「時刻表2万キロ」という鉄道ファンなら誰でも知ってる名著を持つ宮脇俊三氏の作品。
鉄道史といっても筆者幼少期の昭和10年代から終戦の頃までが舞台。
国鉄全線を乗りつぶした人物だけに子供の頃から時刻表を読み漁っていて、実際にそれに乗りまくっていたらしい。
それができたのは当時にしては裕福な家庭だったからで、その点は恵まれていたと言える。
しかし鉄道の話ばかりではなく、戦前・戦中の生活が生々しくむしろそちらのほうが面白く、東京大空襲の翌日も山手線は普通に走っていたのは驚愕ですらある。
物資不足により100キロ以上の切符を買うには許可が必要だったり(あまりの量に捌ききれず半年程度でやめたらしいが)、戦争終了の玉音放送を米坂線の今泉駅まで聞いたりと鉄道関連だけど乗車していないときの描写がよい。
平和で呑気にいつでも時間に正確で安全な電車に乗れるのって今は当然のようだけど、実はとてもありがたいことだって改めて気付かされます。
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