製薬・化学分野で急成長した大企業「オークソリス」のCEOは、40代の女性ミシェル・フラーである。ある日彼女は、自宅に侵入した2人の男に誘拐されてしまう。犯人はテディ・ガッツとその従兄弟ドン。彼らは自宅の地下室にミシェルを監禁し、不可思議な要求を突き付けるのだった。
「ブゴニア」
以下、コロニー・ネタバレ・ディスオーダー。






オリジナルの韓国映画は未見。まぁオリジナルのオチを知っていても知らんでも、結局あの結末にしかならないと読めるのでサプライズ度は高くありませんな。いつもの広角レンズの画角で奇想天外なビジュアルもあって、うわぁランティモス映画だぁという感慨に浸れます。陰謀論者の間抜けな妄想が悉く真実であったというブラックユーモアは、一歩間違えると妄想性障害患者を茶化すことになるんだけど、観てる間は気にならなかった。ミシェルが脱出時に入り込んだ小部屋が示すのは、テディが陰謀論者ではなく、実際にアンドロメダ星人をバラして得た確証に基づく信念の男だったということ。とは言えこの時点では、ミシェルの驚愕顔が「こいつ真実を知ってる!まずい!」と「こいつヒト殺してる!やばい!」のどちらとも取れ、電卓やクローゼットなどギリギリまで観客を混乱させるアイテムが登場していくのが可笑しかったね。
劇中出てくるCCDは実際にある言葉で、蜂のコロニーが崩壊する事象のこと。テディは蜂を人類のメタファー(あるいは予行演習)として語っているけど、確かに女王(政府)のためにせっせと労働(納税)している蜂たちは俺ら小市民と同じだなと感じ入り、ジェイソン・ステイサムが養蜂家を演じた意味が今更わかってきた。小市民を守るヒーローだからビーキーパーなのかと。ま、多分「ブゴニア」は蜂と人類を同一視しているわけではなく、人類こそが蜂の枷であり、人類亡きあと蜂は自由にコロニー形成できました、と言いたいんだと思うけどね。よってアンドロメダ星人はCCDについては無実だろう。
我々日本人は、「宇宙人による地球への干渉」というテーマをウルトラシリーズで幼少期から刷り込まれているんだよなとふと思った。本作はウルトラセブンの1エピソードでも不思議じゃない…かも。オススメ。
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