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2017年12月13日17:25

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水曜クビクビ日記471:ビジランテ

地方都市・渡市。市会議員・進藤二郎の父が亡くなり、土地と遺産が残された。市を牛耳る大物政治家の飼い犬である二郎は、政治家が進めるショッピングモール開発のためにその土地を提供しようとするが、そこに行方不明になっていた兄・一郎が舞い戻り、公正証書を盾に土地を貰うと言い出した。二郎は何とか遺産放棄を頼み込むが、暴力の世界に生きてきた一郎に、理屈も懇願も通用しない。二郎が役に立たず土地が手に入らないことに業を煮やした政治家は、デリヘル派遣店長をしている弟・三郎に圧力をかける。一郎に遺産放棄の念書を書かせないと店の女の子たちを始末するとヤクザに脅された三郎は、説得のため一郎の元に向かうのだが…
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「ビジランテ」。キャラも生き方も性格も全く違う三兄弟が、土地の権利を巡ってぶつかるという話。警察を頼れない地方都市で、己の身は己で守るという意味でのタイトル付けだったのでしょうか。実際、政治家の暴力装置になってしまう文字通りの「自警団」も登場しますけどね。
ビジランテものと言えば、「狼の死刑宣告」やブロンソンのデスウィッシュシリーズを思い出しますが、本作はその手の映画とは異なり、私がすぐに想起したのは、「LAコンフィデンシャル」でした。しかし、3人が共闘して大きな敵に立ち向かうというカタルシスはありません。


以下、ネタバランテ。


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背景説明のクドさもなく、省略も的確で、入江悠監督の知性を感じさせます。でも、暴力はクドい。意図的にクドくて不快に感じさせています。焼肉屋のテーブルに刺さった箸を抜くまでの時間なんか、なんて長いんだろうと思いましたよ。
3人の描き分けの巧さも特筆モンで、背景も思考もかなりミステリアスな一郎、プライドを切り売りして最後に魂を売り渡す二郎、一郎と対立しながら、その本心に近付き変化する三郎…「ミスティックリバー」のような3人ドラマは数多くありますが、本作はその系統の中でもかなり質が高いと言えるでしょう。ただ惜しむらくは、あまり感情を揺さぶられるシーンや展開がなかった点でしょうか。「巧いなあ」とは思っても、「アガる!」とはならないんですな。せっかくなんだから、クライマックスの実家バトルは、もっとシツコク見せてもらいたかったです。
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