「助けないなら、私たちも人間じゃない」
1962年の初め。ボルチモアの航空宇宙研究センターで掃除婦として働くイライザは、極秘区画に幽閉された(不思議ないきもの)の存在を知った。それは、警備主任ストリックランドの手で南米の奥地から連れてこられた半魚人だった。孤独なイライザは掃除の空き時間に区画に潜りこみ、半魚人とコンタクトを取ってやがて心を通じ合わせていく。だが、ストリックランドはセンターの上官ホイト元帥に上申し、半魚人の生体解剖をおこなおうとしていた。イライザは隣人ジャイルズの協力を得て、半魚人を救おうと動くのだが…
「シェイプ・オブ・ウォーター」。昨年の作品賞作品。
1960年代という時代を背景に、差別と反共というアメリカの歪みをファンタジーの形を借りて描いた作品。キャラクターが皆ハンデを背負っているのが面白い。イライザは口がきけず、ジャイルズはホモセクシャル。同僚掃除婦ゼルダは黒人だ。その全てを見下すストリックランドは、まさに当時のアメリカを象徴する存在でした。
ブルーレイには天野喜孝のイラストカードも同封。確かにアート的に独特で素晴らしい作品ではあるんだけど、近年ハリウッドの流行である「多様性」を描いた映画として評価したい一本。
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