スイス、ある病院の外科病棟…
遅番シフトに入った看護師フロリア・リントは、今日は病欠者が出ていてナースが2人だけと日勤から告げられる。相方の看護師ベアはベテランだが、看護学校の生徒の指導もしなくちゃだし忙しくなりそうだ。ベアと受け持ち患者を二分して巡回を開始するフロリアだったが、手術予定の患者の入室が遅れていて…
「ナースコール」
以下、患者には知る権利がある。私にはネタバレする権利がある。
スイス・ドイツ合作で、「ありふれた教室」のレオニー・ベネシュ主演。基本ドイツ語のようだが、フランス語や聞き馴染みのない言語も飛び交っています。リアルタイム演出ではないけど、それに近い撮り方で臨場感を出す職業体感映画です。
遅番シフトというのは、準夜勤よりは少し短いくらいの労働時間かな。出勤してしばらくしたら夕食の配膳が始まるくらいで、帰りは多分なんとか終バスに乗り込むという感じ。巡回だけでなく、オペ出し・迎えが重なるし食事の介助もあるしで結構な忙しさ。院内携帯がガンガン鳴って、早くCT室に連れてこいだの迎えにこいだの急かされて、あげく「昨日まで入院してたんだけど病室にメガネ忘れたから探してくれ」だの「入院してる母親の病態教えて。あと電話で話させて」だのと、明らかに業務を逸脱したリクエストをしてくる外線にも対応しなくちゃならない。そんな中でもナースコールが鳴るわけですよ。よく正気が保てるなと。看護師さんには尊敬しかありません。
がしかし問題は、「看護師さんっ大変!」じゃなくて「この病院やべえ!」なんですよ。あの規模の外科病棟でナース2人だけってありえないですよ。療養型病棟だって看護助手がついてますよね。このありえなさが現実になっているというのがラストのテロップで知らされます。離職率も高いし人不足だし、世界的に医療崩壊はどんどん進むでしょうな。
正直、特別室の腕時計男なんかはフィクション臭がちょっとしちゃいましたが、登場患者・家族にリアリティがありました。去年の5月に入院した身としては、俺迷惑かけてなかったかなと振り返ってみたりして。オススメです。
余談…
医者不在過ぎなのに急変アラートでちゃんと当直医が駆けつけてくるのにはひと安心。あとムンテラすっぽかして帰る医者、最低。
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