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2025年06月11日22:28

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【国東が呼ぶ】新しい両子寺

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講堂内は仏像の群れだった。

四方を守る四天王──に踏みつけられる天邪鬼<あまのじゃく>まで入れると、何体いるのだろう。

背後には来迎の図が電飾されていた。

瑠璃光、寂光<じゃっこう>、瑞光<ずいこう>、
けっこう、仏教って、明るい。

鏡子さんの姿を見失ったと思ったら、電飾スクリーンの裏の廊下にいた。

えらく派手で大きな絵を見ていた。

説明はなくても、極楽の風景だとわかった。

極彩色で緻密に描かれた、仏、天人、迦陵頻伽<かりょうびんが>、空飛ぶ楽器。

転生したら極楽浄土だった件、とばかり、ニューカマーの人間もいる。

「新しいものを新しいうちに見られて、よかった」

この絵は平成の作品。
苔むした石仏の里において、逆に異彩を放つ新しい作品である。

「古くなければありがたくない、なんて、私は言わないから」

たとえば、国宝第一号・広隆寺の弥勒菩薩像は、最初は金ピカだったという。

年ふりて、木の肌が現れた現在の方も美しいが、
金色の弥勒の価値が低いわけではない。

この極彩色を極彩色のうちに見られたことを、誰に感謝しようか。
 
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