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2015年12月09日19:24

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水曜クビクビ日記350:「黄金のアデーレ 名画の帰還」

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1998年、ロサンゼルス。オーストリア移民であるユダヤ人老女マリア・アルトマンは、近頃母国で美術品返還に関する法律が改正されたと知り、昔自宅に飾ってあったある絵を取り戻そうと思い立った。それはクリムト作の「黄金の女」。同居していた叔母アデーレの肖像画であり、1920年代から広間に飾ってあった家宝であった。しかしドイツのオーストリア併合に伴いユダヤ人排斥が始まると、ナチが自宅を蹂躙し、この絵を含む全ての芸術品を強奪してしまった。その結果、親ナチ派の美術家の手を通じ、オーストリア国立ベルベデーレ美術館に保管されることとなってしまったのである。

マリアは、同じくオーストリア移民の三世である青年弁護士ランディに協力を要請。ウィーンで開かれる政府主催の返還審問会に訴えてくれと頼む。ナチの時代のことや絵画などにまるで興味のないランディだったが、「黄金の女」の価格が1億ドル超と知って、手伝うことを決める。ウィーンに飛んだ2人は審問会で所有権を主張するが、ベルベデーレ側は、アデーレ本人が「死後、絵は美術館に寄贈して」と遺言を残したことを根拠に返還を拒否。遺言に法的効力がないことをランディが証明して見せても、審問会はベルベデーレの言い分を採用してしまう。「黄金の女」は、オーストリアの至宝であり、国を挙げて返還を阻止する意向なのだ。裁判を起こすにしても莫大な費用がかかるため、もはやマリアが絵を取り返す道はない。諦めて帰国の途についた2人だったが、マリアの家族を愛し過去を忘れまいとする心に胸打たれたランディは、アメリカ国内でベルベデーレを相手に裁判を起こす方法を独自に模索するのだった……



「黄金のアデーレ 名画の帰還」、観てきました。邦題がズバリのネタバレなんですが、これ当時(2006年)にニュースにもなってるんで、いいですよね(笑)

98年から06年までのマリア&ランディの戦いを、良く言えばコンパクトに解りやすく、悪く言えば大雑把に端折って描いた作品。1人のおばあちゃんが国を相手に裁判やって勝つって実話自体がインパクトあるし、主演ヘレン・ミレンというウリもあって、まずまず楽しめる映画でした。回想シーンのロケも美しいし、パッと見は「良作」な感じ。後ろに座ってた老夫婦も「面白かったねー」と笑顔で出て行きましたし。


しかしですねー、やはり気になるとこがいくつかあるんですよ。1つは「シェーンベルク家の財政問題」ね。大手を辞めちゃった後は絵にかかりきりで、もはやアデーレ法律事務所状態(笑)。そんなんで食えるのかって話ですよ。いくらパパから借金できるとはいえ…洋服に穴が開いてるとか、郵便受に請求書の山があるとか、そういう描写が必要だよね。
あと、バディピクチャーとしての物足りなさも問題。ランディの成長話としての側面もあるのに、ライアン・レイノルズの力不足も相まって、彼の強いモチベーションが描けていないんですよ。マリアとの衝突・共闘の描写力が弱いんですよねー。



というわけで、佳作ながらも不満が残る出来でした。でも個人的には、アメリカ国内で初審理の場面は面白かったかな。美術館側の弁護士役は、ミッションインポッシブルの1作目でイーサンにファイル盗まれた間抜けCIAさんでした。そして女性判事役が、何とエリザベス・マクガバン!「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のデボラですよ。懐かしい顔が見られて良かったです。

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