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2016年06月06日01:47

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好きなお父さん

大学生に聞いた、好きなアニメ・漫画のお父さんキャラTop5! 3位マスオさん
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=121&from=diary&id=4028170

 大学2年の夏。 同じ学部のKの父親が死んだ。

 享年、61歳。すい臓がんだったそうだ。

年を取ってから生まれた子らしく 一人息子のKは 両親に溺愛されて育った。

 幼いころから剣道に通じ、大食漢で、大柄の巨漢。
 成績もよく、しっかりもののKは、”自慢の息子”だったことだろう。

 祖父どのの代からの改宗で、ギリシャ正教徒のクリスチャンネームを持つような、見かけによらぬ繊細な男で、入学式に、たまたま隣に座ったのが縁で、最初は、よくしゃべる男だなぁ と思った程度だったが、生まれも育ちも大阪の彼は、田舎から”上京”して寺に寄宿していたオレとは、なぜか気が合い、似たような科目を取り、講義に出席するごとに 同席するような間柄になっていた。

 そいつが、オレの下宿で とつとつと父親の事を語り、オレも入学式の時に顔を見て以来だったので、そんなに親父さんの具合が悪かったのか、よく耐えていたなと、聞いていて 内心、複雑な気分だった。

 彼とは、切磋琢磨した仲だけに なんで、そんな話をオレに?と思ったが、どうやら大学を辞めるかもしれない、ということだった。

 オレは当然の流れとして、大学を辞めてどうするんだ 中退じゃ、ろくな勤め先もないし、親もそんなことは望んでないと思うぞ もったいない、と引き留めた。

 後期日程が始まって、Kは オレの下宿している寺に、転がり込んできた。

母君にも、今日から息子がよろしくお願いしますと、深々と頭を下げられ、ぎゃふん、と思った。

 まぁ、この後 まさか 自分の父親も、脳梗塞の発作で倒れて、はからずも、彼と似たような境遇に陥るとは思ってもみなかったので、まさか、そんな付き合いになるとは思ってもみなかったのだが。

 どうなんだろうな、好きも嫌いも、お父さんという存在を 急に失う事と、最初から父親がいない事、いても家庭内別居のような状態で、およそ父を知らない事と。

 日本には、”理想の父性”像というものが、やや希薄で、家父長的なシンボルとしての父親が理想のように掲げられているけど、実際には、自営業で働く父を見て育っていると、組織の長としての父親は、家庭人とは違い、親しみの湧く存在というより、どこか近寄りがたい、少なくとも、友達感覚のような父、というわけにはいかない、一種の距離のようなものがあった。

 たぶん、幼い子や 年頃の子と、どう付き合ってよいか分からぬまま、継承するのは、社会とのつながりだったり、実務的な事が主で、母親のように庇護や接触を求める対象というより、こどもにとって、一人の人間として承認されたい、最も身近な”社会の壁”のような存在に思えていたのだけど、どうなんだろう。


 だから、上記のマンガに挙げられた、”毎日、会社と家庭を往復する、グータラで妻には頭が上がらないけれど、子供たちには、怒ると怖いが 普段は めっぽう甘い父親像”を理想とする世間の基準には、少し違和感を覚えてしまった。^^

 世の中には、子供の数だけ父親がいるはずなんだけど、それこそ父とヒトクチに言っても、千差万別だしな。

 これも、父の日を意識したアンケート結果なんだろうか。

はからずも、オレも Kも 卒業後、似たような職場に最初は就職したものの、結婚まで十数年を要し、子供はいない同士なので、今どきの父親がどんなものか分からないのだけど、身近なところでは、7歳年下の同僚が 不思議な縁で、シングルファーザーをやってるのを見るけど、仕事と子育ての両立がやっとで、取り乱しながらも、なんとか家長としての責任をまっとうしようと 奮闘している辺り、なんとも頭が下がる気がするのだが。

 晩酌する時だけ 父親っぽい話に付き合って、いちいち理想など 考えてられるけー、と流してはいるのだが、誰でも なろうと思って父親になれるもんなら、こんな楽な話はないよな。
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