1980年代、中国北部・安東省。
操業停止が続く「奉林鉄工所」では給料未払いが続き、工場内の金属や旋盤が盗まれるという窃盗事件が多発していた。工場の警備課職員たちは、81年制定の銃器管理規則に従い、銃携行を許可され防犯任務に当たっていたが、彼らもまたタダ働き同然だった。五年前までピストル射撃の国際チーム選手だったグー・シェエビンは、耳の不調で引退を余儀なくされ、ここで働いている。キツイ夜勤で窃盗犯らの逮捕を続けているが、同僚のティエンらが犯人らからカネを取り、時々見逃しているのを知っていた。だが公安に密告するつもりもない。警備員らも生活が苦しいのだ。
ある時、窃盗グループの見張り役をしていた少年シャオジュンと親しくなったシェエビンは、彼を更生させようと気を配るようになる。だがシャオジュンは、グループリーダーのマーと親友であった。工場侵入を繰り返すシャオジュンとマーたちは、ある夜、大きな汚職の現場を目撃しトラブルに巻き込まれてしまう……
「ロングショット」
1996年に銃規制が本格化し、この映画で描かれる悪もちゃんと裁かれましたよといらんテロップが最後に流れてバッチリ中共忖度しているんだけど、本編のストーリー構成も劇映画としてのクオリティも極めて高く、チャイナノワールはハズレなしと証明した作品。主役シェエビンを演じた俳優の佇まいが素晴らしく、武装襲撃犯に競技ピストルで立ち向かうクライマックスもなかなかの見応え。同僚ティエンの姿にはやるせない思いを抱かせるし、少年シャオジュンの熱さと幼さも理解できてグッときます。オススメの一本。
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