ニューヨーク。
郊外で暮らすサラリーマンのアレックス・ノヴァク。妻テスは元バレーボール選手の専業主婦で、10歳になる息子2人もいて平穏な家庭だ……と思っていたが、いきなり「もう終わりにしましょう」というテスの一言で別居が決まり、アレックスはダウンタウンのアパートで一人暮らしとなってしまう。気持ちも塞ぎ、ふと店に飲みに入ると、そこはコメディクラブだった。席料15ドルをケチったおかげでいきなりステージに上げられたアレックスは、夫婦生活の突然の終焉をグチってみせてまあまあの反応を得る。これがアレックスの気分を高揚させ、以来スタンダップの世界に魅せられていくことに…
「これって生きてる?」
以下、これってネタバレ?



原題is this thing on? は、壇上に上がってマイクの前に立つときの確認セリフ。「これ電源入ってる?」転じて「マイクテストマイクテスト、アーアー」みたいなもんか。生きてる?をスタンダップステージのマイクのことにも結婚生活にも人生にも受け取れる。「生きてる?」と訳したのはなかなか上手い。
ウィル・アーネットとローラ・ダーンが夫婦役のブラッドリー・クーパー監督作品。劇的な事件も不倫もなく、ただすれ違いの思いが重なって離婚への準備段階に入った2人が、お互いに新たな一面に気付き始めるというドラマ。名曲「アンダープレッシャー」遣いも素晴らしいし、倦怠期夫婦あるある話としても上質で共感度は高いよね。「自分に寛容に」「一緒に不幸になる」というキラーワードは、「結婚生活・家庭はこうあるべし」という既成概念に囚われた夫婦を救ってくれるのかも知れない。
主人公の友人で売れない役者ボールズを演じたのが監督のクーパー。観てる間全く気が付かなかったねぇ。
観終わって当直先に向かう電車内で浮かんだのは「愛してる、昔の妻より今の妻」…mack心の五七五でございました。
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