中学三年生の聡子は、アレルギー性鼻炎と睡眠時無呼吸で悩む15歳。ある日耳鼻科外来でネブライザーを受けていると、同級生のイケメン早瀬くんとバッタリ。鼻に器械を突っ込むあり得ない顔を見られてしまった聡子は、以来彼を意識するように…
30代の沙都子は映画配給会社に勤める独身女性。韓国LOVEで新作の宣伝戦略を練るのに余念がない彼女は、実は6年に及ぶダラダラ不倫の最中。しかしある日、この不倫が思わぬ形で終わりを告げて…
中年女性の里子は、3人の子育てを終えた専業主婦。時間に余裕ができたことで、ふとノートに物語を書いてみることに。ずっと抱いていた小説家になる夢が突然甦ってきたのだ。会話も少なくなった夫に見つからないよう書き続けていたが、ある日怪我をして入院することに…
「さとこはいつも」
以下、〈おれのいかネタバレ(北海道産)〉



沖田監督の新作。やっぱり緩やかで穏やかで、食い物は美味そうで、笑える一本。モノを書くという行為のキッカケ、モチベーション、そして夢を描いた作品です。
…俺、AIに、自分の映画レビューについて質問したことがある。レビューサイトでフォロワーが増えない理由、閲覧数が増えない理由を訊くと、「あらすじから入るから読みづらい」「上から目線」「自己流スコアが厳しすぎ」と散々なダメ出しで、挙句「フォロワーを増やす気がない」とまで言われてしまった。
…ま、当たってるがな^_^
「読まれなかったら無かったことになる」とは劇中の里子のセリフだが、読まれなくても書くことに意義があると俺は思う。書かなくては無かったことになる。俺のレビューでいえば、書かなかったらその映画を観なかったのと同じことなのだ。とにかく、AIに文章力が無い・構成がダメと言われても、筆を折らないことが大事。あとで自分で読み返し、「ここのギャグ、結構笑えるじゃん」と自画自賛するツールにすれば良いのである。劇中の3人のうち2人は、章の終わりに書いた作品をゴミ箱に捨ててしまう。書くモチベーションがなくなったせいなのだが、それでも創作欲と夢を捨てていなかったことが後に判明する。捨てても書き直せばいい。書くという行為は、そういうことなのだ。
3人の「さとこ」は同一時期に存在する別個の存在だが、不思議と時間軸が揺らぐ瞬間がある。聡子の恩師・寺尾のエピソードが沙都子の過去として語られたり、寺尾が里子の書いた童話を読んでいたり。ということは、主人公3人は1人の「さとこ」であり、過去にも未来にも他に無数の「さとこ」がいるということではなかろうか。マルチバース概念に近い面白い仕掛けで、観客にも「さとこ」の輪に加わるように促しているようにも見えた。
でなわけで、俺も「さとこ」でありたいなと思った次第。男だけど、さとこになってもいいよね?塩辛好きだしな!(ほんとは食べラーの方が好きだけど)
ウェディングプランナーの唯島輪花が巻き込まれた「アプリ婚連続殺人事件」が解決して2年。輪花はイベント会社に転職し、事件で知り合った永山トムと親しくなっていった。そんなある日、再びあの連続殺人が起こり、トムが失踪してしまう。2ヶ月後、南の孤島でアプリ会社主催のマッチング大会にスタッフとして参加した輪花は、またもやその連続殺人事件に巻き込まれることに…
「マッチング TRUE LOVE」
以下、「南の島でネタバレしてみました」



土屋太鳳と佐久間大介が主演した「マッチング」の続編。前作で懲りたはずの主人公がまたマッチングアプリやるとは随分学習能力無い女だなと思いつつ観たら、彼女自身はアプリやってなかった。太鳳ちゃんバカじゃなくて良かった。しかし映画の出来が良かったか否かは微妙なところで、マッチングというよりまいっちんぐ、な作品。
とにかく人が無意味に死にすぎである。金田一シリーズも死にすぎのキライがあるし見立て殺人の必要性も特に感じないこともあるんだけど、時代が違う。コスパだとか時短の現代なのに、殺人鬼は随分と手間をかけていた。南の島というお膳立ては輪花とトムを誘き出すためのエサなので、実は参加者を殺す必要性があまり無い。確かに「真実じゃない愛を語る者たちに鉄槌を下す」という使命もあるから殺るのは間違いじゃないけど、2組やる必要があるだろうか。しかも死体の処理の仕方がめちゃくちゃ面倒で、犯人、横溝正史の読みすぎじゃねーか疑惑浮上である。もっとも無意味なのは、あの着ぐるみ襲撃。ハナから輪花を殺す気などなく、なかなか登場しないトムに業を煮やしての行動なのかも知れないが、別に必要ないんだよ。つまり、映画としてのルックが地味にならないようにという理由だけで犯人が人を殺すという、シラケ度の高いサスペンスだったというのが俺の結論。真飛さんが話す国外での模倣犯についてもバレバレ伏線だったしなぁ。
ただ、犯人を複数にした点は評価。現場からホテルまで運んでデコるのを一人でやってたら説得力がないからね。しかし2人だってなかなかキツいよ。俺としては、真犯人and共犯者ペアとイカれ芸大生and20歳の子ペアの2組が手を組む、というカップル同士が「マッチング」した4人での犯行、というのが良かったのではと。その方がクライマックスの礼拝堂で展開するグダグダもスッキリするのでは。
お世辞にも「傑作」と呼べる映画ではなかったが、土屋太鳳が魅力的なのとロケーションが素晴らしかったので見どころはゼロではないと評価。ごめんね上から目線で^_^
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