離婚したばかりの中年男アントワーン・レイ(工事現場監督・40歳)は、不眠や不安症状に苛まれセラピーに通っている。幼い頃に母を亡くし、高圧的な父と祖母に育てられたのも原因の1つだ。彼が本音を話せるのは、妹のアガット(雑誌編集者・35歳)だけだった。ある週末、兄を元気づけようとアガットが「ノワールムーティエ島へ行ってみよう」と提案する。そこには、昔レイ家が暮らしていた屋敷があった。30年前、アントワーンとアガットの母クラリスが島の海辺で溺死し、以後一家はパリに引っ越していたのである。持ち主は変わったが、今も姿が変わらぬ屋敷を前にして、アントワーンは母が亡くなった夜のことを唐突に思い出した。家の中には警官がたくさんいて、うなだれる父は無言を貫き、不安がる幼いアガットを祖母が優しく抱きしめていた光景。そこでアントワーンは気付く。俺たち兄妹は、母がなぜ溺れたのかをちゃんと聞かされていない。父が俺たちに語りたくない「何か」があるのだろうか。アントワーンは、この旅行を機に母の死の真相を探ることに…
『ミモザの島に消えた母』。死んだ母の過去に迫るミステリーというフォーマットから「灼熱の魂」を思い出しましたが、こちらは比較的マイルドな真相でございました。家族間で秘密を持つことの重さや意味を、ちょっと考えさせてくれます。
特徴的なのは、ミモザの島ことノワールムーティエ島という舞台。ゴワ道(シャレオツに言うとパサージュ・ドゥ・ゴワ)ってのが有名な島なんです。このゴワ道を知らない方は、映画観る前に検索しないように。島を知ってるフランス人なら、あの真相は容易に想像ついたのかもしれません…
出来としては中の上ってとこかな。今年のフランス映画の大本命は来月末公開の「ティエリー・トグルドーの憂鬱」なので、ま、今回の「ミモザ…」は前菜って感じですね(笑)
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