違いなくマイケルからもその分を家賃を請求される…。「ワヤンはマイケルに私と話をする前に勝手に都合の良いように言って困って私の所に来た。」という事実が、この一連の出来事に対して、私が腑に落ちない原因だった訳だ。

私はこれが一番良いと思う方法を咄嗟に編み出した。それはこうだ。もしワヤンがマイケルに、「私が3月末までここにいていい」という約束を取り付けられるのなら、私は元々のオーナーとの契約を変更して12月末までの契約と言う事にしてもいい。ただし、元のオーナーとの契約は4ヶ月短くなるのだから、その分のお金を持ってこい。ただし、そのウチの3ヶ月分をそのままマイケルに渡して、私からもらったと言え。で、残りの1ヶ月分は私の所に持って来い。これならワヤンもマイケルにウソをついた事にはならないし、私も3月末までに次の家を探したらいいという余裕が生まれる。さらにワヤンには安くて良い物件を探して来い、さもないと3月末でも引越しができないかもしれない。だから私はワヤンが良い物件を見つけてくるか、若しくは私自信が見つけるかしない限り、残りの1ヶ月分の家賃の返却は受け取らない。最悪4月いっぱいまでは、ここに残ると主張する。文句があれば警察呼んでもいいけど、新契約は契約書を交わさない、お金だけでワヤンの采配でやれ!と言う事に事実上なるので、書類上は私は元のオーナーから4月いっぱいまで借りたままで進ませるという流れにした。

うまい案を作ったはいいが、結局3月末までに引越ししなければいけない…。
新しい家と新しいレストラン。これをルコのような一軒屋で済ませれれば、これが一番いい気がする。

たった1日での展開だが躍動の1日となった。良いも悪いもない。こちらの条件を相手に飲ませるテクニックがなければ食われてしまう。まさに弱肉強食の世界。

コネ・カネ・知識・根性がなければ、ケツの毛まで毟り取られそうなお国柄です。そのおかげで大分、肝が練れてきました(笑

第五夜にしてすでに終焉を向かえそうな展開ですが、7話として始めた手前、なんとか7話にしてみます。明日もお楽しみに…。





                                              つづく
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