終戦を迎え、ロサンゼルスに帰ってきた海軍パイロットのジョニー・モリソン。一緒に復員したのは戦友2人…ジョージは真面目な弁護士。バズは頭部を負傷して以来頭痛に悩まされて短気になっている。バズは当分、ジョージのルームメイトになるつもりのようだ。彼らと違い、ジョニーには家庭がある。だが帰宅の足取りは重い。自分が戦地にいる間、幼い一人息子をジフテリアで亡くしていたからだ。現在、妻ヘレンは贅沢にもバンガロー式ホテルで生活している。どうやら酒に溺れパーティ三昧のようだ。彼女のバンガローに入ったジョニーは、そこでエディという洒落者がヘレンとイチャつく場面を目撃してしまう。ナイトクラブの経営者というエディに一発見舞って追い出したジョニーは、ヘレンに酒を止めるよう諭す。が、ヘレンは泣きながら衝撃的な告白をするのだった。なんと息子は病死ではなく、ヘレンの飲酒が招いた交通事故だったというのだ。ブチキレたジョニーは、戦地から持ち帰った拳銃をヘレンに投げつけ、「お前なんか殺す価値もない」と吐き捨てバンガローを後にするのだった。
雨のLAを彷徨うジョニーは、マリブに向かう途中の美女ジョイスが運転するクルマに拾われる。互いに素性を訊かず意気投合する2人…そして翌朝、ジョニーはラジオのニュースでヘレンが殺害されたことを知ることになる。
「青い戦慄」
以下、ネタバレ・ダリア。




新宿K'sシネマでやっている「ハードボイルド・ノワール映画祭」。フィルムノワール好きなら行かなくちゃと思いつつ、時間がなかったままだった。祭も終盤になり1日一回の上映になっちまって諦めかけていたところ、たまたま12:00から2時間空いたので本日鑑賞。amazonプライム見放題に入っている作品だけど、とりあえず観た。
これ、俺のフェイバリットのルーツみたいな作品。海外小説で俺がハマった作家といえばレイモンド・チャンドラーとジェームズ・エルロイなんだが、まさにその2人が絡んでいる映画なんだよな。脚本がチャンドラーで、原題「ブルーダリア」をもじって名付けられた「ブラックダリア事件」を小説にしたのがエルロイ。さらにエルロイ原作の「LAコンフィデンシャル」でキム・ベイシンガーがモチーフにしてたのが本作のヒロイン、ヴェロニカ・レイクだったりする。観ておかねばならない一本だったわけだが、そんなことはさておいて一本のミステリ映画として観ても結構ぶっ飛んでいるというか掟破りなので、とにかくオススメである。
*以下、ガチネタバレなので未見の方はスルー推奨
序盤でバズのPTSDを強調し、バンガローで出会ったバズとヘレンの顛末を全く描かないまま経過、そして終盤、ジョニーが絶体絶命に陥っている一方であっさりバズがブルーダリアで記憶フラッシュバックして終了……1946年当時のミステリ映画は「2時間サスペンス」みたいにフラグ立てまくりの親切設計なんだなぁとスクリーンを眺めていたら、まさかのドンデン返し。驚きました。しかも「真犯人はお前だ!」的なキメをやるのがアラン・ラッドじゃなくてまさかの警察のおっさんという…しかもこの意外な展開が、実は軍の横槍で脚本改訂された(初稿は普通にバズが犯人)結果というのに二度びっくりです。いやぁ面白い!
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