スイミングスクールのインストラクター、ヨンウンはシングルマザーである。幼稚園に通う娘ソヒョンを育てているが、最近母としての自信を失いかけている。ソヒョンは動物の命を軽視し、刃物などで人が傷ついて痛がる姿を見るのが「楽しい」と感じる子供だった。やがてエスカレートしていく娘の行為に疲弊していくヨンウン。ついに娘への愛情が翳り始めた時、それを敏感に察したソヒョンはある行動を…
20年後…
他人を遠ざけ心を閉ざす女ミンは、特殊清掃の職についている。母に殺されかけた過去が、彼女を孤独にさせてきた。家族なんて必要無いと考えるミンは、世話好きの同僚おばさんが母親ヅラするのにウンザリ気味だ。ある日、クズな元彼の子を妊娠していることに気づいたミンは動揺する。自分が母親になる資格なんてあるのだろうか…一方後輩のヘヨンも孤児院育ちだが、実子を亡くしているおばさんを母に見立て、ミンを姉のように慕ってくる。その姿に苛つきながらも、子を産む気持ちも芽生え始めたミンだったが……
「侵蝕」
以下、「寝食を共にすればネタバレでしょ」



韓国のウェブコミックが原作のスリラー…監督が二人でメインプロットが2つ。毛色の違う2つの物語を楽しめるし、前半のストーリーが後半でどう機能するのか?という興味で後半に集中できたりする映画です。どちらもテーマは母性と家族、ですな。
観客をミスディレクションする演出がまあまあ上手く、途中までは「大人になったソヒョン」=ミンなのかと思ってました。ちょうど先日最終回だった「クリミナルマインド 」最新シーズンでサイコパスの完全改心という画期的なネタを扱っていて、本作もそうなのかと期待していたのだが、ネタバラシ以降は普通のサイコスリラーになってしまい少々残念。とはいえそのクオリティは高く、いつもの韓国ノワールを観た満足感はあるけどね。
前半の主役ヨンウンを演じたクァク・ソニョンは日本の女優りょうに似た美人で「クラッシュ 交通犯罪捜査チーム」で俺は馴染みの人。後半の主役ミンは「少女時代」のユリ。アイドルっぽい可愛さは微塵も無くて良かったです。しかしまあMVPはソヒョンを演じた子役ですわな。ほんと不気味で気味が悪く、子供らしい愛嬌笑顔とのギャップが凄い。結局単純な「3つ子の魂100まで」話のスリラーではあるけれど、キャストの良さと前半後半の演出トーンの差など見どころはまずまずある佳作。「悪い種子」系統の作品のなかでは充分オリジナリティがある一本かと。
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