【実務法律講義(4)】
実務 労働法講義〔改訂増補版〕[下巻] −1−
平成18年5月17日発行
著 者:岩出 誠
発 行:株式会社 民事法研究会
ISBN:4−89628−319−8 C3332
目 次
【下 巻】
【第2編 企業内での労使紛争類型とその処理に関する諸問題】
[第10章 女性労働者に関する問題 ―――労基法上の女性保護規定および雇用機会均等法の概要]
[本章の問題意識]
一 労基法上の女性保護規定
1 保護規定の変遷の推移
2 賃金差別の禁止
3 生理日の就業が著しく困難な場合の休暇
(1)就業が著しく困難な場合の生理休暇
(2)生理休暇に賃金は不要
(3)有給率制限の合理性はある
4 産前・産後休業(産休)
(1)産休制度の概要
(2)産休等の取得と賞与等
5 妊産婦の時間外・休日・深夜労働の拒否権
6 妊産婦への業務軽減措置義務
7 育児時間
8 妊産婦等にかかる危険有害業務の就業制限
9 女性労働者への労働時間規制の原則廃止
10 その他の問題
二 雇用機会均等法の概要
1 雇用機会均等法成立の経緯 ―――女性労働者の役割の増大に伴う均等処遇の必要性
2 雇用機会均等法による均等実現策の強化
3 賃金や募集・昇進・処遇における差別禁止
(1)賃金差別の禁止
(2)昇進に関する指針による禁止事項
(3)募集・採用時の差別禁止
(4)コース別雇用管理への指針と裁判例
4 教育訓練での差別禁止への対応
5 福利厚生での禁止規定への対応
(1)規制される福利厚生措置の範囲
(2)女性のみの制服着用義務化の可否
6 セクシュアル・ハラスメント
(1)セクシュアル・ハラスメントへの均等法等の規制の概要
(2)均等法上の職場におけるセクハラとは
(3)セクハラ規則上のセクシュアル・ハラスメントとは
(4)セクハラの判断基準
(5)セクシュアル・ハラスメントの法的視点からの位置付け
(6)急増する係争と賠償額の高額化と事実認定の困難
(7)セクシュアル・ハラスメントにおける企業責任の法理
7 妊娠中および出産後の母性健康管理
(1)妊産婦の健診と軽減措置の義務化
(2)妊娠中の女性労働者に対する医師の指導事項を守るために必要な措置
(3)妊娠中の女性労働者に対する医師の指導事項を守るために必要な具体的措置
(4)「母性健康管理指導事項連絡カード」の利用について
(5)健診時間と賃金等
8 結婚・妊娠・出産を理由とした定年・解雇・退職の禁止
(1)男女別定年制、女性労働者の結婚・妊娠・出産退職制等の禁止
(2)結婚退職金上の積制度
9 ポジティブ・アクション
(1)制度新設の理由
(2)ポジティブ・アクションとは
(3)企業の対応策
10 違反企業名の公表制度
11 紛争調整制度 ―――紛争調整委員会による調整制度
(1)労使一方の申立てによる機会均等調停委員会の調整開始の可能
(2)不利益取扱いの禁止等
[演習問題]
[第11章 労働安全衛生と労働災害の補償]
[本章の問題意識]
一 健康診断と健康配慮義務
1 健康診断と健康配慮義務
(1)健康診断に関する法的根拠 ―――健康管理義務と健康配慮義務
(2)健康配慮義務の高度化
2 安衛法による健康管理義務の強化
(1)安衛法による健康管理義務に関する法規制の概要
(2)使用者の健康診断実施義務の内容
(3)平成17年改正安衛法による過重労働等に対する健康障害防止対策の強化等
3 健康配慮義務に関するその他の実務的諸問題
(1)企業の指定医師による法定外健康診断の受診義務の存否とその違反の効果
―――健康診断実施上の従業員プライバシーの保護の範囲
(2)法定健康診断の受診義務の存否とその違反の効果
(3)HIV感染者解雇事件等における従業員のプライバシーの保護
(4)安衛法および個人情報保護法による労働者の健康情報保護
4 平成17年改正安衛法によるその他の安全衛生体制の強化
(1)事業者の行うべき調査等
(2)製造業等の元方事業者等の講ずべき措置
(3)化学物質等を製造し、または取り扱う設備の改造等の仕事の注文者の講ずべき措置
(4)化学物質等に係る表示および文書交付制度の改善
二 労災保険法の概要
1 業務上災害を知る基礎としての労災全般についての基礎知識
2 もしも労災が起こった場合の責任は
三 労災では刑事・民事責任が問われる
1 安衛法等の違反
2 刑法上の業務上過失致死傷
3 労災保険があっても被災労働者や遺族からの損害賠償請求が起こる
四 労災補償制度の基本的な枠組み
1 労災における過失責任主義に基づく損害賠償請求に伴う困難
2 労基法上の労災補償責任
3 労災保険制度の意義とその発展
(1)労基法上の業務上保証制度の限界への対応
(2)労災保険制度の発展
(3)労基法上の業務条補償制度の例外的適用の余地
4 労災保険の保険料の仕組み
(1)使用者負担の原則
(2)メリット制の採用
5 労災保険補償給付の概要
(1)療養補償給付
(2)休業補償給付
(3)障害補償給付
(4)遺族補償給付
(5)葬祭料
(6)傷害補償年金
(7)介護補償給付
(8)二次健診給付
6 業務上外の認定の意義
(1)業務上外の認定の意義
(2)行政解釈における業務上外の一般的認定基準
(3)業務上の負傷・死亡における業務上外の具体的判断
[事例研究1]会社負担の忘年会での事故
[事例研究2]会社主催のゴルフコンペ参加時の事故
[事例研究3]職場でのけんか
[事例研究4]休憩時間中の事故
7 業務上の疾病
8 いわゆる過労死、過労自殺の業務上外認定
(1)いわゆる過労死の業務上外認定
[事例研究5]営業所長の過労死
(2)いわゆる過労自殺の業務上外認定
[事例研究6]建築士の過労自殺
9 過労によるうつ病後遺症も労災対象
10 通勤災害に関する給付
(1)通勤災害制度
(2)業務上災害との相違
(3)通勤災害の認定要件
(4)平成17年改正労災保険法による通勤途上災害対象の拡大
五 労災保険給付の手続
1 保険給付の支給決定
2 保険給付の支給決定
3 給付制限
六 保険給付請求権の消滅時効
1 2種類の時効期間
2 消滅時効の起算点
[演習問題]
[第12章 労災民事賠償事件]
[本章の問題意識]
一 法定外補償 ―――労災民事賠償事件の多発
1 労災保険と労災民事賠償請求の関係
2 労災民事賠償請求事件の多発化と賠償額の高額化
二 労災保険給付と損害賠償の調整
1 賠償額から控除される保険給付は ―――労災保険により填補される損害の範囲
2 将来給付分は非控除
3 使用者による損害賠償義務の履行と国に対する未支給の労災保険金の代位請求
4 特別支給金の非控除
三 下請労働者に対する元請企業の安全配慮義務
四 過労死等に対する損害賠償請求事件裁判例の動向
1 過労死をめぐる損害賠償請求事件裁判例の動向
[表7]過労死・過労自殺の損害賠償における過失相殺割合等一覧表
2 過労自殺民事賠償事件の動向
(1)賠償認容判例の続出
(2)過失相殺等の減額事由をめぐる攻防の重要性 ―――電通事件最高裁判決前の判例状況
(3)過失相殺等の減額事由をめぐる電通事件最高裁判決の留意点とこれへの対応
(4)電通最高裁判決の影響
五 過労死、過労自殺への対応上の実務上のポイント
1 過労死、過労自殺の労災認定申請への対応上の注意
2 労災認定への協力以外の免責による確認書取得等への工夫
六 労災上積み補償制度
1 上積み補償と労災保険給付との関係
2 上積み補償と損害賠償との関係
3 上積み補償の原資としての保険利用上の諸問題
(1)上積み補償の原資としての保険利用の普及
(2)団体生命保険等の保険金の帰属問題
七 アスベストによる肺がん、中皮腫、じん肺等への労災民事賠償問題をめぐる諸問題
1 労災認定範囲の拡大や石綿被害者救済法の成立
2 企業等に対する損害賠償請求
3 じん肺等発症の遅い労災への損害賠償請求の消滅時効、除斥期間と救済手段
[演習問題]
[第13章 企業の企業秩序維持と懲戒をめぐる諸問題]
[本章の問題意識]
一 企業の企業秩序維持
二 懲 戒
1 懲戒処分の根拠・方法と限界
(1)懲戒処分の種類と内容
(2)懲戒権を持つには就業規則が必要
2 懲戒の有効要件
(1)罰刑法定主義
(2)平等取扱いの原則
(3)相当性の原則
(4)適正手続
3 懲戒の理由
(1)経歴詐称
(2)職務懈怠
(3)業務命令違背
(4)従業員たる地位・身分による規律の違反
[演習問題]
[第14章 退職・解雇等の雇用関係終了に関する問題]
[本章の問題意識]
一 解雇以外の終了事由
1 期間満了
2 合意解約
(1)一般の退職
(2)退職願の受理権限の有無が決め手
(3)退職願提出後の時間の経過
(4)退職勧奨・希望退職・早期退職者優遇制度等
3 辞 職
4 定 年
(1)定年制の概要
(2)高齢者雇用安定法による規制
5 当事者の消滅
(1)原則的終了
(2)例外的な存続・承継等
6 自然退職としての行方不明
(1)長期欠勤を理由とする解雇はできる
(2)問題は解雇の意思表示の方法
(3)行方不明への「公示による意思表示」による解雇
(4)紛争予防策 ―――自然退職事由としての行方不明等
二 解 雇
1 労基法による規制
(1)産前産後、業務災害の場合の解雇制限
(2)解雇予告・予告手当
(3)差別的取扱いの禁止等
(4)その他の法的規制
2 合理的理由なき解雇の無効
(1)労基法による解雇ルールの明示
―――平成15年改正労基法による合理的理由なき解雇の無効の宣言
(2)最高裁判例における解雇権濫用法理による規制と改正法との関係
(3)基本通達による整理解雇4要件採用の意義
(4)改正労基法104条1項の申告との関係
(5)解雇無効理由の立証責任・立証の必要性に関する改正法の影響
(6)スカウトした管理職が能力不足の場合
三 雇用関係終了に伴う諸問題
1 退職後の不正行為の発覚による懲戒解雇と退職金等
[事例研究]退職後の不正行為の発覚と懲戒処分の社内外への公表
(1)損害賠償
(2)退職金の返還
(3)懲戒解雇
(4)懲戒処分の社内外への公表
2 退職時の使用証明および解雇予告時の解雇事由の開示義務
(1)平成15年改正労基法による解雇予告時の解雇理由の開示請求
(2)労基法22条1項の退職時の証明書と予告時の開示請求との関係等
(3)記載すべき内容
3 自己都合退職と会社都合の退職の違い
(1)自己都合の退職と会社都合の退職の意味
(2)退職金の取扱い上の違い
(3)雇用保険による失業給付上の違い
[表8]雇用保険の基本手当の所定給付日数
(4)退職理由明示請求とその際の留意点
4 改正高齢者雇用安定法の概要
(1)はじめに
(2)従来の取扱い
(3)改正の内容
(4)基本通達の概要と実務上の留意点
(5)再雇用は権利か
[演習問題]
[第15章 リストラに関する問題]
[本章の問題意識]
一 賃下げ・降格等
1 役員や管理職を中心とした「合意による引き下げ」
2 給与規定の改正による賃金減額
3 降格・降級
4 職能資格・等級の引き下げ措置としての降格・降級
二 退職勧奨・希望退職・早期退職者優遇制度等
1 退職時の状況による退職の意思表示の瑕疵
(1)退職時の状況により退職が無効とな
(2)強要を理由に無効とされた例
(3)心裡留保による無効
2 退職勧奨の限界
3 早期退職者優遇制度・希望退職制度
(1)人員削減方法としての退職者優遇制度
(2)退職者優遇制度をめぐる判例の動向
三 整理解雇を認めるための4要件の具体的内容
1 人員削減の経営上の必要性
2 解雇回避努力義務の実行
(1)解雇回避努力義務
(2)判例における2つの流れ
(3)具体的の検討
(4)経営危機時の解雇回避措置義務の免除の可否
(5)雇用調整策(解雇回避策)としての出向・転籍
3 合理的整理解雇基準の設定とその公正な適用
4 労使間での協議義務の実行
(1)整理解雇における協議条項等に基づく労働組合との協議義務
(2)協議・同意条項なき場合の協議義務
(3)同意条項の拘束力・同意条項の意味
四 変更解約告知と労働条件の変更
五 企業年金減額・廃止に関する法規整と裁判例
[演習問題]
[第16章 労働組合に関する問題]
[本章の問題意識]
第1節 企業別労使関係の枠組みと労使の課題と役割
一 我が国の労働組合の組織状況
1 労働組合及び労働組合員の状況
2 主な組合組織の概要
ニ 内部労働市場を活動の場とする企業別組合
三 労働組合の要件と対応する使用者の責務
―――労組法による組合結成と活動への法的保護の概要
1 現行法上の労働組合の概念
2 使用者の妨害排除 ―――不当労働行為制度の概要
3 組合の団体性
4 組合の自主性
5 使用者の利益代表者の除外と経費援助の禁止
6 結成手続
7 組合規約の記載事項
8 規約不備組合
四 従業員代表機関としての企業別組合と対応する使用者の責務
―――事実上の従業員代表制
1 組合承認に伴う措置
2 ユニオン・ショップの法的効力
(1)ユニオン・ショップの法的効力
(2)ユシ協定の要件
(3)尻抜けユニオン
(4)除名無効な場合のユシ協定による解雇の効果の帰趨
(5)ユシ協定要件の喪失の効果
(6)組合の併存や脱退者・除名者が別の組合を結成したり別組合に加入した場合
(7)複数の組合に二重加盟した場合
3 チェック・オフの要件と効力
4 組合事務所の貸借関係
五 企業別組合の団体交渉と労使協議
1 企業別組合と会社間の交渉の仕組み
2 労使協議の様相
(1)労基法38条の4の労使委員会
(2)労使委員会への対応における実務上の注意点
六 未組織企業における労使関係
1 組合のない企業に多い従業員会
2 従業員会の機能 ―――過半数代表者機能の可否
3 厚労省最終報告での労使委員会制度の法制化への提言
第2節 企業別労使関係の法的ルール
―――使用者の責務
一 不当労働行為の禁止
1 不当労働行為の禁止の趣旨
―――原状回復と将来の正常な労使関係の積極的形成
2 不利益取扱いの禁止
3 支配介入の禁止
(1)使用者の意見表明と支配介入
―――役員または管理職による朝礼や各段階の会議における発言と不当労働行為
[事例研究]使用者の組合批判はどこまで許されるか
(2)その他の態様
二 使用者の団体交渉誠実応諾義務
1 団交への対処
[事例研究]過大な要求や大衆団交への対応
(1)労働組合成立時の対応上のポイント
(2)団体交渉にあたっての注意点
(3)事例研究への対応策
(4)紛争予防策
2 団体交渉の当事者(主体)
(1)労働組合側
(2)使用者側
3 団体交渉の担当者
(1)労働組合側担当者
(2)使用者側担当者
4 団体交渉の対象事項
(1)義務的団交事項とは
(2)労働条件その他の待遇
(3)人事に関する事項
(4)経営・生産に関する事項
(5)団体的労使関係の運営に関する事項
5 誠実交渉義務の内容
(1)誠実交渉義務
(2)誠実交渉義務に関する具体例
(3)争議中の団交
6 複数組合との団交
[事例研究]複数組合の一方が受諾困難な条件への固執
(1)組合間の中立義務(団結権平等の原則の承認)
(2)中立原則の例外
(3)併存組合との団体交渉の操作
三 労働協約の法的効力
1 労働協約の成立要件
(1)労働協約とは
(2)成立要件
(3)協約締結権限
2 規範的効力
(1)規範的効力を生じる範囲
(2)規範的効力の人的適用範囲
(3)労働条件の不利益変更と規範的効力
(4)事前協議・同意条項の意義
[事例研究]事前協議・同意条項への対応
3 債務的効力
(1)債務的部分
(2)履行義務
(3)平和義務
4 労働協約の効力の拡張 ―――労働協約の一般的拘束力
(1)労働協約の効力の一般的拘束力
(2)一般的拘束力の目的
(3)一般的拘束力の要件
(4)少数労働組合員への拡張適用
5 労働協約の終了
(1)労働協約の終了事由
(2)労働協約終了後の労使関係(余後効)
四 争議行為と組合活動
1 労働者の争議権 ―――争議行為と賃金
(1)ノーワーク・ノーペイの原則
(2)経費援助
(3)労使間の勢力均衡・公平の原則
2 争議行為の正当性の判断基準
3 組合活動の正当性 ―――腕章・ワッペン等の着用での就労や社内集会
[事例研究]腕章・ワッペン着用等への対応
(1)社内集会を認める義務はない
(2)腕章・ワッペン等の着用
(3)ワッペン等の着用による就労拒否と賃金
(4)事例研究への対処法
4 労働組合の言論活動の限界
5 使用者の争議対抗手段
(1)操業の争議対抗手段
(2)ロックアウト
[演習問題]
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