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2019年01月26日00:49

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【ライフスタイル】病院の長い「待ち時間」問題

病院の長い待ち時間はなぜ解消できない? 現役の皮膚科医が抱く「違和感」とは…
2019年01月25日 07:02 AERA dot.


「なぜ病院はこんなに患者を待たせるのか」。そんな不満を抱く患者も多いのではないでしょうか。京都大学医学部特定准教授で皮膚科医の大塚篤司医師が、自身の体験も交えて「病院の待ち時間問題」について語ります。

*  *  *
 病院を受診する際、うんざりしてしまうのが待ち時間の長さです。私は二十歳になるまで気管支喘息(ぜんそく)を患っており定期的に病院に通っていました。また、大人になってからは群発頭痛を発症したため、今でも患者として病院にはよく行きます。

 待ち時間に関しては、2018年9月に厚生労働省が発表した「平成29年受療行動調査(概数)の概況」に詳細な結果が記されています。約9万5千人のアンケート結果では、診察までの待ち時間は「15分未満」が 26.1%と最も多く、次いで、「15分〜30分未満」が 23.1%となっており、1時間未満の待ち時間の割合が約7割だそうです。

 しかし、実際はもっと「待たされている」と感じる人が多いのではないでしょうか。

 医学部生時代、病院の待ち時間を体験するために患者さんと一緒に受診するという実習がありました。

 あらかじめ承諾をいただいた患者さんと病院受付で待ち合わせをする。そのまま外来で呼ばれるのを待ち、診察の様子を見学する。

 私がご一緒した患者さんは、心臓に病気があるご年配の男性。患者さんの奥さんも付き添いでご一緒でした。まず、今日一日の心構えをお二人から聞きます。

「大学病院は丸一日かかるからね」

 さっそく私は外来の待ち時間に違和感を覚えます。

 9時から始まるはずの診察が9時5分スタート。あんなに授業では遅刻に厳しい先生が、診察開始時間を5分も遅刻して何もアナウンスなしなんだ……。

 それから1時間、私が担当する患者さんは全く呼ばれることなく時間だけが経過しました。

「もしかしたら忘れられてるかもしれない」

 奥さんが心配して受付に確認に行きます。

「まだかかるって」

 こちらに戻ってきた奥さんに、

「もう少しなにかアナウンスがあるといいですよね」

 私はそう言って同意を求めましたが、返事はありませんでした。

 それからさらに30分後、ようやく外来での診察を終えたものの、さらに検査でレントゲンやら心電図やら、とにかく待ち時間が長くあっという間に(全然あっというまではないんだけど)お昼になってしまいました。

 お会計を済ませた頃には午後になり、

「良いお医者さんになってね」

 そう言いながら、サンドイッチを遅いお昼ご飯として買ってくれたのを今でも覚えています。

 先に紹介した厚生労働省のデータは、診察までの待ち時間が集計されています。しかし実際はそこから検査、そして会計とすべて終えると半日はかかってしまうことが多いと思います。さらに、病院で過ごす時間は心理的にも長く感じる要素がたくさん詰まっています。

 サービスマネジメントの分野ではありますが、クリストファー・ラブロック 、ヨッヘン・ウィルツ(共著) 「ラブロック&ウィルツのサービス・マーケティング」では待ち時間に関する10の原則が紹介されています。

1. 無為に過ごす待ち時間はより長く感じる
2. 事前・事後の待ち時間はより長く感じる
3. 不安は待ち時間を長く感じさせる
4. 不確定な待ち時間はより長く感じる
5. 待つ理由の分からない待ち時間はより長く感じる
6. 不公正さは待ち時間を長く感じさせる
7. サービスの価値が高いほど、人は長く待つ
8. 独りで待つ時は、待ち時間はより長く感じる
9. 身体的に不快・苦痛な待ち時間はより長く感じる
10. 不慣れなサービスを待つ時は、待ち時間はより長く感じる

 上記のほぼすべてが病院の待ち時間に当てはまります。

 病院ごとではありますが、待ち時間を減らすためにいくつかの取り組みが行われています。例えば、診察の進行状況を知らせる携帯アプリを導入している病院があります。これをダウンロードしておけば、自分があとどれくらいで呼ばれるか、大体の予想がつきます。体調が悪い時、病院の受け付けだけすれば自宅で休んでおくことも可能です。また、AI(人工知能)を使った待ち時間解消の取り組みも行われています。外来受診するすべての患者さんのデータを集め、どれくらい待ち時間がかかるか予測するシステムです。診察、検査、会計まで一連の流れがAIにより効率化すれば、少なくとも今のような混雑は解消される可能性があります。

 それでもやはり、病院ではAIにも予想できない不測の事態が発生します。例えば急変です。

「先生、患者さん胸が苦しいって訴えてます!」

 重症の入院患者さんを受け持つことが多い総合病院では、外来予約がパンクしている朝に病棟の看護師さんから連絡があります。

 慌てて検査オーダーを出して外来へ。

 15分の遅刻。

 体調が悪い外来患者さんの話を聞いて、診察の合間に検査データを確認。気になる部分を発見して緊急CTを追加。検査のたびに増える同意書。気がつけばお手洗いもお昼ご飯も我慢して時間は午後3時。

「1時間も待ちました。薬もらうだけなんですからもっと早くにみてください!」

 そう怒る患者さんに、

「お待たせしてすみません」と頭を下げます。

 病院の待ち時間の短縮には、新しいシステムの導入は必須です。そして、患者さんの協力も必要です。安心するからという理由だけで大きな病院に受診せず、かかりつけ医を見つけることが大事です。風邪に抗生剤が効かないことを知っていれば、わざわざ薬をもらうために病院に行かなくとも済みます。お子さんが急病になれば病院に行く前に「#8000(子ども医療電話相談)」に電話してみてください。成人が救急車を呼ぶかどうか悩んだら「#7119」に電話して救急安心センターを活用してください。厚生労働省の「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」で多くの提案がされています。今すぐできることをするだけでも、病院の待ち時間は短縮できると思います。

 たぶん、AIが全て解決してくれることはないでしょう。急変はいつおきるか予想もつきません。そして、人間の心はもっと複雑です。1時間の待ち時間がAIによって10分に短縮されればきっと、20分遅れてムッとしてしまうこともあるはず。

「先生、今日も混んでて大変そうですね」

 至らない点が多い私の外来でも、優しい言葉をかけてくれる患者さんがいることに感謝しています。

◯大塚篤司(おおつか・あつし)/1976年生まれ。千葉県出身。医師・医学博士。2003年信州大学医学部卒業。2012年チューリッヒ大学病院客員研究員を経て2017年より京都大学医学部特定准教授。皮膚科専門医。がん薬物治療認定医。がん・アレルギーのわかりやすい解説をモットーとし、コラムニストとして医師・患者間の橋渡し活動を行っている。Twitterは@otsukaman
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昔々の小学生の頃、手術後の診察のために大きな病院にしばらく定期的に通った。
耳鼻科だったけど、朝8時ころに行って終わるのはお昼頃。
本とか退屈しのぎになるようなものを、結構持って行った。
朝早くの午前中は、年寄りが多いよなぁ。
勤務先の中規模病院で、朝の受付に立ってて、
元々患者の年齢層は高い病院だけど、年寄りは朝が早い(笑)
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