ニューヨーク…
出所してシャバに帰ってきたギャングのフランク・ホワイト。その夜、右腕のジミー・ジャンプが、コロンビア組織のディーラー・ザバとキング・ティトを始末したことを報告してくれた。翌日、フランクはティトから奪ったコカインを捌くため、マフィアのボス・クレイと面会しようと仲介屋ダレシオを使いに出した。だが、ダレシオはクレイに追い返されてしまう。供給元のティトたちを殺され、クレイはフランクを毛嫌いしているようだ。ならば始末するだけと、自らクレイの元に出向き、銃弾をぶち込みケリをつける。さらにチャイナタウンを仕切るラリー・ウォンも消して、ついにフランクはニューヨーク裏社会の王に君臨することになる。そんな彼を苦々しく思っているのが、市警麻薬課警部ビショップとその部下ギリー&フラニガンの刑事コンビ。彼らはティト殺害容疑でジャンプを捕まえ、一気にフランクを逮捕しようとするが有能な弁護士ジェニファーが手を回したおかげで失敗。ジャンプも保釈で自由の身となってしまった。サウスブロンクスの低所得者用病院への多額寄付でマスコミに聖人扱いされるフランクを憎々しく思うギリー刑事は、逮捕がダメなら退治するしかないと対立組織に扮してフランク暗殺を企てるのだが…
「キング・オブ・ニューヨーク」
以下、「ネタバレ・ホテルに来い。仕事をやる」



初見は多分、レンタルビデオ。当時はウォーケン主演の普通のギャング映画という印象しかなかったが、劇場のスクリーンで観ると印象が大いに変わりました。
「ドリラーキラー」や「バッドルーテナント」のようなインディーズな作品でフェラーラ監督作を認識していると、あまりにリッチな作りに驚かされます。刑務所内通路のバキッと決まった構図、リムジン内の顔の陰影、セットから銃撃線に至るまで、時間とカネがかかっていることが容易に判ります。そのくせ周囲の雑音やストリートミュージックが邪魔をしてセリフを聴き取りにくくしていてもそのまんま。これは監督のこだわりなんでしょうか…
豪華、というのはキャスティング面にも感じますよね。なんせ後にスターになる人だらけだから。ジャンプ役ローレンス・フィッシュバーンとフラニガン刑事役のウェズリー・スナイプスは誰でも分かるけど、黒人の護衛兼愛人がテレサ・ランドルというのは少々マニアック。TVドラマ好きならギリー刑事が「NYPDブルー」「CSIマイアミ」のデビッド・カルーソってところにアガるだろうし、ダレシオ役ポール・カルデロン(「ボッシュ」のロバートソン刑事)、フランクの会計係ジャンカルロ・エスポジート(「ブレイキングバッド」のガス・フリング)にもニンマリ。他にも、ダレシオとのディナー場面でコラムニストのピート・ハミルやアリアーヌ(イヤー・オブ・ザ・ドラゴンのヒロインね)が本人役で登場するのも驚きでした。
そして何よりクリストファー・ウォーケン。ウォーケン史上最も優雅で冷徹でセクシーなキャラクターと言ってよいでしょう。カネ、オンナ、地位の全てを手に入れていながら最終的には孤独な男…ラスト、タクシーの車内で虚無感に浸りながら蛇のような目でブローニングハイパワーを握り締めるウォーケン、最高にカッコ良かった。必見。
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